米海軍の原子力空母「USSエイブラハム・リンカーン」が水曜日、タイ東部のレムチャバン港に寄港した。同艦には約5,000人の乗組員が乗船しており、昨年11月にサンディエゴを出発して以来、中東におけるイランとの戦争に伴う任務や作戦に従事してきた。
米空母USSエイブラハム・リンカーンがタイに寄港
民主党の連邦議員らによると、今回の任務は連続海上勤務日数において現代の記録を更新したとされる。また、長期化した展開に伴い、船内での生活環境や乗組員の健康状態を巡る議論が浮上している。
長期化する任務と乗組員の健康・生活環境を巡る議論
数カ月に及ぶ寄港なしの航海は、船内の状況や乗務員のメンタルヘルスに対する注目を集めた。民主党議員らは、食料や衛生用品の不足、壊れたトイレ、メンタルヘルスの悪化といった問題を指摘し、リチャード・ブルーメンソール上院議員は国防長官のピート・ヘグセス氏や海軍長官代行に書簡を送って説明を求めた。
こうした懸念に対し、トランプ大統領は展開期間について「十分な長さではなかった」との認識を示し、ヘグセス国防長官もリンカーンの状況は完全に歪められていると主張した。海軍側は、乗組員の精神的、感情的、霊的な健康に全面的に取り組んでおり、展開前、中、後を通じて支援を提供していると説明している。
パタヤの経済効果と地元当局による対応
乗組員の寄港に伴い、近隣のリゾート地であるパタヤの経済効果に期待が寄せられている。パタヤ市長のポラマメー・ガンプチェット氏によると、バスで乗組員が運ばれ、短期的な経済刺激につながると見込まれており、地元当局は約300万ドルの経済効果をもたらすと試算している。

一方で、パタヤ警察は週末の摘発に続いて主要なビーチフロントやナイトライフ地区周辺のパトロールを強化した。また、一部の娯楽地区への立ち入り制限や、水上スポーツの制限などが設けられているほか、売春や健康面への懸念を指摘する声も上がっている。
随伴艦の寄港と今後のスケジュール
USSエイブラハム・リンカーンの寄港に合わせて、近隣の港湾には誘導ミサイル駆逐艦「USSフランク・E・ピーターセン・ジュニア」がシラチャに、誘導ミサイル巡洋艦「USSロバート・スモールズ」がマプタプットにそれぞれ到着した。

タイでの滞在期間について、メディア報道では4日間または5日間とされており、乗組員らは休息と充電の時間を過ごした後、母港であるサンディエゴへ向けた帰途につく予定となっている。