ロシア軍による大規模な空爆が2026年9月2日にウクライナ各地を襲い、民間人2人が死亡、複数の負傷者が発生しました。ウクライナのゼレンスキー大統領とロシアのプーチン大統領が互いに強硬な姿勢を示し、紛争が激化する中、欧州各国は対応に苦慮しています。
ドニプロとオデッサにおけるロシア軍の空爆被害
2026年9月2日、ウクライナ全土で激しい空爆が観測されました。ウクライナ空軍によると、ロシア軍は夜間に攻撃用無人機174機をはじめ、弾道ミサイル2発、航空機発射型ミサイル2発を発射しました。迎撃が困難とされるジェット推進型のドローンも多数投入されています。
中部の都市ドニプロでは、ロシア軍の攻撃により男性と女性の2人が死亡しました。ウクライナの小売りチェーンが所有する食品倉庫が直撃を受け、少なくとも6人が負傷したと、ドニプロペトロウシク州軍行政長官のオレクサンドル・ガンジャ氏が発表しました。ロシア軍による食品貯蔵施設への攻撃は近年相次いでおり、市民生活の混乱と士気の低下を狙ったものとウクライナ側は非難しています。
南部オデッサ地域でも甚大な被害が出ています。地元当局の発表では、24階建ての居住用ビルが攻撃を受け、数フロアにわたるアパートが破壊されました。この攻撃により、子供1人を含む8人が負傷しています。
さらに、キーウ周辺地域でも早朝の攻撃で男女2人が破片による負傷を負いました。キーウが攻撃を受けるのは7日連続となりますが、今回の弾幕は以前のものほど大規模ではありませんでした。
両国首脳による威嚇と民間航空をめぐる応酬
戦火が拡大する中、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領は前日夜に激しい非難の応酬を繰り広げました。ゼレンスキー大統領は、ウクライナによる長距離ドローン攻撃の影響でロシア上空の安全が脅かされているとし、外国の航空会社に向けて ロシアの空域は実質的に閉鎖されることになる と警告を発しました。この軍事的なプレッシャーを通じてロシアを和平交渉の場に引きずり出す狙いがあると説明しています。
これに対し、プーチン大統領はキルギスで開催された上海協力機構(SCO)首脳会議の記者会見で、ゼレンスキー大統領の発言を 国家テロ と断じ、我々はテロリストとは交渉しない と一蹴しました。
a declaration of state terrorism. Vladimir Putin, President of Russia
They are asking us to resume negotiations… Vladimir Putin, President of Russia
ウクライナ政府機関である偽情報対策センターは、プーチン大統領の発言について、自らが戦争を引き起こし民間人を日々攻撃している加害者が被害者を装う露骨な責任転嫁であると強く反発しました。
一方、ロシアのAndrey Nikitin運輸相は、飛行の安全確保に常時努めているとして旅行に関する懸念を一蹴し、民間航空に大きな混乱が生じることは許さない とロシアの通信社インテルファクスに対して述べています。
ロシア国内での被害と英製ドローンをめぐる発言
ロシア国防省は水曜日、国内11の地域と占領下のクリミア半島、黒海上空でウクライナのドローン130機を迎撃・破壊したと発表しました。しかし、国境沿いのベルゴロド州ではウクライナ軍からの140回に及ぶ攻撃により、民間人2人が死亡、16人が負傷したと、同州のアレクサンダー・シュヴァエフ知事代行が明らかにしています。
プーチン大統領は会見の中で、ウクライナ軍がロシア国内の標的に対して英国製のドローンを使用しているという報道についても言及しました。英国政府がウクライナへの武器供与を続けた場合、ロシアが英国の軍事施設を攻撃する可能性を排除するかと問われた際、プーチン氏は微笑みを浮かべながら それは軍事機密だ と述べるにとどめました。
欧州の警戒感と今後の見通し
両首脳の強硬な姿勢は、ウクライナへの支援を弱めることを目的としたロシアによる大陸規模の工作や妨害活動に対し、欧州各国が対応を検討しているタイミングで表面化しました。先月には、ドイツがライプツィヒ・ハレ空港で爆発物を積んだドローンを使用した攻撃未遂事件についてロシアの関与を非難しています。

すべてのパートナーが何が必要かを知っている。それはウクライナのための防空システム、ロシアに対する制裁、そして防衛生産の大幅な拡大だ と、ゼレンスキー大統領は重ねて強調しています。