2026年8月11日火曜日、アメリカ中西部を襲った激しい嵐と竜巻により、イリノイ州とインディアナ州で計60万人以上が停電に見舞われました。オハイオ州でも大規模な停電が発生し、洪水による死者や、落雷による刑務所での負傷者が出るなど、地域全体で甚大な被害が報告されています。
イリノイ州およびインディアナ州における大規模停電と被害
8月11日の激しい嵐は、シカゴ都市圏からインディアナ州北西部にかけて直撃しました。国立気象局(NWS)のストーム予測センターによると、この嵐のシステムは「デレチョ(derecho)」と呼ばれる、広範囲にわたって被害をもたらす直線的な強風を伴う現象であったと見られています。デレチョは長距離を移動し、強烈な雨と竜巻やハリケーンに匹敵する破壊的な力を持ちます。poweroutage.usによると、イリノイ州とインディアナ州で60万人以上の顧客が電力を失いました。特にインディアナ州のレイク郡とポーター郡、そしてシカゴ南部のウィル郡が甚大な被害を受けました。
シカゴ郊外のホームウッドに住むジャビド・ジェンキンスさん(54)は、当時の恐怖をこう語りました。「停電。とても怖かったです。私たちは地下に避難していました。私たちは雪や寒さには慣れていますが、このような嵐には慣れていません」。ジェンキンスさんは、冷蔵庫の食品を保存するために発電機を動かすガソリンを求めて車を走らせていました。
Severe weather in Chicago area and Indiana cuts power
シカゴ郊外のティンリーパークでは、住居の屋根が吹き飛ぶなどの被害が報告されています。25年間住み続けた自宅の惨状を目の当たりにしたケリー・ハリガン氏は、「完全に壊滅的です。屋根もありません。くだらないことですが、私は新しいバーベキューグリルを買ったばかりで、それがどこにあるのか全く分かりません。消えてしまいました」と述べました。
強風の影響は甚大で、インディアナ州ゲーリーでは時速99マイル(約159キロ)の突風が観測されたほか、個人の気象観測所でも時速80マイル(約128キロ)以上の突風が各地で記録されています。シカゴの主要2空港では一時的に全便の離着陸が停止され、当局はバックログ(滞留便)が解消されるまでの間、遅延が発生すると警告しました。
オハイオ州の死者と刑務所での落雷事故
嵐の影響は東方のオハイオ州にも広がり、29万人以上の顧客が停電に見舞われました。オハイオ州クリーブランド南西部のグラフトン再統合センターでは、夕食から戻る途中の受刑者が落雷に遭い、16名が病院に搬送されました。オハイオ州矯正局の広報担当ジョエレン・スミス氏はメールで、そのうち1名はヘリコプターで搬送されたことを明らかにしましたが、負傷者の容体については即座には不明とされました。

Severe weather knocks out power in Illinois, Indiana and
マイク・デワイン知事は、ローズビルで健康上の緊急事態が発生した住民1名が、洪水で道路が寸断され、救急隊が現場に到達できなかったために死亡したと発表しました。デワイン知事は「これは今夜で終わるようなものではない」と述べ、洪水被害が続く危険性を強調しました。
「リング・オブ・ファイア」がもたらす気象の不安定さ
気象予報士のスコット・ベイカー氏は、今回の中西部の荒天について、中西部が「リング・オブ・ファイア」の周縁部に位置し、過剰な湿気と不安定な大気、そして嵐の波を運んでいると分析しています。国立気象局は「これらは危険な嵐だ!」と警告を発していました。気象予報によると、中西部では水曜日も嵐が予想されており、木曜日にかけて大雨による鉄砲水のリスクが高まっています。

2つの竜巻がシカゴのすぐ南で着陸したとの報告もあり、ソーシャルメディアには冠水した道路や、電線に絡まった木々、屋根が剥がれ落ちた住宅の様子が投稿されました。被害地域では、嵐が去った後も復旧作業が続いています。