米ペンシルベニア州フィラデルフィアの住宅から、100万点を超える女性の写真や映像が押収された。連邦捜査局(FBI)と地元警察が捜査を進める中、映像には複数の行方不明者や死亡した可能性がある女性が含まれていることが判明した。
フィラデルフィアの住宅から見つかった100万点のデータ
米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアにある、古びた赤茶色のレンガ造りの3階建て住宅が捜査当局の標的となっている。この建物は、近隣住民やメディアから「恐怖の館」と呼ばれ、全米で注目を集めている。事態が急展開したのは、この住宅から膨大なデジタルデータが押収されたことによる。news-postseven.comによると、押収された写真や映像は100万点を超える規模に上るという。捜査当局はこれまでに映像に登場する50人以上の人物を特定しており、その中には行方不明となっていた女性が7人含まれていた。当局の分析では、このうち5人はすでに死亡している可能性があるとされる。
暴力的な映像と殺害への疑念
押収されたデータの内容は極めて深刻だ。性的な映像の中には暴力的なものが含まれており、窒息シーンなどが演技ではなく、実際の殺害行為である可能性が浮上している。捜査当局は、これらの映像が単なるポルノ制作物ではなく、犯罪行為の記録である疑いがあるとみて慎重に調査を続けている。この住宅の持ち主は、昨年82歳で死亡したレイモンド・ホーシュ氏である。同氏は生前、自らを「アーティスト」と称し、拘束や暴力、死、薬物などをテーマにした性的な写真や映像を撮影していた。
ウェブサイト「Eroto.com」で販売された作品
ホーシュ氏の実態は、長年運営していたウェブサイト「Eroto.com」を通じて徐々に明らかになりつつある。現在、このドメインは削除されているが、1990年代のインターネット普及期から活動が確認されていた。複数の報道によれば、同氏は1970年代から性的な写真や映像の制作を開始した。Erotoは、それらの作品を集積する巨大なオンライン・アーカイブのような役割を果たしており、少なくとも2010年代までは有料会員制サービスが継続されていた。会員は対価を支払うことで、氏が制作した過激な作品を視聴できる仕組みだった。
「アーティスト」と呼ばれた男の正体
ホーシュ氏が運営していたホームページには、氏の作品を論評する記事が複数掲載されていた。現在は作品を閲覧することはできないが、かつてのサイト上には過激な写真の一部が残されていた。同氏はポルノ映画の制作も手がけており、拘束や暴力といった過激なモチーフを「作品」として昇華させていたと主張していた。しかし、今回押収された膨大なデータと行方不明者の関連が明らかになったことで、その活動の実態は「芸術」とはかけ離れた犯罪の疑いが濃厚となっている。
- 押収されたデータ数:100万点以上
- 特定された人物:50人以上
- 行方不明者の含まれる数:7人
- 死亡の可能性がある数:5人
今後の捜査と未解明の事実
現在もFBIとフィラデルフィア警察による住宅の捜索とデータの解析は続いている。特定された50人以上の女性のうち、残りの人物の安否や、ホーシュ氏がどのようにしてこれほど大量の映像を収集し、被写体の女性たちとどのような関係にあったのかという点は依然として解明されていない。また、映像に映る暴力行為が具体的にいつ、どこで行われたものなのかについても、当局は詳細を明らかにしていない。ホーシュ氏がすでに死亡している中で、この膨大なアーカイブが物語る全貌がいつすべて解明されるのか、捜査の進展が待たれている。