かつて優秀な生徒として知られていたジアダツル・ラフマ(通称ジア)とスクマ・ロハナ・ファジャルが、事件の真相を暴く中心人物となった。ジアはエジプトのカイロで学んでいた際、ジャカルタにいた元クラスメートのユスロン・アザヒディに、17歳の時に校長(通称アバ)から性的暴行を受けたと打ち明けた。
元生徒たちによる長年の独自調査と証拠収集
ユスロンの提案によって証拠集めが始まり、元同級生らへの聞き取り調査が行われた。その過程でスクマも、学校でアバからレイプされそうになったと申し立てている。ユスロンは告発内容をまとめた7ページの文書を作成し、学校を運営する組織であるナフダトゥル・ワハン・ディニヤ・イスラミヤ(NWDI)の代表者たちに提出した。しかし、学校側が支援してくれると考えていたものの、逆に告発を取り下げるよう圧力をかけられたと生徒たちは述べている。
秘密裏に録音された謝罪と隠蔽工作の音声
告発をもみ消そうとする動きに対し、元生徒たちは決定的な証拠を記録に残した。非公開で行われた電話の中で、アバは自身の評判を守るため、ユスロンに対して必死に嘆願した。
アバはBBCの報道の中で、「先生の恥を覆い隠してくれ」と述べた。
さらにアバはジアにも連絡を取り、その会話も秘密裏に録音され共有された。録音の中でアバは謝罪の言葉を述べつつも、沈黙を守るよう執拗に懇願している。
BBCの調査報道の後、アバは記者会見を開いて全ての疑惑を否定した。電話の音声が自身の声であることを否定しなかったものの、それらの録音は自白ではないと主張した。スクマはBBCの取材に対し、自身の告発内容が嘘であるとする書類に署名を強要されたと語っている。その後、スクマはアバの妻(生徒たちからはウミと呼ばれている)との会話を秘密裏に録音した。
その録音の中でウミは、書類の目的が「彼女の良い名誉」を守るためのものであったとスクマに語っている。その後、元生徒たちは同様の案件で経験を持つ弁護士ジョコ・ジュマディの支援を受け、正義を求める取り組みを再開させることになった。
校長の否定と身柄拘束にいたる展開
元生徒たちが長期間にわたって証拠を収集し、虐待を受けたと主張する他の人々の証言を記録する調査を進めた結果、校長が身柄を拘束される事態となった。この長年の調査と証拠集めが、校長の身柄拘束に先行する形で行われた。
