元ダラス警察官のアンバー・ガイガー受刑者が2026年10月16日午前にテキサス州の刑務所から仮釈放されました。2018年に隣人のボザム・ジーンさんを自宅で射殺した罪で10年の実刑判決を受け、服役から7年を経ての出所となります。
2018年の銃撃事件と2019年の殺人有罪判決
事件が発生したのは2018年9月6日です。当時オフデューリー(非勤務中)で制服姿だったガイガー受刑者は、長時間の勤務を終えてダラス市内のアパート「サウス・サイド・フラッツ」に戻りました。自身が住んでいた3階ではなく、誤って4階に駐車し、階上のボザム・ジーンさんの部屋に入室しました。
当時の報道や裁判資料によると、当時26歳だったジーンさんは自分の部屋のソファに座り、アイスクリームを食べながらテレビを見ていました。開いていたドアから侵入したガイガー受刑者は、侵入者がいると誤認して自身の制式銃の発砲に及びました。
銃撃の3日後に身柄を拘束されたガイガー受刑者は、その後にダラス警察から解任されました。裁判で彼女は、誤って階を間違えたことや、自分の住まいに入ったと信じ込んでいたと証言しました。検察側はジーンさんが生きていれば迎えたはずの年齢にちなみ28年の求刑を行いましたが、2019年10月1日の陪審評決で殺人罪が確定し、ガーディアン紙などが伝える通り、陪審団は10年の禁錮刑を言い渡しました。
仮釈放の判断根拠と遺族および関係者の反応
ガイガー受刑者は2024年に最初の仮釈放を申請しましたが、当時はテキサス州 pardons and paroles(恩赦・仮釈放委員会)によって却下されていました。FOX 4ニュースが伝えるところでは、当時ジーン家の関係者やダラス郡検察庁、およびオンラインの嘆願書に署名した6,300人以上が反対の声を上げていました。
しかし今回の審査において、委員会は彼女の記録に暴力的な逮捕や有罪判決の文書化されたパターンがなく、刑務所内での適応状態が良好であったこと、さらに出所後に仕事を得て維持するためのプログラムを修了したことを挙げました。NBC 5ダラス=フォートワースなどが報じたように、テキサス州ゲイツビルにあるクリスティナ・メルトン・クレイン収容所から出所した同受刑者の決定は、同委員会の権限に基づくものであり、ダラス警察やダラス郡検察庁とは無関係に行われました。ダラス警察は、今回の仮釈放決定について自らの権限外であるとの声明を出しています。
一方、遺族の代理人を務めるリー・メリット弁護士や被害者家族は、この決定に対して強い失望を表明しました。家族は声明を発表し、ジーンさんの誕生日を祝った直後にこの知らせを受けたことへの悲しみを述べるとともに、静けさとプライバシーを守るよう求めています。
ボザム・ジーンさんの家族は公式声明で、「過去8年間は、ボザムの家族にとって信じられないほどトラウマ的で痛ましい経験でした。ボザムを失ったことで私たちの家族は永遠に引き裂かれ、それは私たちが日々耐え続けなければならないものです」と述べた。
厳格な監督条件と残された民事上の賠償責任
裁判時の弁護人を務めたロバート・ロジャース氏は、メディアの取材に対してガイガー受刑者が深く後悔しており、公の場から離れた生活を維持するための仕事と居住先がすでに確保されていると語っています。また、刑事上の服役に加え、2024年に連邦民事陪審から言い渡された約1億ドル規模の損害賠償支払いの法的責任は引き続き受刑者に残されています。
