ミズーリ州セントルイス近郊の高速道路で10月14日、17歳の女子高生アリッサ・ウィルソンさんが射殺される事件が発生しました。当局はテキサス州アーリントン在住の夫婦、ウィリー・ハーンドン容疑者(42)と妻のタイヤ・ハーンドン容疑者(45)を逮捕・起訴しました。警察は犯行を無差別な暴力行為とみています。
アリッサ・ウィルソンさんの悲劇と事件の経緯
事件が発生したのは10月14日の夜でした。マクルーア・ノース高校のシニア(最終学年)であったウィルソンさんは、車を運転してセントルイス動物園で友人たちと待ち合わせをする途中でした。午後7時20分頃、I-170号線のミッドランド・ブルバード付近で、彼女の車が中央分離帯の壁に衝突しているのが発見されました。駆けつけた救急隊員がウィルソンさんに銃創があることを確認し、病院へ搬送しましたが、彼女はそこで息を引き取りました。当局の調査によると、ウィルソンさんは走行中に後方から銃撃を受け、その衝撃で意識を失い、車両が衝突に至ったとされています。
父親のロバート・ヒックマンさんは、娘が大学進学を控え、ジュニアROTC(予備役将校訓練課程)に参加し、将来は刑事司法を学びたいと願っていた前途有望な若者だったと語りました。ヒックマンさんは記者会見で、娘の死について これは無意味な行為だった と述べ、悲痛な胸の内を明かしています。

「アリッサは17歳でした。自分の人生と未来に胸を躍らせていました。18歳の誕生日まであと60日でした。家族で初めてのディズニー旅行を計画していて、彼女が一番好きなプリンセス・ティアナに会わせるつもりでした。残念ながら、彼女はもうそれをすることができません」
ロバート・ヒックマン氏(被害者の父)
ウィリー・ハーンドン容疑者と妻タイヤ・ハーンドン容疑者の起訴
捜査当局は監視カメラの映像とナンバープレート認識システムを駆使し、容疑者夫婦を特定しました。監視映像には、白いビュイック・アンクレイブがI-170の右側路肩に停車し、ハザードランプを点灯させる様子が記録されていました。停車から約40秒後、助手席のドアが開き、人物が外へ出ました。その直後、ウィルソンさんの車両が接近し、監視カメラには「銃声の明確な音」が捉えられていました。警察は、容疑者夫婦とウィルソンさんの間に面識はなく、事件は無差別な暴力行為であったと説明しています。
セントルイス郡検察当局が発表した起訴内容は以下の通りです。

- ウィリー・ハーンドン容疑者:第1級殺人罪および武装犯罪行為罪で起訴。保釈金は100万ドルの現金のみ。連邦裁判所でも、重罪犯による銃器所持の罪で起訴されています。
- タイヤ・ハーンドン容疑者:夫をイリノイ州へ移送し、捜査を妨害したとして、公務執行妨害(hindering prosecution)で起訴。保釈金は50万ドルの現金のみ。
他の高速道路での銃撃事件との関連性
連邦裁判所の記録によると、ハーンドン容疑者の車両は、10月11日に発生したI-55号線での別の銃撃事件にも関与している疑いが持たれています。その現場で見つかった薬莢と、ウィルソンさんの殺害現場で回収された薬莢には、同一のメーカーである「MaxxTech 23 7.62×39」というヘッドスタンプが刻まれていました。当局は、これらが同一の武器から発射されたものかどうか、さらなる弾道検査を進めています。
なお、この地域では過去にも高速道路での銃撃事件が起きています。2020年11月には、同じくI-170号線のオリーブ・ブルバード付近で、走行中の車内から銃撃戦に巻き込まれたクリステン・ウィテッドさん(当時46歳)が死亡する事件が発生しており、この事件ではカルビン・ピットマン被告が後に過失致死罪で有罪判決を受けています。

現時点で、なぜ夫婦がセントルイスを訪れていたのか、また犯行の具体的な動機については依然として明らかになっていません。警察は引き続き捜査を継続しており、他の関連事件の有無についても慎重に調べています。事件に関する情報は、オーバーランド警察署(314-227-2857)またはクライム・ストッパーズ(1-866-371-8477)まで寄せることが呼びかけられています。