イエメンの親イラン武装組織フーシ派によるサウジアラビアのサウジアラビア首都リヤドのキング・ハリド国際空港への攻撃により、3人が死亡、36人が負傷しました。この攻撃は地域紛争の激化を示すものであり、国際的な航空便の欠航や防衛体制の強化をもたらしています。.
キング・ハリド国際空港へのミサイル攻撃と人的被害
サウジアラビアの民間航空当局であるサウジアラビア一般航空局(GACA)がX上で発表した声明によると、首都リヤドのキング・ハリド国際空港に対して10月8日に行われた2度の攻撃により、3人のサウジアラビア人が死亡しました。死亡した3人には、サウジアラビア航空のパイロットであるハムード・ビン・アリー・アルカルタミ氏が含まれています。また、この一連の攻撃では複数の異なる国籍の居住者を含む36人が負傷しました。
さらにサウジアラビアの民間防衛機関がXで発表した声明では、迎撃されたミサイルの落下物の破片により、リヤドにある幼稚園と医療クリニックの複合施設に物的損害が生じたことが明らかにされています。この情勢を受け、米国の国務省および在リヤド米国大使館は「軍事衝突がエスカレートする可能性がある」として、米政府職員に対してキング・ハリド空港への渡航に特別な許可を取得するよう義務付けました。
フーシ派の主張とサウジアラビア主導連合軍の反撃
これに対し、サウジアラビアが主導する連合軍の報道官トルキ・アル=マリキ氏は、首都リヤドに向かう2発の弾道ミサイルと、ハミース・ムシャイト付近に向かう1発を迎撃・破壊したと発表しました。連合軍は、フーシ派による民間人や民間インフラに対する攻撃は決して許されないとして、報復措置をとる姿勢を示しました。
連合軍側はその後、イエメンの首都サヌアにある、ミサイル発射に使用されていた発射プラットフォームを破壊するための軍事作戦を実施しました。サウジアラビア主導の連合軍側からの発表によると、連合軍側の報道官はこれまでに1,729回の作戦を通じて1,370人以上のフーシ派戦闘員を無力化し、300台以上の車両を破壊または使用不能にしたと述べています。
国際的な影響と航空便の相次ぐ運航停止
民間空港への相次ぐ攻撃を受け、国際的な航空網に影響が出ています。フーシ派の軍事報道官はサウジアラビアの領空を飛ぶ国際航空会社に対し、聖地メッカの空域を除いて飛行を避けるよう警告を発していました。
この事態を受けて、ルフトハンザグループ傘下の航空会社などは、10月16日までリヤドへの運航を見合わせる措置をとりました。ロイター通信などの報道によれば、フランスとサウジアラビアの間では、サウジアラビアの紅海沿岸にあるヤンブーの石油ターミナルを保護するためにフランス軍が支援する方法についての模索も行われています。
また、在リヤド米国大使館は自国民に向けて警戒を呼びかけ、急なフライトの欠航や空域の閉鎖、移動の制限が生じる可能性があるとして注意を促しました。国際移住機関(IOM)のデータによると、最近数週間の戦闘の激化によりイエメン国内では20万人以上の人々が家を追われ避難民となっています。
国連安保理での議論とパキスタン・トルコによる安全保障の動き
国連安全保障理事会の緊急会合において、サウジアラビアの国連常駐代表アブドゥラジーズ・アルワシル氏は、イエメンがサウジアラビアへの攻撃や紅海の航行の安全を脅かす拠点となることを許さないと表明しました。アルワシル氏はまた、サウジアラビアが自国の主権および国民を守る正当な権利を再確認し、今回の攻撃が国家の安全だけでなく商業輸送やエネルギー供給、国際貿易にも脅威をもたらしていると警告しました。

外交および軍事面でも動きが見られます。10月5日にリヤドで開催されたマッカ共同防衛協定の戦略政治防衛委員会の緊急会合を受け、トルコとパキスタンは、サウジアラビアを支援するための相互防衛協定に基づく抑止措置の実施に合意し、集団防衛のコミットメントを実践に移す方向で調整を進めています。
パキスタン外務省の報道官サジャド・ハイダー・ハン氏によれば、同国はサウジアラビアの主権と安全保障を守る立場を堅持しつつも、同盟の性質はあくまで侵略に対する防衛であり、パキスタン軍がイエメン国内へ越境してフーシ派に対する攻撃を行うことはないと説明しています。