2026年10月24日、フランス全土で生活費の高騰や教育制度への不満を訴える大規模デモと衝突が発生し、内務省の発表によると、治安部隊により全国で1,300人以上が逮捕されました。デモは当初平和的に進んだものの、一部で過激化し、警官隊との衝突に発展しました。
仏内務省が発表した全国の逮捕者数と負傷警官の規模
フランス国内で繰り広げられた大規模な抗議行動は、週末を迎えた10月24日も激しい混乱に見舞われました。フランスの内務省は、全国で1,314人の身柄を拘束したと発表しました。前週に発生した現代フランス史上最悪とされる大規模な略奪や暴動の規模には及ばなかったものの、各地で緊張状態が続きました。
発表によると、この日の衝突により警察官53人が負傷しました。政府は先週の混乱の再発を防ぐため、事前に7万人の警察官を動員し、複数の都市で規制を敷くなど警戒を強めていました。
パリおよび地方都市におけるデモ行進と激しい衝突の実態
パリでは、デモ行進の大部分は平穏に終了しましたが、夕方以降に一部の過激なグループが治安部隊と衝突しました。警察の推計では参加者が11万人だった一方、労働組合側は25万人と主張しています。パリの検察当局は、武器所持や暴力行為の準備などの疑いで、未成年6人を含む64人を逮捕し、40人を警察の留置下に置いたと明らかにしました。
地方都市でも各地で衝突が報告されています。マルセイユではゴミ箱に火が放たれ、バリケードが築かれました。ボルドーでは、黒い服や顔を覆ったデモ参加者が建物の板を剥がして路上にバリケードを作る様子が見られました。リヨンでは、立ち入り禁止区域に集まった群衆に対し、警察が催涙弾を使用しました。ある学生は、当局の対応について次のように語っています。

「150人ほどがいたが、そのほとんどが中高生や大学生だった。そして、すぐに催涙弾が飛んできた。路上ではほとんど何も見えなくなった」 リヨンのデモ参加者、Aolの報道より
参加者と組合の推計が示す動員数の大きな開き
今回の抗議運動を巡っては、当局が発表した参加者数と、主催者側である労働組合が発表した数字に大きな隔たりがあります。内務省は全国の推計参加者数を約41万人と発表した一方、組合側は約80万人と見積もっています。また、オルレアンではマリー・ルペン氏率いる極右政党「国民連合」の党大会に反対するおよそ1万3,000人の集会が平和裏に行われましたが、そこでもエマニュエル・マクロン大統領への退陣を求める声が上がりました。
| 都市名 | 主な出来事 | 当局の対応 |
|---|---|---|
| パリ | 夕方以降に一部が過激化し衝突 | 64人逮捕、40人を身柄拘束 |
| リヨン | 立ち入り禁止区域への集結 | 催涙弾の使用 |
| マルセイユ | ゴミ箱の放火、バリケード構築 | 放水銃・催涙弾の配備 |
| ボルドー | 建物の板を剥がしたバリケード工作 | 治安部隊による警戒 |
政治的対立と今後の社会的な動向
半年前の大統領選挙を控えたフランスでは、極右の国民連合や極左の「ラ・フランス・アンスミーズ」などの有力政治家たちが、混乱の責任はマクロン大統領にあると非難の声を強めています。こうした政治的緊張や生活苦への不満が背景にあるなか、抗議運動は収束の兆しを見せていません。
「黄色いベスト」を名乗る抗議グループの一つは、10月31日にもさらなるデモを実施する予定であると表明しており、今後の動向が注目されています。