韓国のハンコックタイヤが展開する最新スタッドレスタイヤ「ウインターアイセプトiZ3」の試乗会が、関空アイスアリーナで行われた。carview.yahoo.co.jpが報じたところによると、氷上の発進加速や急制動、スラロームなどのテストにおいて、穏やかな挙動やエッジの効いたトラクション性能が確認されたという。
ハンコック最新スタッドレス「iZ3」が関空アイスアリーナで試乗会を開催
韓国最大のタイヤメーカーであり、世界第7位のシェアを誇るハンコックは、日本市場での本格始動に向けて最新スタッドレスタイヤ「ウインターアイセプトiZ3(以下iZ3)」の性能検証を実施した。欧州の多くのメーカーから新車装着タイヤとして承認されている同社は、冬用タイヤ法制化のドイツにおいてアディ、ベンツ、BMW、ポルシェ、フォルクスワーゲンへのOEM供給実績を持つ。開発拠点はフィンランドのイバロに置かれ、過酷な気象条件下でテストが重ねられてきた。
氷上の発進加速とブレーキ性能で実用性を確認
今回の試乗はアイススケートリンクの特設コースで行われ、トヨタ・ノアに205/60R16 96TサイズのiZ3を装着して行われた。テストステージがアイスリンクであるため低速域でのチェックとなったが、国産トップクラスの性能には及ばないものの十分に実用的な性能を発揮することが確認されたと、carview.yahoo.co.jpは伝えている。特に発進性能では、トレッド面が路面に密着する感触とエッジの効いたトラクション感があり、軽く引っ掻きながら加速する手応えが得られた。ブレーキ作動時も、ABSを利かせながら安心感のある減速感が得られている。
トレッドパターンと新コンパウンドによる性能向上
iZ3は、低温で柔軟性を保つ新開発のi・ceptコンパウンドと回転方向指定のV字トレッドパターンを採用している。この設計により、従来品の「Winter i・cept iZ2」と比較して、氷上ブレーキ性能が9%、氷上トラクション性能が11%向上した。さらに、大型ショルダーブロックの採用によってドライハンドリング性能が19%高められている。太いV字パターンによる溝面積の24%拡大も相まって、ウエット路面やシャーベット路面における排水・排雪性能が強化された。
限界領域の穏やかな挙動とドライバーに優しい特性
旋回やスラロームのテストでは、ステアリング操作に対してクルマがしっかりと応答し、狙った方向へ向きを変える挙動が示された。特筆すべき点として、グリップ限界を超えて滑り始める際の挙動が挙げられる。唐突に滑り出すのではなく、滑り量が徐々に増加し、かつゆっくりとした挙動を示すため、ドライバーが慌てずにアクセルを戻すなどの対処を行いやすい。限界領域における反応が穏やかで、ドライバーに優しい特性に仕上がっていると評価されている。
速度レンジの向上が生み出す一般道での操縦安定性
装着されたiZ3の速度レンジは「T」(190km/hまで)となっており、一般的な国産スタッドレスタイヤの多くが採用する「Q」(160km/hまで)を上回る設定である。この高い速度レンジにより、ドライ路面の一般道や高速道路において、よりしっかり感のある操縦性が期待できる点も大きな魅力となっている。今後は実際の一般道や雪上環境における詳細なハンドリング性能の検証が続けられる見通しだ。