英下院の補欠選挙が行われるクラクトンで、著名な右派政治家ナイジェル・ファラージ氏に対し、ゴミ箱の着ぐるみをまとった風刺候補「カウント・ビンフェイス」が挑む異色の選挙戦が展開されている。主要政党が候補者の擁立を見送る中、異色の宇宙戦士を自称するコメディアンが最大の対抗馬として浮上している。
クラクトン補選の構図:ファラージ氏の挑戦と主要政党のボイコット
イギリスの議会下院で議席を獲得するためのハードルは比較的低い。候補者は500ポンド(約675ドル)のデポジットを支払う必要があり、得票率が5%を超えれば返金される。そのため選挙夜には、主流政党の候補者の隣に風刺的な候補者が並ぶことがよくある。今回の補選の舞台となるクラクトン=オン=シーは、南東イングランドにある経済的に低迷する町であり、遊園地の乗り物が並ぶ海岸沿いのピアで有名である。夏の間、ファラージ氏は自身の議席を再選挙にかけるための特別選挙を呼びかけ、体制側が自分を陥れようとしていると主張した。ファラージ氏は先月の記者会見で、「体制全体に中指を立て、率直にどこへ行けばいいのかを伝えるチャンスだ!」と語った。
しかし、主要政党はこの地元選挙への候補者擁立を拒否している。背景には、ファラージ氏や政党の資金を巡る厳しい追及がある。ライバル政党はこれを、暗号資産の富豪からの何百万もの献金を宣言しなかったとして調査を受けているファラージ氏の状況から目をそらすための演出だと呼んでいる。ファラージ氏は、寄付は個人的なものであり、宣言する義務はなかったと述べている。アルジャジーラの報道では、暗号資産の富豪や長期的なリフォームUKのドナーであるクリストファー・ハルボーン氏からの500万ポンド(約6万7000ドル、ソース中の表記に基づく)とされる個人的な贈り物についての疑惑や、過去の政党資金をめぐるスキャンダルが浮上しており、政党全体の支持率にも影響を与えている。アルジャジーラによると、ストラスクライド大学の著名な選挙アナリストであるジョン・カティス氏は、「イギリスの政治はかつてないほど断片化されており、現在起きていることには何の先例もない」と指摘している。
宇宙戦士を自称する風刺候補カウント・ビンフェイスの主張
主流政党が立候補を見送った結果、ビンフェイスがファラージ氏の主要な競争相手となった。ビンフェイスはNPRに対し、「私はメニューにある唯一の新鮮なものだ!あなた方はこれらすべての政治家にうんざりしている」と語っている。イギリスの有権者について、彼は「何か違うもの、ちょっとした秘密のソース、カーネルの秘密のハーブとスパイスのブレンドが必要なのだ」と述べている。
カウント・ビンフェイスはNPRのインタビューにて、ここがとても暑いのは、自身の鎧のせいもあるが、人類が引き起こした気候変動で地球を焼き尽くしている愚か者たちのせいでもあると述べた。カウント・ビンフェイス、NPRのインタビューにて
世論調査の動向とリフォームUKを取り巻く資金スキャンダル
リフォームUKは金融スキャンダルに悩まされており、ポピュリスト政党の台頭には疑問符がついている。複数の世論調査では、このポピュリスト勢力が与党・労働党の後塵を拝していることが示されており、選挙面でもメイフィールドやゴートン・アンド・デントン、そして先月のグレーター・マンチェスター市長選の補欠選挙で敗北を喫している。Ipsosの世論調査では、次の総選挙で労働党に投票すると答えた人が28%、リフォームUKが25%、保守党が18%、緑の党が12%となった。カティス氏はまた、「政党の世論調査とそのリーダーを切り離すことは非常に難しい…リフォームの(全体的な)衰退は、ナイジェル・ファラージが自分の議席を辞任し、自身の告発に関する疑問を7月7日にクラクトンの人々に投げかけたことから始まった。それまで彼らは約27%を平均していたが、その後は約24%になっている」と述べている。
サム・パワーはアルジャジーラの報道の中で、彼らの賭けは、大衆が手段よりも目的を重視するという点にあったと指摘した。サム・パワー(ブリストル大学研究者)、アルジャジーラの報道にて
今後の展望と注目される開票結果
圧力を受ける中、ファラージ氏は先月クラクトンの下院議員を辞任し、8月13日の投票を余儀なくされた。しかし、木曜日に予定されているクラクトン=オン=シーでの補欠選挙では、70%以上がファラージ氏を支持すると予想されている。背後では、議会当局や委員会が政治資金規正の透明性、開示、執行に関する問題を調査し、警察は選挙法違反の可能性に関する告発を評価している。リフォーム側は不正行為を否定し、一連の調査を同党を弱体化させるためのより広範な試みの部分であると描写している一方、反対派はこの精査がイギリスの政治を再構築しようとする運動の資金調達構造と説明責任について根本的な疑問を投げかけていると主張している。
