ジャガーは10月6日、ブランドの電動化時代を象徴する新型電気自動車「Type 01」をニューヨークで発表しました。最高出力1,030馬力を誇るこの高級グランドツアラーは、同社にとって経営の存続をかけた重要なモデルとなり、約12万ポンドで販売される予定です。
Type 01の仕様とパフォーマンス
新型「Type 01」は、ジャガーにとって2018年に発売された「I-PACE」に続く2台目の電気自動車となります。パワートレインには3基の電気モーターが搭載されており、そのうち2基がリアアクスルに配置されることで、全輪駆動システムでありながらスポーツカーのようなリア寄りの特性を実現しています。

最高出力は1,030馬力、最大トルクは1,365Nmを発揮し、静止状態から時速62マイル(約100km/h)までわずか3.2秒で加速します。また、公式な航続距離は450マイルに達し、エアスプリングやアクティブダンパー、全輪操舵を備えた前後の重量配分50:50のシャシーを採用しています。車重は2,700kgですが、優れたハンドリング性能を備えています。
市場における位置付けと価格設定
英国での販売価格は約12万ポンドに設定されており、高級グランドツアラー市場の競合モデルをターゲットにしています。比較対象として、ポルシェ・タイカンや、ポルスター5(デュアルモーター仕様が89,500ポンドから、パフォーマンス仕様が104,900ポンドからで、WLTPモードで最大416マイルの航続距離を主張)、そして約120,095ポンドから始まる電動メルセデスAMG GT 4ドアクーペが挙げられます。
ジャガーにとっての「大きな賭け」
親会社のJLR(ジャガー・ランドローバー)は、ソリハル、ウルヴァーハンプトン、マージサイド州のヘイルウッドに製造拠点を持ち、中国企業との競合、米国による関税、そして電動化への移行に苦しむ中で、4,000人の人員削減を行う方針が先月に明らかになりました。
「既存の高級車市場では競争に敗れており、完全に再構築してラグジュアリーかつ電動化へ移行せざるを得ませんでした。これは会社にとって非常に大きな賭けです」
David Bailey氏、バーミンガム大学ビジネス経済学教授
バーミンガム大学のビジネス経済学教授であるデヴィッド・ベイリー氏は、昨年のサイバー攻撃以降も苦境が続く同社にとって、現在の状況は「パーフェクトストーム」であると指摘しています。同氏は、高級電気自動車の市場はまだ黎明期にあるものの、ジャガーはその最前線に立っていると評価しつつも、これまで存在しなかった新しい市場を一から切り開く必要があると述べています。
名称の由来とブランド刷新の行方
「Type 01」という名称は、過去の名車であるCタイプ、Dタイプ、Eタイプ、Fタイプの系譜を継ぐものであり、「01」という数字には、テールパイプからの排出ガスがゼロであることと、新たな時代の幕開けとなる最初の車種であるという意味が込められています。