2026年10月23日金曜日、ケニアの首都ナイロビのイーストリー地区で建設中の高層ビルが崩壊した。当局によると、現場では救助活動が続いており、7人が行方不明として報告されている。現場周辺では、違法な建築や安全基準の不備に対する厳しい批判が上がっている。.
イーストリー地区のビル崩壊と救助活動の現状
ケニア赤十字社および政府の救助チームは、生存者の捜索を継続している。内務省のキプチュンバ・ムルコメン大臣によると、崩壊当時、現場には67人の建設作業員がおり、そのうち1人が負傷したが、66人は無事だった。しかし、地下や1階に入居していた商店には約11人がいたとされ、捜索が続いている。10月24日には、瓦礫の中から1人の生存者が救助され、病院へ搬送された。
違法な入居と建築基準への疑念
ナイロビのジョンソン・サカジャ知事は、当該ビルが建築許可は得ていたものの、居住や営業に必要な「占有証明書(occupation certificate)」を取得していなかったことを明らかにした。サカジャ知事は、建設中のビルで商店を営業させる行為は違法であると指摘し、「このビルには占有証明書がありません」と述べた。
ケニア工学技術協会会長のBibiye Mahmoud氏は「請負業者とエンジニアは、専門家によって工事が確実に遂行されるようにする責任があります。しかし、そのほとんどが守られていません。これこそが、私たちがこうした惨状を目の当たりにしている理由です……責任の所在が全くありません」と語った。
捜査と法的責任の追及
警察は、ビルの所有者および請負業者に対する捜査を開始した。警察のムチリ・ニャガ報道官は、過失や建築規制への違反が認められた場合、法的措置を講じる方針を示している。国家建築建設局(NCA)の記録によると、当該プロジェクトは2025年7月30日に登録されたものであり、開発業者として「9th Street Plaza Limited」、請負業者として「Stromax Holdings E.A. Limited」が記載されている。また、プロジェクトの建築家としてエマニュエル・ムワンギ・マイナ(Emmanuel Mwangi Maina)、構造エンジニアとしてジョセフ・ムトゥリ・ムグ(Joseph Muturi Mugu)の名前が挙げられている。
ナイロビ警察署長のイッサ・モハムドによると、崩壊したビルは10階以上の高層部分が建設中であった。当局は、近隣の建物に寄りかかるようにして倒壊したこの建造物について、二次崩壊の危険性があることも警告している。また、現場周辺では混乱に乗じた略奪行為も発生し、警察が群衆を排除するために催涙ガスを使用する事態となった。

ケニア国立建築検査局(National Building Inspectorate)の報告によれば、前年に全国で監査された建物の87%が安全基準を満たしていないか、必要な認可を得ていなかったことが判明している。サカジャ知事は、規制違反に対するペナルティが「手首を軽く叩く程度」の甘いものであると批判し、地方自治体により強力な権限与える必要があると訴えた。
現在、警察は現場周辺を封鎖し、重機を用いた瓦礫撤去を行っている。しかし、行方不明者の正確な人数については情報が錯綜しており、ケニア赤十字社は31人の行方不明届を受理し、検証を続けている。当局は、さらなる倒壊の危険性も警告しており、周辺住民や見物人に対して現場から離れるよう呼びかけている。