2026年8月、ウクライナ軍はロシア北部アルハンゲリスク州にあるプレセツク宇宙基地へ向け、初めてドローン攻撃を仕掛けたと独立系メディアやOSINT分析が報じた。ロシア国防省は同月24日、同基地からICBMや軍事衛星打ち上げ用のソユーズ-2.
ウクライナ軍ドローンがロシア北部のプレセツク宇宙基地周辺に到達
ロシアの監視リソース「ロケーター・ロッシア」によると、少なくとも2機のドローンがプレセツク地域に飛来した。アストラは、現地住民が撮影した映像を分析し、ソビエト連邦時代に宇宙基地の運営を支えるために建設された閉鎖都市ミールニーの近郊で煙が立ち上っていることを確認した。ウクライナの監視チャンネル「スノヴァプラス」が公開した、アルハンゲリスク州カルゴポリの上空を飛行するドローンの映像も位置情報が特定されており、この航空機はそこから約170キロメートル離れたプレセツクの方向へ向かっていた。
モスクワ近郊の大規模倉庫攻撃とウクライナ無人機部隊の動向
北方への長距離進出と同時期に、ウクライナ軍はモスクワ近郊の巨大な物流拠点に対しても大規模なドローン攻撃を実行した。ロシアの首都の市長によると、深夜から翌朝にかけてウクライナからモスクワに向けて637機ものドローンが発射された。ロシア当局はモスクワ地域で少なくとも180機が撃墜され、国内の他の場所で150機以上が迎撃されたと発表した。
この攻撃により、ロシア最大のオンライン小売業者であるワイルドベリーズが所有する高層ビルと倉庫が炎上した。ウクライナ国防省によれば、ウクライナは過去1月にわたってワイルドベリーズの倉庫や工場への攻撃を激化させており、同社の主要な物流施設10箇所のうち7箇所が無効化された。

ウクライナ側では、第413「レイド」無人系統連隊の部隊が長距離作戦を展開している。同部隊の司令官イェヴヘン・カラスは、アソシエテッド・プレス通信の取材に対し、モスクワ南郊約45キロメートルにあるワイルドベリーズの倉庫への攻撃に部隊が参加したと語った。
「ウクライナが安定した長期的な平和、そして通常の平和を得たいのであれば、彼らにより大きな犠牲を払わせる必要がある。」 イェヴヘン・カラス司令官、AP通信
カラス司令官は、ロシア国民に戦争の結果を肌で感じさせ、ウクライナとの和平交渉に応じるようプレッシャーをかける狙いがあると述べている。
国内の無人機製造体制と英国製ドローンを巡るロシアの反発
ウクライナが使用する長距離攻撃用ドローンの約6割は、国内企業「ファイヤー・ポイント」によって製造されている。同社を率いるのは、建築家から兵器製造に転身した34歳のイリナ・テレフである。同社は低リソースで非対称的な効果を生み出すことを目指しており、現在は年内の実戦配備に向けた弾道ミサイルの開発も進めている。
「彼らが理解できる唯一の言語は、力の言語だけだ。」 イリナ・テレフ、ファイヤー・ポイント最高経営責任者、CBSニュース
こうした中、ロシア政府はウクライナによる長距離攻撃における英国製ドローンの使用に対して強い警告を発している。ロシア外務省や駐ロ英大使館関係者は、ロシア国内で撃墜された残骸から英国製ドローンが確認されたと主張し、英国がウクライナの危機を意図的にエスカレートさせていると非難した。「ロンドンが平和への願望を偽善的に公言する一方で、ウクライナ危機のエスカレーションを意図的に選択していることを確認するものだ」とロシア側は主張し、紛争への関与が深まるほど高い代償を払うことになると警告した。
これに対し、英国防省の報道官は、同国がウクライナの自衛を支援する姿勢を一貫して貫いていると反論した。英国政府は今年4月に過去最大規模となる12万機のドローン供与パッケージを発表しており、長距離攻撃用ドローンや偵察・物流ドローンが含まれている。英国のアンディ・バーナム首相もスカイニュースの取材に対し、ウクライナの100%支援を継続する方針を強調している。