イランの最高安全保障委員会(Supreme National Security Council)の事務局長であるモフセン・レザエイ(Mohsen Rezaei)氏は、国営テレビの取材に対し、米国のイラン経済孤立化政策や「経済戦争」に加担する国は「敵」とみなすと警告を発した。同氏は、米国による経済制裁や制限措置に加わる国に対して「地震のような」規模での報復を行うと述べた。DWの報道によると、この発言は、米国とイランの紛争が開始から約6カ月を迎える中で飛び出したものである。
イラン最高安全保障委員会、米国の「経済戦争」に加担する国を敵とみなし報復を示唆
米国の新制裁と「味方か敵か」の二者択一
ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は先週、これまでにない「最も破壊的な経済作戦」をイランに対して実施すると発表し、イラン経済の孤立化を図る新しいキャンペーンを展開している。これに関連して、米国のスコット・ベッセント(Scott Bessent)財務長官は「味方か敵か(you’re either with us or against us)」と述べ、各国政府に対してイランに対する経済制裁や孤立化の取り組みに参加するよう強く求めた。Malaymailによると、米国政府は中国などの主要な関係国に対しても協力を求めているが、中国外務省の林剣(Lin Jian)報道官は、制裁や圧力は問題解決には寄与しないと批判している。
近隣諸国とホルムズ海峡を巡る緊張
イラン側は、米国主導の経済制裁に加わらないよう近隣諸国や世界各国に求めており、もし要求に従わずに米国側について行動する場合は、利益を標的にすると警告している。レザエイ氏は、ペルシャ湾からの石油出荷ルートや代替輸出路が封鎖または標的とされる可能性に言及し、ペルシャ湾の出口であるホルムズ海峡や紅海への影響が懸念されている。一方、イランの主要な貿易相手国であるアラブ首長国連邦(UAE)は、地域の平和と安全を損なうエスカレーションを理由に、追って通知があるまでテヘランとのすべての金融・経済関係を断絶すると発表した。Kashmirlifeによると、イランはオマーンともホルムズ海峡を巡る取り決めについて協議を続けており、同海峡の通行料徴収の可能性なども示唆している。

外交的膠着と今後の見通し
米国とイスラエルによるイランへの空爆開始以降、両国間の協議は事実上停止状態にある。エジプトをはじめとする国々が外交的な接触を通じて交渉再開への仲介を試みているものの、具体的な進展は見られていない。米財務省はさらなる経済措置の詳細を発表する予定であり、イラン側もこれに対する強硬姿勢を崩していないことから、制裁とエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡を巡る攻防は一段と激しさを増している。
