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イスラエル総選挙は出口調査で過半数届かず、ネタニヤフ氏とアイゼンコット氏の陣営が拮抗し混迷へ

イスラエルで10月27日、ハマスによる2023年10月7日の攻撃以降初となる総選挙が実施された。

イスラエル総選挙は出口調査で過半数届かず、ネタニヤフ氏とアイゼンコット氏の陣営が拮抗し混迷へ

イスラエルで10月27日、ハマスによる2023年10月7日の攻撃以降初となる総選挙が実施された。出口調査によると、ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いるリクード党が最大勢力となったものの、首相の右派連合とガディ・アイゼンコット氏率いる中道系野党連合のいずれも過半数の61議席に届かない見通しとなっている。

出口調査が示す議席の均衡

今回の選挙戦は、ネタニヤフ首相の長期政権に対する信任投票の性格を帯びていた。主要テレビ局の出口調査によると、リクード党は議会(クネセト)で最大議席を獲得するものの、右派・宗教政党を合わせたネタニヤフ氏の陣営は50議席程度にとどまると予測されている。一方、前軍参謀総長のガディ・アイゼンコット氏が立ち上げた中道政党「ヤシャル」を中心とする野党陣営は52から53議席を獲得する見込みだ。

過半数にはいずれの陣営も届かず、アラブ系政党が17から18議席を占める結果となった。このため、誰が政権を担うかという決定的な局面は、選挙後の連立交渉に持ち込まれることになる。イスラエルでは2019年から2022年の間に5度の総選挙が行われており、今回も政治的混迷が長引く可能性が指摘されている。

歴史的な投票率と有権者の関心

投票当日は、1973年の統計開始以来、最も高い水準の投票率を記録した。現地時間午後8時時点で投票率は74.3パーセントに達しており、国家の将来を左右する選挙に対する国民の関心の高さが浮き彫りとなった。ネタニヤフ政権下での長引く紛争や、2023年10月7日のハマスによる攻撃への対応に対する国民の評価が、この数字に反映されている。

投票に際しては、これまで選挙をボイコットしてきたパレスチナ系市民の一部も参加の姿勢を示した。ある市民は「この土地での生存がかかっている」と述べ、投票所に向かう意思を明らかにしている。一方で、国内の政治的分断は依然として深く、イスラエル国内のアラブ系少数派が抱える犯罪対策やインフラ整備といった問題も選挙戦の焦点となった。

紛争と外交が問う政権の行方

ネタニヤフ首相は、自身の軍事的な実績とドナルド・トランプ米大統領との緊密な関係を強調し、イラン体制の転換を掲げて選挙戦を戦った。しかし、2023年10月7日の攻撃をめぐる安全保障上の失敗や、ガザ地区での人道状況に対する国内外からの批判が首相の足かせとなっている。

ベンヤミン・ネタニヤフ首相は選挙ポスターのメッセージの中で「我々には勝利する機会が一度だけある」と訴えた。

対するアイゼンコット氏は、民主主義的な制度の強化や、司法改革への反対を掲げる「ヤシャル」を率いて対立軸を明確にした。同氏は、ハマスを18ヶ月以内に排除すると公約する一方で、ネタニヤフ政権が拒否してきた10月7日の失敗に関する国家調査委員会の設置を強く支持している。

国外からの視線と国際的な波紋

今回の選挙結果は、海外に住むユダヤ人コミュニティにも強い懸念を与えている。ノルウェーのブナイ・ブリスの代表であるロバート・ヘルツ氏は、イスラエルの選挙が世界中のユダヤ人に対する認識や安全に影響を及ぼすと指摘した。

イスラエル総選挙は出口調査で過半数届かず、ネタニヤフ氏とアイゼンコット氏の陣営が拮抗し混迷へ
写真:The Jerusalem Post

米国においても、今回の選挙はバイデン政権や民主党議員の間で注視されている。一部の米国の批評家は、ネタニヤフ氏が敗北したとしても、イスラエルの政策に対する圧力を緩めるべきではないと主張している。イスラエルが今後どのような連立政権を形成し、イランやガザ地区をめぐる方針をどう転換させるのか。公式な結果は11月4日に発表される予定であり、それまでの間、イスラエルの政治は不透明な状況が続く。

執筆者について: nipponese

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