アメリカ軍は、中東の米軍施設に対するイランによる攻撃を試みたことへの報復として、イラン国内への「強力な」攻撃を開始した。米中央軍(CENTCOM)はXへの投稿で、今回の攻撃は、ヨルダンにある米軍基地およびホルムズ海峡の船舶に対する火曜日の攻撃への対応であるとした。ドナルド・トランプ米大統領はホワイトハウスの記者に対し、「我々の攻撃する番だ。彼らを非常に激しく叩くことになる」と述べ、報復を誓った。
ヨルダン基地への攻撃と米軍の対応
イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)は、米軍を「子供を殺す軍隊」と呼び、その侵略行為への対応として、ヨルダンの米軍航空基地および指揮センターを標的にしたと発表した。トランプ大統領は、イランが夜間に5発のロケット弾を発射したが、そのすべてが迎撃されたと述べている。
今回の軍事行動は、数日間の相対的な静寂の後に再燃した。米軍は、イランの武器および軍事施設を標的に13夜連続で爆撃を行っていたが、その後、外交的解決を期待して双方による攻撃の中断があった。トランプ大統領はこれを「非常に友好的な交渉」と呼んだが、テヘラン側は協議が行われていたことを否定した。
サウジアラビアとの共同作戦とイラクでの展開
米軍はまた、サウジアラビアとの初の共同攻撃を公表した。この作戦はイラク国内のイラン系プロキシ(代理勢力)を標的としたもので、米中央軍は、過去72時間にわたる30回以上のIRGC主導のドローン攻撃への強力な対応として、イラク東部の複数のテロリスト物流・武器拠点を攻撃したとしている。
この攻撃により、イランが支援するシーア派民兵主導のイラク準軍事組織「人民動員軍(PMF/Hashed al-Shaabi)」のメンバー少なくとも20人が死亡した。イラク大統領府は、この爆撃を「容認できない攻撃であり、イラクの主権に対する明白な侵害である」として非難したが、トランプ大統領はFox Newsに対し、攻撃はイラク政府と調整済みであったと主張した。
ホルムズ海峡の緊張と地域情勢
海上では、IRGCがホルムズ海峡で3隻の石油タンカーを攻撃し、停止させたと発表した。IRGCは、これらの船舶が警告を無視し、「不安全で違法なルート」を航行したためであると主張している。イラン側は、この戦略的航路を完全に管理していると強調している。
この紛争は、今年2月に米国とイスラエルがイランへの軍事攻撃を開始して以来、5カ月にわたって継続している。当初、トランプ大統領は戦争は数週間で終わると述べていたが、依然として終結の目処は立っていない。また、イスラエルは、レバノン国内でイスラエル車に対しドローンを配備したとして、停戦違反でヒズボラを非難している。
経済的影響と外交的背景
軍事緊張の高まりは経済にも影響を及ぼしており、原油価格の上昇を受けて米国の株価は急落し、30年物米国債の利回りは2007年以来の高水準を記録した。

外交面では、今月初めにアリ・アル=ザイディ首相が米国とイランの両国を訪問していた。米国側は、数日間の停戦がホルムズ海峡の管理を含む新たな交渉を再開させるためのものであったとしていたが、イラン外務省は7月27日、ホルムズ海峡の管理に関するオマーンを介した最近の協議に米国は関与していないと述べている。

| 攻撃対象・場所 | 攻撃主体 | 主張と結果 |
|---|---|---|
| ヨルダン米軍基地・指揮センター | イラン(IRGC) | 米軍の侵略への対応。米側はロケット弾5発をすべて迎撃 |
| イラク東部の物流・武器拠点 | 米・サウジ共同軍 | IRGC主導のドローン攻撃への対応。PMFメンバー少なくとも20人が死亡 |
| ホルムズ海峡の石油タンカー3隻 | イラン(IRGC) | 警告を無視した違法ルート航行への対応 |
| イラン国内施設 | アメリカ軍 | 米軍施設への攻撃に対する「強力な報復」 |
なお、中国がパキスタン経由でイランに400基のロケットランチャーを供給する可能性があるとの報告について、トランプ大統領は、習近平国家主席から関与しないと強く言われたとしており、北京の関与には懐疑的な見方を示している。