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WHO認定のゲーム行動症を巡り久里浜医療センターが調査、家庭環境等の背景に現場は苦慮

世界保健機関(WHO)が2019年に認定した新興の依存症「ゲーム行動症」を巡り、医療現場や自治体で模索が続いている。日常生活や健康に深刻な支障をきたすケースが相次ぎ、国立病院機構久里浜医療センターが2025年に実施した調査では、10歳代のアンケート調査で疑いがあったことがyomiuri.co.jpの報道で分かった。 ゲーム行動症の診断基準と4つの項目とは何か ゲーム行動症は、ギャンブルなどと同じように行動にのめり込むタイプの依存症である。2000年頃から流行したオンラインゲームの長時間プレーが社会問題となり、WHOが病気として認めた。WHOの診断基準作りに携わった国立病院機構久里浜医療センターの樋口進名誉院長によると、ゲームの時間が抑制できない、ゲームが日常生活の優先事項となっている、悪影響が生じてもゲームを続けている、家庭内や学業、仕事などで支障をきたしている、の4項目全てに該当する場合を指す。同センターが25年に実施したアンケート調査では、10歳代のほか、20歳代にもゲーム行動症の疑いがあった。患者の多くは中高生だが、近年は小学生も目立つという。治療はカウンセリングや血液検査で行われ、重度であれば入院して生活習慣を改善するのが一般的だ。しかし背景には発達障害や親子の信頼関係の崩れといった複雑な事情が絡むことも多く、現場は対応に苦慮している。 奈良県の男性が陥った借金と自己破産の経緯 奈良県の30歳代の男性は、小学生の頃からゲームに触れ、中学生になると通学時も含めて携帯ゲームに夢中になった。親からの期待に反して成績が伸びず、「全力で勉強しても親が求める学力は無理。それを認めたくなくて、ゲームに逃げた」と振り返る。東日本の大学に進学後は、1年の夏休みに6人1チームで銃撃戦を楽しめるオンラインゲームにのめり込んだ。アルバイト帰りの午前0時頃から朝方までプレーし、昼に起きて夕方までまたゲームを続ける生活の末、大学を2年で中退した。その後、24歳で営業職に就いたものの、仕事のストレスから今度はスマホ向けのソーシャルゲームに没頭した。「ガチャ」と呼ばれる課金を繰り返して消費者金融で借金を重ねた、1年半で会社を辞めた。家賃を滞納し電気も止められる中でゲームへの課金を止められず、親に見かねられて依存症の回復施設に入所した。ゲームで作った借金は約200万円に及び、30歳の頃に自己破産した。現在は回復プログラムを受けながらゲームと一定の距離を置いている。 制限だけでは解決しない家庭の背景と専門家の指摘 一方的な制限では根本的な解決にならないと指摘するのは、一般社団法人「ネット・ゲーム依存家族の会」の黒田沙希子代表理事だ。黒田さんは自身の長女が小学高学年の時に不登校となり、タブレットのゲームや動画にのめり込んだ経験を持つ。勉強や友人関係につまずいたり、家庭内で問題を抱えたりして、子供がゲームに逃げ道を求めるケースは少なくない。そのため、ゲームを一方的に取り上げるのではなく、子供の抱える悩みを聞きながら親子の関係性を見つめ直すことが必要になると訴えている。専門的な治療や行政によるルール作りが進む一方で、家庭内のコミュニケーションや心理的背景へのアプローチが、回復への重要な鍵として模索され続けている。

WHO認定のゲーム行動症を巡り久里浜医療センターが調査、家庭環境等の背景に現場は苦慮

世界保健機関(WHO)が2019年に認定した新興の依存症「ゲーム行動症」を巡り、医療現場や自治体で模索が続いている。日常生活や健康に深刻な支障をきたすケースが相次ぎ、国立病院機構久里浜医療センターが2025年に実施した調査では、10歳代のアンケート調査で疑いがあったことがyomiuri.co.jpの報道で分かった。

ゲーム行動症の診断基準と4つの項目とは何か

ゲーム行動症は、ギャンブルなどと同じように行動にのめり込むタイプの依存症である。2000年頃から流行したオンラインゲームの長時間プレーが社会問題となり、WHOが病気として認めた。WHOの診断基準作りに携わった国立病院機構久里浜医療センターの樋口進名誉院長によると、ゲームの時間が抑制できない、ゲームが日常生活の優先事項となっている、悪影響が生じてもゲームを続けている、家庭内や学業、仕事などで支障をきたしている、の4項目全てに該当する場合を指す。同センターが25年に実施したアンケート調査では、10歳代のほか、20歳代にもゲーム行動症の疑いがあった。患者の多くは中高生だが、近年は小学生も目立つという。治療はカウンセリングや血液検査で行われ、重度であれば入院して生活習慣を改善するのが一般的だ。しかし背景には発達障害や親子の信頼関係の崩れといった複雑な事情が絡むことも多く、現場は対応に苦慮している。

奈良県の男性が陥った借金と自己破産の経緯

奈良県の30歳代の男性は、小学生の頃からゲームに触れ、中学生になると通学時も含めて携帯ゲームに夢中になった。親からの期待に反して成績が伸びず、「全力で勉強しても親が求める学力は無理。それを認めたくなくて、ゲームに逃げた」と振り返る。東日本の大学に進学後は、1年の夏休みに6人1チームで銃撃戦を楽しめるオンラインゲームにのめり込んだ。アルバイト帰りの午前0時頃から朝方までプレーし、昼に起きて夕方までまたゲームを続ける生活の末、大学を2年で中退した。その後、24歳で営業職に就いたものの、仕事のストレスから今度はスマホ向けのソーシャルゲームに没頭した。「ガチャ」と呼ばれる課金を繰り返して消費者金融で借金を重ねた、1年半で会社を辞めた。家賃を滞納し電気も止められる中でゲームへの課金を止められず、親に見かねられて依存症の回復施設に入所した。ゲームで作った借金は約200万円に及び、30歳の頃に自己破産した。現在は回復プログラムを受けながらゲームと一定の距離を置いている。

制限だけでは解決しない家庭の背景と専門家の指摘

一方的な制限では根本的な解決にならないと指摘するのは、一般社団法人「ネット・ゲーム依存家族の会」の黒田沙希子代表理事だ。黒田さんは自身の長女が小学高学年の時に不登校となり、タブレットのゲームや動画にのめり込んだ経験を持つ。勉強や友人関係につまずいたり、家庭内で問題を抱えたりして、子供がゲームに逃げ道を求めるケースは少なくない。そのため、ゲームを一方的に取り上げるのではなく、子供の抱える悩みを聞きながら親子の関係性を見つめ直すことが必要になると訴えている。専門的な治療や行政によるルール作りが進む一方で、家庭内のコミュニケーションや心理的背景へのアプローチが、回復への重要な鍵として模索され続けている。

執筆者について: nipponese

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