アップルの最新端末「iPhone Duo」は、内側カメラの画質をあえて抑えてディスプレイ下に埋め込むことでコンテンツへの没入感を高める設計を採用しており、本体を開けば外側の最高画質4,800万画素メインカメラで自撮りが可能だが、価格やProシリーズとの機能差などいくつかの課題も指摘されている。.
iPhone Duoの内側カメラはなぜ1080pなのか
iPhone Duoに搭載されている内側のカメラは、従来型の最新iPhoneが備える自撮り用カメラほどの画質ではない。スペック表に画素数の記載はなく、撮影できる映像は1080pにとどまる。しかし、高画質な自撮りができないわけではない。ディスプレイを閉じた状態では、外側の小さいほうのディスプレイ上部にある1,200万画素のカメラが利用できる。さらに、本体を開けば、外側にある最高画質4,800万画素のメインカメラと外側のディスプレイを組み合わせて自撮りを行うことが可能だ。高性能なメインカメラが使えるため、内側のカメラは必ずしも最高画質である必要がなかった。
ディスプレイ下に埋め込まれたカメラと没入感
内側のカメラをあえて最高画質にせず、ディスプレイの下に埋め込んで隠すことで、アップルはコンテンツへの没入感を高めることを優先した。本体を開くという動作を前提に設計することで、外側のメインカメラと外側のディスプレイを活用した高画質な自撮り体験を別の形で実現している。ハードウェアとソフトウェアを自社で一貫して手がけて最適化できる強みを持つ同社ならではの製品であり、従来の折り畳みスマートフォンが抱えていたさまざまな課題を解決していると感じられる要素となっている。
https://x.com/MotorolaJP/status/2099272160615514275
Proシリーズと比べたカメラ性能の違い
ハードウェアの完成度が高い一方で、気がかりな点や問題点も存在する。「iPhone 17 Pro」などのProシリーズを愛用してきたユーザーにとっては、専用の望遠カメラやレーザー光を用いるLiDARセンサーが搭載されていない点が懸念材料になる。また、最新モデル「iPhone 18 Pro」のカメラが対応している可変絞りにも、iPhone Duoは対応していない。カメラの性能面において、iPhone DuoはProシリーズに対してどうしても一歩譲る仕様となっている。
日本語入力の使い勝手とフリック入力の検証
カメラ機能のほかにも、日本語入力の使い勝手は気がかりなポイントとして挙げられる。取材時点では英語キーボードを用いた文字入力しか体験できなかったため、幅の広い画面で日本語キーボードのフリック入力がどのように機能するのかは注目すべき点だ。もし標準のフリック入力キーボードの使い心地が優れなければ、サードパーティー製のキーボードアプリの利用を検討する必要が生じるかもしれない。
36万4,800円の高額な価格設定と追加コスト
そして何よりも最大の課題となるのは、ストレージ容量256GBで36万4,800円という非常に高額な価格設定である。端末を落としたり盗まれたりした際のリスクを考慮して「AppleCare+ 盗難・紛失プラン」に加入する場合、さらに年間29,800円の維持コストが発生する。iPhone Duoは極めてユニークな魅力を備えた製品であるものの、この価格に見合う価値があるかどうかは、ユーザーそれぞれのニーズに照らし合わせて慎重に検討したほうがよさそうである。
iPhone Duoは折り畳み端末としての新しい可能性を示した一方で、価格や一部の機能面でユーザーを選ぶ製品となっている。今後、日本市場において日本語入力の最適化や実際の使用感がどのように評価されるのか、引き続き実機を通じた検証が求められることになる。