ウィスコンシン州の共和党知事候補であるトム・ティファニー下院議員が、2026年9月12日の夕方に発生した小型機の墜落事故から生還しました。搭乗していたワソウ都市圏空港への最終アプローチ中に単発機がパワーを失い、ワソウ湖へ緊急着水。議員と操縦士の2人は無事に湖から泳ぎ出て救助されました。
トム・ティファニー下院議員と操縦士が湖へ不時着
2026年9月13日の報道によると、ウィスコンシン州選出の連邦下院議員であり同州の共和党知事指名候補であるトム・ティファニー氏は、オナラスカで開催されたラクロス郡リンカーン・デイ・ディナーからの帰宅途中でした。小さな単発機に搭乗していたところ、ワソウ都市圏空港への最終アプローチの段階で機体が突然パワーを失いました。
マラソン郡保安官事務所によると、操縦士のレナード・ボルツ氏がワソウ湖への緊急着水を行いました。事故当時、現場付近は暗く、機体は水中に沈んで姿を消したため、捜索にあたった緊急対応チームは最初、乗員2人の正確な位置を把握できぬまま緊迫した捜索を余儀なくされました。
レナード・ボルツ操縦士の判断と緊迫の救助劇
事故発生の瞬間、機内は緊迫した空気に包まれました。ティファニー氏がその後の記者会見で語ったところによれば、ボルツ氏は墜落の直前にわずか数秒で状況を判断し、的確な指示を出しました。
「Len said to me, ‘We are going down. Pull your seatbelt tight,’ … And that’s exactly what I did. I gave it a yank and pulled it good and tight. It was probably about 10 seconds later, … We hit the water.」とトム・ティファニー下院議員はFox Newsの報道で振り返っています。
元空軍のパイロット教官であったボルツ氏は、着水直前に降着装置(ランディングギア)を引き上げるという機転を利かせました。この冷静な判断が、機体が水面で横転する大惨事を防いだ可能性があるとティファニー氏は語っています。
衝撃でティファニー氏の頭部が計器盤に打ち付けられ、右目の上に裂傷を負い12針を縫う怪我を負いましたが、2人は互いの無事を確認した上で、浸水し始めた旅客用ドアから脱出しました。ティファニー氏は機内で携帯電話を探しましたが見つからず、携帯電話を所持していたボルツ氏が911(緊急通報)へ連絡を行いました。2人はゆっくりと沈みゆく機体の屋根の上に立ち上がり、周囲に緊急車両のライトが見えるまで約10分間待機しました。
水中からの生還と救助隊による捜索
飛行機が完全に水面下に沈んでいく中、ティファニー氏とボルツ氏は約100〜150フィート(約30〜45メートル)ほど岸の方へ向かって泳ぎました。湖の水深が約5フィートの浅い場所に達したところで、ティファニー氏は「Let’s just stay right here until help can come」とボルツ氏に伝え、サイレンが聞こえるその場所で救助を待つことに決めました。
無線通信の記録によると、救助隊はサーマルイメージング装置や、水中に沈んだとみられる携帯電話の最終GPS座標を使用して捜索範囲を絞り込みました。また、地元の土地所有者が保安官にボートを提供したことも記録されています。無線では「I believe his phone is underwater. They may be swimming south, I believe.」という緊迫したやり取りが交わされていました。
マラソン郡保安官事務所のコリー・グラッデン中尉によれば、2人が水中にいた時間は約20分間でした。救助隊が到着し、2人は無事にボートに引き上げられました。発見当時、2人とも意識があり、受け答えもしっかりしていた(alert, conscious)ことが確認されています。
病院での治療と今後の調査予定
生還を果たしたティファニー氏は病院に搬送され、右目の上の縫合手術を受けた後に退院しました。操縦士のボルツ氏も、怪我の一つに対して4針の縫合処置を受けるなど軽傷で治療を受けています。

「We are just really fortunate, … We’re really fortunate that God was looking after us last night.」とティファニー氏は感情的に語りました。
グラッデン中尉は、初期情報では機体に機械的な故障(mechanical failure)があったことを示唆しています。今後、連邦航空局(FAA)および国家運輸安全委員会(NTSB)が調査を行う予定です。