テキサス州ダラスで開催される共和党の中間選挙コンベンションにおいて、ドナルド・トランプ大統領の支持率低下や党内閣僚の欠席など、党の戦略が逆効果になるリスクが指摘されている。民主党が熱気を高める中、党内からは戦略の妥当性を疑問視する声が上がっている。
1978年の悪夢の再来か:共和党が踏み切った異例のダラス大会
かつてジミー・カーター大統領がインフレとエネルギー危機に見舞われていた1978年12月、数千人の民主党員がテネシー州メンフィスに集結し、異例の中間選挙コンベンションを開催した。当時、民主党全国委員会で働いていたエレイン・カマルクは、その混乱した様子を振り返る。
エレイン・カマルク民主党全国委員会は、そこがテッド・ケネディがカーター大統領への反対を非公式に表明する場となり、大統領に対する激しい敵意が渦巻いていたと述べている。
民主党は1974年や1982年にも中間選挙のコンベンションを開催したものの、その後は二度とこのような大規模集会を開くことはなかった。ビル・クリントン政権でも務めたカマルクは、民主党は二度と考えたこともないし、そうしようとするたびに「正気か」と言われると語っている。しかし、共和党はその教訓を生かさず、テキサス州ダラスで党初となる中間選挙コンベンションを強行する構えだ。
トランプの求心力と党内への逆風、そして高額な参加費
深まる党内亀裂:ジョン・スーン上院院内総務の登壇見送り
ダラスでの大会をめぐる混乱は、党のトップ人事にも影を落としている。上院共和党の過半数を守るために奔走するジョン・スーン上院院内総務は、テキサス州での2日間の会合には出席するものの、マイク・ジョンソン下院議長とは異なり、トランプ支持者の前で演説を行わない予定である。
ドナルド・トランプ大統領は、その件に深く立ち入ることは望まないとし、彼とはうまくやっており、彼に票がないことは残念だが、意見の相違はあると述べた上で、フィリバスターの廃止と、併せてSAVE America Actを直ちに承認させることを強く信じていると語った。
さらに、トランプはもし上院が賢くならなければ、私が最後の共和党大統領になるかもしれないと強い言葉で警告を発している。
世論調査の低迷と候補者たちの「トランプ離れ」
元共和党の国会広報担当ディレクターであるタラ・セトマイヤーは、支持率が低迷する大統領を中心にしたコンベンションの開催について「政治的自殺行為に等しい」と警鐘を鳴らす。
タラ・セトマイヤーSeneca Project共同創設者は、現時点で共和党員がドナルド・トランプに頼ることは非常にリスクの高い戦略であり、経済から移民に至るまで、かつてトランプが強みを持っていたあらゆる問題において、現在は支持率が低迷していると説明した。
| イベント・状況 | 詳細 |
|---|---|
| ダラス大会の性質 | トランプ支持者向けの集会(ブルッキングス研究所のカマルク氏指摘) |
| トランプの支持率 | 33%(Reuters/Ipsos世論調査) |
| 投票への熱狂度 | 民主党 46% vs 共和党 31% |
| 上院の議席差 | 民主党があと4議席獲得で過半数を奪還 |
上院多数派維持への背水の陣
スーンはプライマリーで敵対したケン・パクストンのための資金集めイベントに今週出席する予定である。民主党が上院の過半数奪還のためにあと4議席を必要とする中、スーン率いる上院リーダーシップ基金は、パクストンが候補者となった場合に本選挙で議席を守るためには数億ドル規模の資金が必要になると見積もっている。
ダラスでのコンベンションが党に真の求心力をもたらすのか、それとも党内の亀裂をさらに深めるのか。投票日まで60日を切る中、共和党は極めて危うい賭けに直面している。