2026年8月21日、米国とカナダの通商交渉担当者は、300億カナダドル(約220億米ドル)相当のカナダ産品に対する50%の関税が課される深夜の期限を前に、ワシントンで協議を継続しました。両国は合意に近づいていると述べていますが、最終的な妥結に向けた調整が続いています。
深夜の期限と関税引き下げ交渉
交渉は金曜日の朝にワシントンで再開され、交渉担当者らは深夜の期限までに取引を成立させるため、熱狂的なペースで作業を続けています。今回の事態は、トランプ大統領がカナダ側の対米関税への報復として新たな関税を発表したことに端を発しており、そのカナダ側の関税自体も米国の関税に対する応答でした。メディアの報道によると、今回の合意が成立した場合、米国によるカナダ産鉄鋼およびアルミニウムへの関税が50%から25%へと半減される見通しであると、交渉の内情に通じた関係者が指摘しています。
ドミニク・ルブラン氏が直面する3つの米国側の要求
カナダ側の交渉責任者であるドミニク・ルブラン氏が、この関税引き下げという譲歩を引き出すためには、米国側が提示している3つの主要な貿易上の懸念を解決する必要があると報じられています。

- 自動車産業:米国政府はカナダ側の税制および関税措置に不満を抱いています。
- 乳製品市場:米国は、カナダの厳格な供給管理割当制度を問題視しており、市場アクセスを求めています。
- 酒類の販売規制:以前の米国の関税に対する報復としてカナダの州政府が実施した、米国産酒類の店頭からの撤去措置の終了が求められています。
酒類問題については、このボイコットが米国アルミニウム生産者に打撃を与えており、カーニー首相は州首相らから、酒類が棚に戻されるという「消極的な保証(reluctant assurances)」を得ています。ただし、ケベック州は、それが実現するためには貿易合意が「全体的にプラス(globally positive)」な内容であることを求めています。
交渉の進捗に対する指導者の発言
交渉の進捗状況については、両国の指導者が異なる表現で現状を伝えています。カーニー首相は今週初め、「実質的な進展があった(substantial progress has been made)」と述べるにとどめています。一方で、トランプ大統領は水曜日の時点で、すでに「非常に公平な(very fair)」合意に達したとの見解を示しています。

CBCの「Power & Politics」のホストであるデビッド・コクラン氏も、期限が迫る中での交渉状況について分析を加えています。通商交渉の行方については、林業関係者がさらなる部門別関税の悪化を懸念するなど、カナダ国内の各産業にも緊張が走っています。