ドナルド・トランプ米大統領は、世界的に重要な航路であるホルムズ海峡を再開させるための合意が、早ければ水曜日にも発表される可能性があると述べた。イランとオマーンの両国が合意に向けて前進しており、これが世界経済への圧力を緩和し、戦争終結に向けた一助となることが期待されている。
合意の現状と今後の見通し
トランプ大統領はカリフォルニア州で記者団に対し、ホルムズ海峡に関する発表が水曜日に行われる可能性があるとの報道について、「起こり得る。明日か、あるいはその次の日になるだろう」と語り、「多くの進展があった」と述べた。また、大統領はガソリン価格について、戦争が終われば間もなく1ガロンあたり1.85ドルまで下がるとの見通しを示している。現在、全米平均価格は4ドルを上回っている。
イラン外務省のエスマイル・バガイ報道官は水曜日、オマーンとの合意策定は「最終段階」にあると明らかにした。バガイ氏は、特定の当事者がプロセスを妨害しない限り共同声明が出されるとしており、これは米国を指しているとみられる。また、同氏はオマーンとの協議が、イランとオマーン双方の国家安全保障上の配慮と主権を維持しつつ、「安全な入出港航路の確立」に焦点を当てていると述べた。
地域当局者がAP通信に語ったところによると、交渉担当者はすでに合意案を完成させており、現在はイランの最高指導者アヤトラ・モジュタバ・ハメネイによる最終承認を待っている状態にあるという。ハメネイ師は戦争初期の攻撃で負傷したと考えられており、それ以降公の場に姿を見せていない。
航路管理と合意の条件
浮上している合意案では、船舶がイランの管理するルートでペルシャ湾に入り、オマーンが管理するルートで退出するという形式が検討されている。イラン側は、戦争前のようなどこでも自由に通行できる国際水域に戻ることはないと主張し、一定の管理権を求めている。
この合意は、米国によるイラン港湾の封鎖解除が条件となる可能性が高い。トランプ政権はこれまで、イランによる海峡の支配を固定化させるような合意は、米国の大きな損失となり世界的な規範に反するとして否定してきた。また、トランプ大統領は月曜日の記者団とのやり取りの中で、海峡で通行料が徴収されることへの明確な反対を繰り返し、「彼らに徴収させるつもりはない。誰かが徴収するなら、我々が徴収する」と述べた。
経済的影響と地政学的リスク
ホルムズ海峡はかつて世界の石油および天然ガスの5分の1が通過していた重要な水路だが、2月28日に米国とイスラエルが開始した戦争以降、イランによる攻撃や脅迫で船舶の通行はほぼ停止状態にある。この閉鎖は燃料や基本物資の価格を押し上げ、世界経済を混乱させている。
市場は外交努力に注目しており、合意への期待から水曜日のブレント原油価格は1.2%下落し、1バレルあたり78.43ドルとなった。一方で、投資家は依然として慎重な姿勢を見せており、金曜日の市場では英ポンドがユーロと米ドルに対して下落した。具体的に、ポンドはドルに対し0.1%安の1ポンド=1.3438ドル、ユーロに対しては1ユーロ=85.76ペンスとなった。
継続する軍事的緊張
外交的な進展の一方で、地域での攻撃は続いている。イランが支援するフーシ派の反政府武装組織は、サウジアラビアの港湾都市ヤンブー沖の紅海で、サウジアラビアの石油タンカー「Wafa」に弾道ミサイルを発射したと主張した。また、イギリスの海事セキュリティ会社Ambreyは、オマーンの港湾都市アル・ハサブの北東約37キロメートルで攻撃を受けた船舶が損傷したと報告している。

サウジアラビアの高官は木曜日、イラン革命防衛隊の監督下にあるイラク民兵とフーシ派による、北および南からの組織的な攻撃が差し迫っているとの認識を示した。同高官は、サウジアラビア、米国、および他の地域諸国からの情報報告に基づき、民間施設などが標的になるとの見通しを述べたが、米国中央軍との連携を含む米サウジ協力は引き続き「非常に高い」水準にあるとしている。
ホルムズ海峡を巡る状況まとめ
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 合意の主導国 | イラン、オマーン |
| 提案されている航路 | 入港はイラン管理、出港はオマーン管理のルート |
| 主要な争点 | 米国の港湾封鎖解除、海峡の管理権、通行料の徴収 |
| 経済的影響 | 世界的な燃料・物資価格の上昇、原油価格の変動 |
| 軍事的状況 | フーシ派によるタンカー攻撃、サウジアラビアへの攻撃懸念 |