2026年7月28日の米株式市場は、好調な企業決算や原油価格の下落を受けてダウ平均株価が上昇した一方、半導体およびAI関連株の急落が重石となり、ナスダック総合指数は下落する分断した展開となりました。
ダウ平均が3日続伸、半導体株の急落でナスダックは下落
ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は、前日比537.24ドル(1.03%)上昇の52,747.32ドルで取引を終え、3営業日連続の上昇を記録しました。この上昇を牽引したのは、第2四半期に予想を上回る好決算を発表し株価が8%上昇したシャーウィン・ウィリアムズや、通期の見通しを上方修正し株価が5%上昇したコカ・コーラなどの銘柄です。また、ボーイングの好決算も指数を押し上げました。一方、S&P 500指数は0.21%上昇し、7,428.78ドルで終了しました。
半導体セクターの急落と「セクター・ローテーション」
個別銘柄では、Micron TechnologyやAMDが8%以上下落しました。また、Dell Technologiesは13%急落し、Intelは7%値を下げました。Bairdの投資戦略家ロス・メイフィールド氏はCNBCに対し、ハイテク銘柄から「オールドエコノミー」セクターへ資金が移動する広範なローテーションが起きていると指摘しています。実際に、ヘルスケア(XLV)や金融(XLF)のETFが保険株の上昇に導かれ、過去最高値を更新しました。
中国の技術台頭への懸念とアジア市場への波及
今回の半導体株急落の背景には、中国の国営企業が国内産のチップ製造装置の量産を開始したという報道があったとされています。このニュースを受け、ASML、キヤノン、ニコンなどの製造装置メーカーの株価が急落しました。また、上海裕良生協会が、これまでオランダのASMLが独占していたチップ製造技術の量産を開始したと報じられたことで、アジア市場にも影響が及びました。
アジア市場では、韓国のSKハイニックスが14.7%、サムスン電子が13%以上急落し、日本のキオクシアは18%暴落しました。東京市場の日経平均株価は4%下落し、台湾市場でもTSMCが打撃を受けるなど、4%以上の下落となりました。
Appleが時価総額5兆ドルに到達、原油価格は下落
また、原油価格の下落が市場の支えとなりました。イランがサウジアラビアおよびオマーンとホルムズ海峡について協議したことや、ドナルド・トランプ米大統領が中東の敵対関係を終わらせる合意に楽観的な姿勢を示したことで、WTI原油先物は約4%下落し1バレル79.26ドルで決済されました。ブレント原油先物も4.8%下落し、84.09ドルとなりました。

今後の注目点:FRB会合とメガキャップの決算
投資家の関心は、水曜日に終了する米連邦準備制度理事会(FRB)の会合に向けられています。CME FedWatchのデータによると、7月の会合で金利が据え置かれる確率は88%とされていますが、一部では利上げの可能性も検討されています。
さらに、今週は「マグニフィセント・セブン」のうち、Meta、Amazon、Microsoft、Appleの4社が決算発表を予定しています。特に、Alphabetが設備投資額を最大2,050億ドルまで引き上げたことを受け、他のハイパースケーラーであるAWS(Amazon)やAzure(Microsoft)が同様の投資拡大に踏み切るかどうかが、市場の方向性を決める重要な焦点になると見られています。
主要指数の動き(7月28日終値)
| 索引 | 終値 | 騰落率 |
|---|---|---|
| ダウ平均株価 | 52,747.32 | +1.03% |
| S&P500 | 7,428.78 | +0.21% |
| ナスダック総合 | 24,876.91 | -0.22% |
