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リンジー・クランシーの3人子殺害裁判が開始、産後精神病か計画的犯行か対立

7月 27, 2026 / nipponese

マサチューセッツ州ダクスベリーに住んでいた元看護師のリンジー・クランシー被告が、2023年に3人の子供を殺害したとされる事件の裁判が、プリマス高等裁判所で開始されました。被告は3件の殺人罪で起訴されており、現在は無罪を主張しています。

検察側と弁護側の主張:計画的犯行か精神的疾患か

検察側は、今回の事件が計画的なものであったと主張しています。シャナン・バッキンガム検事は、被告が元夫のパトリック・クランシー氏を使いに送り出したタイミングを見計らって犯行に及んだと述べ、「意図的かつ合理的に、迅速に行動した」として、被告に全責任があることを強調しました。バッキンガム検事は、陪審員に対し、母性のメンタルヘルスという広範な議論ではなく、被告個人の行動に焦点を当てるよう促し、「これは精神病に陥った女性の姿ではない」と断じました。

対して弁護人のケビン・レディントン氏は、被告が「産後精神病(postpartum psychosis)」という稀な精神疾患に苦しんでいたと主張しています。これは出産後のストレスや睡眠不足、ホルモンの変化に関連する疾患であり、幻覚、妄想、パラノイア、自分や他人を傷つけたいという思考などが症状として現れます。レディントン氏は、「子供たちは愛され、大切に育てられていた」とし、被告は死の直前まで子供たちを愛していたと陪審員に伝えました。

事件の経緯と被害状況

検察側の説明によると、2023年1月24日、被告は5歳の長女コーラさん、3歳の長男ドーソンさん、そして生後8か月の次男カランさんを絞殺しました。犯行後、被告は自宅の2階の窓から飛び降りて自殺を図り、その結果、腰から下が麻痺する重傷を負いました。

Photo: bostonglobe.com

被告はマサチューセッツ総合病院の分娩担当看護師として勤務していましたが、3人目の子供であるカランさんの出産後は、子供たちと離れることに強い困難を感じ、仕事に復帰しなかったと元夫のパトリック・クランシー氏が証言しています。また、被告は犯行時の数か月前から精神科のケアを受けていました。弁護士によれば、犯行当日に被告は「これが最後のチャンスだ。子供たちを殺せば、あなたも自分を殺せる」という声が聞こえたと述べていました。

元夫の証言と精神状態の矛盾

裁判の最初の証人として出廷したパトリック・クランシー氏は、2022年12月時点で被告が子供に関する「侵入的思考(intrusive thoughts)」を抱えていたことを明かしました。一方で、検察側のジェニファー・スプラグ検事は、2022年秋から冬にかけての家族の外出写真などを提示し、被告が笑顔で幸せそうに見える点を指摘しました。これに対しパトリック氏は、感謝祭の親族訪問時など、写真では幸せそうに見えても、実際には被告が抑うつ状態でエネルギーが低下していたと証言しました。

Watch Live: Lindsay Clancy's trial for murder of 3 kids begins with opening statements | CBS News

今後の展望と法的責任

本裁判の陪審員は、交代要員6名を含む計18名(女性12名、男性6名)で構成されており、審理には数週間かかる見通しです。判決の結果により、以下の異なる処遇が想定されています。

  • 殺人罪で有罪となった場合: 仮釈放なしの終身刑に処される可能性があります。
  • 刑事責任能力がないとして無罪となった場合: 州の精神保健施設に収容されることになります。