米上院は6月13日、ドナルド・トランプ大統領に対し、イランとの軍事行動を終了させるよう求める決議を賛成50対反対48で可決した。この決議は「同時決議」として法的拘束力は薄いものの、トランプ政権によるイラン攻撃の拡大を制限する意図を持つ。米国民の75%がこの戦争のコストに見合う価値がないとの調査結果も背景にあり、共和党内でもトランプ離れが進む中での異例の動きとなった。
トランプ政権の反発と「無意味」との批判
決議の可決は、2月に米国とイスラエルによるイラン攻撃をきっかけに始まった地域紛争の拡大を懸念する声が高まった結果だ。特にホルムズ海峡の通航権問題やイランの核開発が焦点となり、トランプ政権は和平交渉を進めているが、議会の動きが交渉を複雑化させる可能性がある。
共和党内の分裂:4人の反トランプ議員の動き
決議は共和党内でも4人の議員(ビル・カッシー、スーザン・コリンズ、ランド・ポール、リサ・マーキー)が民主党と連携し可決に貢献した。これら議員は「トランプの戦争は無益で破壊的」との立場を明確にした。特にランド・ポールは「憲法違反の軍事行動を止めるべきだ」と主張し、党内での反トランプ勢力の拡大を象徴した。一方、トランプは「敗北者」と批判し、党内対立を深めている。

“Four Republican Losers voted with the Dumocrats, and Iran asked my people, ‘what does that all mean?’ These Senators have just made my job more difficult, but I will get it done, one way or the other, because I always get it done!”
国民の支持と和平交渉の行方
米国民の75%がイラン戦争のコストに見合う価値がないとの調査結果(ドイツ・ウェル報道)が示すように、国民の支持はトランプ政権の軍事行動に薄い。さらに、和平交渉が進む中で、決議の可決はイランとの信頼関係を揺るがす可能性がある。トランプ政権は「和平協定を最終化する」との見解を示しているが、議会の動きが交渉を難航させる懸念もある。
イラン側は「米議会の決議は米国の弱体化を示す」との見方を示唆する声もあるが、具体的な反応はまだ明らかになっていない。しかし、ホルムズ海峡の通航再開を望む船主らの期待は高まっており、和平の実現が早まるかどうかが注目される。
次のステップ:トランプの対応と議会の動き
トランプ政権は決議を「無意味」と一蹴しつつも、軍事行動の継続を強調している。しかし、共和党内の反トランプ勢力が拡大する中で、今後も議会との対立が続くと予想される。特に、トランプが大統領選に向けて動き出す2027年以降、この決議が政権運営にどのような影響を与えるかが鍵となる。一方、イランとの和平交渉は引き続き進行中で、ホルムズ海峡の安全確保と核開発の制限が焦点となっている。
決議の法的拘束力は薄いものの、トランプ政権のイラン政策に対する議会の監視が強まることは確実だ。今後、トランプがどのように対応するかが、米国の外交戦略に大きな影響を与える可能性がある。
“Today, Congress stood up to Donald Trump and voted to end his costly, unnecessary, and devastating war with Iran.”
— チャック・シューマー上院少数党リーダー(民主党・ニューヨーク州)
<!– /wp:quote The Senate's bold move to reassert its authority over foreign policy is a significant rebuke of the Trump administration's Iran policies, potentially setting the stage for further challenges to the president's leadership.Find more reporting in our 日本 section.