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2026-03-23 22:00:00
PCやスマートフォンの周辺機器大手であるバッファローが、新しいモバイルバッテリーを発表した。名前は「半固体モバイルバッテリー(BMPBSA10000シリーズ)」。
直販価格が5990円(税込)。4月下旬からアマゾンや楽天市場で限定モデルとして出荷を開始する。
採用したのは半固体電池。リチウムイオン充電池ではあるが、発火などのリスクが低い、より安全性の高い技術として、急速に注目が集まっている。
半固体電池自体は、他社も採用していて珍しいものではなくなりつつある。
ここでおもしろいのは、バッファローはこれまで、モバイルバッテリー市場にはほとんど手を出して来なかった、ということ。今回はあえて「遅れてきたルーキー」として参入を決めた。
理由はもちろん「安全性」だ。ただそこには、単純に「釘を刺しても燃えにくい」という話だけでない視点が存在した。
燃えにくい「半固体電池」とはなにか
先に「半固体(準固体)電池」とはなにかを説明しておこう。
リチウムイオン充電池は、正極にリチウムイオンを含んだ金属酸化物、負極に炭素素材を使っている。そしてその間を、リチウムイオンがスムーズに移動できる「電解液」で満たしている。
問題は、この電解液に有機溶媒が使われていることだ。引火点は意外なほど低いと言われている。
製品としての内部での引火点は公表されていないが、素材自体は室温でも引火するものだ。だから、内部でショートが起きたり、異常に暑い環境の中で動かし続けたりすると発火に至る可能性がある。
もちろん日常的には問題が出ないよう、工夫はなされている。異常発熱の原因となるショート(短絡)を防いだり、バッテリー自体へのダメージを防いだりする仕組みはある。
一方で、製造管理が行き届いていない工場で作られたバッテリーパックは、内部に混入した金属粉などで発火に至りやすい。そのため、バッテリーパック生産のほとんどを担う中国では、政府が生産管理規制の強化に乗り出した。

そんな中登場したのが「半固体電池」だ。
半固体電池も充電・発電の仕組みは、リチウムイオン電池と同じだ。ただし、リチウムイオンを動かすための電解液が異なる。
半固体電池では、液体の有機溶媒ではなくゲル状・ペースト状の素材が使われる。このため、内部で空気中の酸素と混ざりにくい。また、反応性が液体の溶媒より遅く、ショートからの熱暴走が起きる速度も遅く、発火リスクが低くなる。
以下は、バッファローが公開したテスト映像だ。液体溶媒のリチウムイオン充電池は釘を刺すと発火するが、同社の半固体電池では発火していない。
「釘を刺しても発火しない」というのは、半固体電池を手がけるメーカーの多くがアピールするものだ。それだけ安全性に自信がある、ということなのだろう。
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