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2024-03-07 14:00:00
今回試用した「15インチMacBook Air」のM3搭載モデル。色はミッドナイト。直販価格は19万8800円〜(税込)。
撮影:西田宗千佳
リニューアルした「MacBook Air」が明日3月8日から出荷開始する。
ポイントはプロセッサーが「M2」から「M3」へと変わったこと。シンプルに言えばプロセッサーが高速化した、ということなのだが、それだけではない変化もある。
価格は13インチMacBook Airが16万4800円から、15インチMacBook Airは19万8800円からの展開になっている。
「今春にMacBookを買うならどれを選ぶべきなのか」という観点で、新型をチェックしてみたい。
M3版登場でM1版が引退
MacBook Air自体は、2022年6月に「M2」を採用し、現在のフラットなデザインのものにリニューアルした。そして、2023年6月に、同じデザインラインの「15インチモデル」が登場している。
2024年もデザインに変更はないので、使用するプロセッサーが「M3」になったことが主な変化だ。

キーボードなどのデザインも変更なし。
撮影:西田宗千佳

左側にMagSafeが1つと、USB-C端子が2つある。
撮影:西田宗千佳

今回試用したモデルに付属していたUSB-C・MagSafeケーブル。
撮影:西田宗千佳

同じく付属していた「デュアルUSB-Cポート搭載35Wコンパクト電源アダプタ」。
撮影:西田宗千佳
ただ、ラインナップ全体を見ると別の変化もある。
デザインリニューアル前のMacBook Airは長らく「最も安価なモデル」として販売が続けられてきたが、今回で基本的には販売終了する。
最安価モデルの役割は、M2・13インチ版のMacBook Airが担うことになり、M3版登場前から2万円値下げして14万8800円(税込)からとなった。
GPUや機械学習の性能が向上
では性能はどうだろうか?
比較対象としたのはM1搭載のMacBook Pro、M3 Pro搭載のMacBook Pro、そしてM3搭載のMacBook Airだ。
ベンチマークの結果は以下のとおりだ。

GeekBench 6のCPUスコアー。
図版:筆者が実行したベンチマーク結果を元に編集部が作成

GeekBench 6のGPUスコアー
図版:筆者が実行したベンチマーク結果を元に編集部が作成
M1に対して順当に高速化しているが、やはりCPUよりもGPUの進化が目立つ。
GPUの進化というとゲームを思い浮かべることが多いが、現在では機械学習にも多く使われている。
例えば「Whisper Transcription」というアプリの場合、クラウドではなくGPUを使って音声の書き起こしをする。

GPUを活用しデバイスで音声書き起こしを行う「Whisper Transcription」で、約1時間分の会話を日本語書き起こしする時間を計測。
画像:筆者によるスクリーンショット
これで、約1時間の日本語音声ファイルを書き起こした結果が以下のグラフだ。より高価なM3 Proが高速であるのは当然だが、M3でも大きな性能アップが実現できている。

Whisper Transcriptionの実行時間。
図版:筆者が実行したベンチマーク結果を元に編集部が作成
昨今は「AI搭載」をうたうPCが増え始めた。GPUだけでなく機械学習用コアを搭載し、いろいろなAI処理をクラウドに頼らずに実行できることが特徴だ。
実のところ、M1以降の「Appleシリコン」はすべて機械学習用の「Neural Engine」を内蔵しており、インテルやAMDに対して先行している……とも言える。
macOSもNeural Engineの存在を前提に作られており、画像認識や音声認識などがオンデバイス処理されている。
ただこれらを使う場合、M1とM3の差ははっきりしない。Neural Engine自体の性能はM3の方が向上しており、今後より処理が複雑になると処理速度に違いが出る可能性はある。
長い目で見た場合には、Neural Engineの性能が高いモデルの方がOSのアップデートが保証される期間が長い……と考えることはできそうだ。
15インチ版は「M3」だけに

撮影:西田宗千佳
とはいうものの、昨今はPCの価格も高くなってきている。Macも同様だ。少しでも安い機種を選びたい……という発想もあるだろう。
そう考えたとき、あえてM2版を選ぶ、という選択肢もある。長く使うなら最新のプロセッサーの方がいいわけで、予算があるならM3版をオススメしたいが、当然別の判断もあるだろう。
では、M2版とM3版ではどこが違うのか?
今回はM2版を用意できていないのでベンチマークでの比較は難しいが、当然ながらM1とM3の間になる。
速度的にはM1でもまだ十分現役であり、M2でも満足、という人が多いはずだ。
次の違いが「15インチ版」の存在。画面が大きく薄型のノートPCはそこまで多くない。今回も15インチモデルを試用しているが、確かに使いやすい。
M3版の登場に伴い、M2・15インチ版の製品は終売となるので、サイズを重視するならM3版……ということになるだろう。
M3から「2台の外部ディスプレイ」に対応
そしてもう一つの違いが「外部ディスプレイ対応」だ。
Appleシリコンは、プロセッサーの種類によって「接続できる外部ディスプレイの数」が異なる。
M1&M2版MacBook Air/MacBook Proの場合、外部ディスプレイが「1台しか接続できなかった」ことが不満点だった。
多くの人は1台でも十分かとは思う。
しかし、Windows PCだと、同じ価格帯の製品でも複数台のディスプレイがつなげられるものがほとんどであり、つなげられないのはやはり不便だ。

M1搭載のMacBook Proでは、外部ディスプレイは1つしか使えない。
撮影:西田宗千佳
この点、MacBook Proなどに採用される「M1 Pro」「M3 Pro」などの上位プロセッサーになれば、制限は緩和されていく。
2台以上のディスプレイ接続や、8Kなどの高解像度ディスプレイが使いたいので「Pro以上」を選ぶ人もいた。
それが今回、M3版からは「同時に2台のディスプレイが接続可能」に変わった。
正確に言えば「本体を閉じた状態」、つまりMacBook Air内蔵のディスプレイを使わないときに2台の外部ディスプレイが使える……という形だ。

M3搭載のMacBook Airは、本体を閉じれば2つの4Kディスプレイにも同時表示可能。
撮影:西田宗千佳
内蔵も含め同時に3台が使える「Pro以上」のプロセッサーを使った製品には劣るわけだが、より自由度が増したことは間違いない。
なお、2023年11月に出荷開始したM3版MacBook Proは、M3版MacBook Airの仕様に合わせて「本体を閉じた場合には、同時に2台のディスプレイ接続」が可能になる。後日ソフトウェアアップデートで対応予定だ。
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