10月10日、東京・銀座などで「愛子さまを皇太子に!」と訴える市民デモが行われ、約400人が参加しました。7月に成立した改正皇室典範に対し、国民の声を置き去りにしているという疑問や不満が広がっています。
銀座を練り歩いた約400人のデモ行進
10月10日午後、「愛子さまを皇太子に!」の横断幕を先頭に、約400人が週末の銀座など東京都心を約3キロ練り歩きました。主催したのは、愛子さまが天皇になる道を閉ざさず、女性天皇を含む皇位継承について広く議論を呼びかける市民の会である「愛子天皇を考える会」です。Yahoo!ニュースなどで報じられたこのパレードには各地から人が集まり、「国民総意 愛子天皇」「愛子天皇 いいんじゃない」といった思い思いのメッセージを書いたプラカードを手に、沿道に向かって声を上げました。

改正皇室典範と世論調査の大きな乖離
7月に成立した改正皇室典範は、「女性皇族の結婚後の身分保持」と「旧宮家の男系男子の養子縁組」を柱とし、男系男子による皇位継承にこだわる保守派の意向が色濃く反映された内容となりました。一方、朝日新聞が5月中旬に実施した全国電話世論調査では、「女性天皇」を認める人は72%、「女系天皇」を認める人は74%に上っており、他の報道機関の調査でも同様の傾向が示されています。しかし、国会での議論では女性天皇を認める方向には進まず、参加者たちは国民の声が顧みられていないと政治への不満を口にしました。
参加者が語る政治への不満と危機感
「愛子さまを皇太子に」と書かれたプラカードを持って参加した都内在住の60代の女性は、AERA DIGITALの取材に対し、「国民の総意とは別に、少数の人たちだけで決めていいのでしょうか」と疑問を呈しています。また、40代の会社員男性は、直系長子の愛子さまがいるにもかかわらず制度を変えようとする高市政権の姿勢について、「大多数の国民が望んでいる選択肢をはなから排除し、一方的に推し進めるのは、民主主義のルールに反しています」と憤りを示しました。さらに、福岡から新幹線で上京した80代の女性は、高市政権の姿勢について戦前の日本に戻そうとしているのではないかとの危機感を語っています。

皇位継承のあり方と今後の見通し
改正皇室典範は今月24日に施行される予定です。「愛子天皇を考える会」会長で元『週刊文春』編集長の木俣正剛さんは、男系男子に限定する規定を見直すため皇室典範を再改正し、女性天皇の前例も踏まえて直系長子による継承を重視すべきだと訴えています。世論の支持がありながらも法改正に反映されなかった今回の経緯は、皇室の将来を誰がどのように決めるのかという大きな問いを投げかけています。