米軍最高幹部であるダン・ケイン統合参謀本部議長は、2026年11月3日に予定されている米中間選挙において、投票所への連邦軍や連邦化された州兵の派遣を計画していないと明言した。この表明は、選挙への軍事介入を懸念する民主党のエリッサ・スロットキン上院議員(ミシガン州選出)からの書簡に対する回答として行われた。スロットキン議員は、上院軍事委員会および国土安全保障委員会に所属している。
ダン・ケイン議長による軍事介入否定の書簡
2026年8月31日に報じられた情報によると、ダン・ケイン統合参謀本部議長は、米軍が11月の中間選挙において投票所への軍隊派遣や、投票用紙、投票機、その他の選挙関連物資の押収を行う計画は一切ないと断言した。ケイン議長は書簡の中で、「選挙の管理と安全保障は、州および地方自治体の当局者の基本的な責任である」と述べた。さらに、「統合軍は、2026年の選挙期間中、連邦軍の要員や連邦化された州兵を投票所に派遣する計画はない」と強調している。
U.S. military doesn’t plan to deploy troops to the
また、ケイン議長は自身の立場について、「私は、来る2026年11月の中間選挙における統合軍の役割に関して、いかなる不法な命令も受け取っておらず、また受け取ることも想定していない」と記した。ケイン議長は、ドナルド・トランプ大統領およびピート・ヘグセス国防長官に対して軍事的な助言を行う立場にある。書簡の中で同氏は、「合衆国軍のすべての構成員は、合衆国憲法を支持し擁護するという宣誓を行っており、統合軍は憲法および法律に従って行動してきたし、今後も行動し続ける」と述べている。

エリッサ・スロットキン議員の懸念と背景
スロットキン議員が国防総省の指導部に対して書簡を送った背景には、ドナルド・トランプ大統領による過去の言動や、選挙に関連した軍事利用への強い警戒感がある。スロットキン議員は、トランプ大統領が共和党に対して選挙を「国有化」するよう促し、州兵や移民執行官を投票所に派遣する可能性を排除していないことを受けて、回答を求めていた。スロットキン議員は8月上旬のAP通信の取材に対し、トランプ大統領が11月の選挙は盗まれることになるという主張を繰り返すことで、その根拠を築こうとしていると指摘した。

US military has no plans to send troops to
民主党内では、トランプ大統領が2020年の敗北後、投票機を差し押さえるために軍の使用を検討していたことや、過去に民主党の市長が運営する都市(シカゴやワシントンなど)に対し、地元指導者の反対を押し切って州兵を派遣したことへの不安が根強くある。さらに、2025年には移民取り締まりの一環として、現役の海兵隊がロサンゼルスに派遣された経緯もある。

法的制約と今後の焦点
米国の連邦法では、投票所への軍の配備は厳格に制限されている。「合衆国の武力による敵対勢力を撃退するために必要」な場合を除き、武装した連邦軍を選挙会場に展開することは法律で禁止されている。
Top U.S. general says military will not deploy troops
スロットキン議員は、ケイン議長だけでなくピート・ヘグセス国防長官に対しても同様の確認を求めているが、8月31日現在、ヘグセス長官側からの返答は得られていない。スロットキン議員の報道官であるソニア・スラッシャー氏は、議員側が両名に対して8月28日までの回答を求めていたと明かした。また、スロットキン議員と他の上院民主党議員は6月、大統領が選挙期間中に武装した軍や連邦捜査官を投票所に派遣することを禁止する法案を提出している。
なお、NBCニュースが入手し、AP通信が最初に報じたケイン議長の書簡は、選挙の安全性が地方自治体に委ねられていることを改めて強調する内容となっている。