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米政府、AnthropicのFable・Mythos AIモデル輸出規制解除

7月 1, 2026 / nipponese
米政府が提示した規制解除の条件と合意内容

米商務省は2026年6月30日、AI企業Anthropic社が提供する最先端モデル「Fable 5」および「Mythos 5」への輸出規制を解除した。国家安全保障上のリスクを理由に約3週間前からアクセスが停止されていたが、同社が安全対策に合意したことで、The Guardianが報じた通り、翌7月1日から順次アクセスが再開される。

米政府が提示した規制解除の条件と合意内容

今回の輸出規制解除は、単なる制限の撤廃ではない。米政府が懸念していたのは、高度なAIモデルが中国やロシアなどの「懸念国」の軍事情報機関に悪用されるリスクだった。このリスクを軽減するため、Anthropic社は米政府との間で厳格な運用プロトコルに合意している。

ハワード・ルトニック米商務長官、Reuters経由(The Guardianが引用)

商務省のルトニック長官は、これにより輸出ライセンスが不要になったことを明言した。もともと6月12日に発令された輸出管理命令により、Anthropic社はMythos 5とFable 5の提供を突如停止していた。その後、一部の「信頼できる」米国組織に対してのみMythos 5の利用が許可されるという部分的な緩和を経て、今回の完全な規制解除に至った。

「外国籍者」へのアクセス制限とAI主権を巡る摩擦

今回の騒動で特に注目されたのが、制限の対象範囲だ。CNBCによると、トランプ政権が当初下した命令は極めて厳しく、米国内外を問わず、Anthropic社の社員であっても「外国籍者」である限り、すべてのアクセスを停止させるという内容だった。

この措置は、単なるセキュリティ対策を超えた「AI主権」の追求や保護主義的な動きであるとの懸念を業界に抱かせた。AI開発の現場では国籍を問わず高度な人材が集まっており、社員までをも排除するアプローチは、開発スピードの鈍化や人材流出を招くリスクがある。

Anthropic社はXへの投稿で、次のように述べている。

ユーザーの皆様の忍耐に、そしてモデルの再展開に尽力してくれたすべての人々に感謝します。

Anthropic社、Xへの投稿(CNBCが引用)

OpenAIの反応と政府による「顧客選別」への懸念

米政府によるAIモデルの厳格な審査と管理は、Anthropic社だけにとどまらない。競合のOpenAIも、政府の要請を受けて「GPT-5.6」の完全な一般公開を遅らせ、審査を通過した少数のパートナー企業のみにアクセスを制限している。

このような政府の介入に対し、OpenAIのサム・アルトマンCEOは批判的な視点を示している。アルトマン氏は、安全性テスト自体の必要性は認めているものの、政府が誰に技術を利用させるかを決定する権限を持つことへの違和感を表明した。

広範な安全性テストを行うことは悪いアイデアではありません。ただ、政府が顧客を選ぶという考え方が好きではないだけです。

サム・アルトマン、OpenAI CEO(The Guardianが引用)

AI規制の現状と今後のリスク管理

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