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気候変動や銃規制などの重要案件を審理、米国連邦最高裁判所が新開廷期を迎える

米国連邦最高裁判所は10月5日、気候変動、銃規制、投票権といった全米で議論を呼んでいる重要案件を抱え、新しい開廷期を迎えます。保守派が6対3の多数を占める中、トランプ大統領の政策や宗教的権利の拡大、そして司法の信頼性という難題に直面しています。…

気候変動や銃規制などの重要案件を審理、米国連邦最高裁判所が新開廷期を迎える

米国連邦最高裁判所は10月5日、気候変動、銃規制、投票権といった全米で議論を呼んでいる重要案件を抱え、新しい開廷期を迎えます。保守派が6対3の多数を占める中、トランプ大統領の政策や宗教的権利の拡大、そして司法の信頼性という難題に直面しています。

米国最高裁判所は10月5日、新しい開廷期を迎えました。ジョン・ロバーツ最高裁長官率いる裁判所は、気候変動による損害賠償から銃器規制、宗教的自由に至るまで、米社会を二分する論争の的となっている複数の案件を審理する予定です。これらの判決は、今後1年間の政治的、法的な対立の行方を左右すると見られています。裁判所には毎年約8,000件の請願が寄せられますが、その中から「4人の判事の同意」という伝統的なルールに基づき、年間60から70件程度が選別されます。

気候変動や銃規制などの重要案件を審理、米国連邦最高裁判所が新開廷期を迎える
写真:Cbsnews

コロラド州ボルダー郡の気候変動訴訟

今期、特に注目を集めているのが、サンコア・エナジー対ボルダー郡委員会(Suncor Energy v. Boulder County)の訴訟です。この案件は、コロラド州ボルダーの自治体が、サンコア・エナジー(U.S.A.)社を含むエネルギー企業を相手取って起こしたもので、化石燃料の生産が気候変動を加速させ、洪水、干ばつ、山火事などの極端な気象現象を引き起こし、地域社会にインフラ損害やコスト増大をもたらしたと主張しています。

エネルギー企業側の弁護士らは、最高裁がこの訴訟を認め、最終的に原告側が勝訴すれば、事実上の炭素税を課すことになり、業界を「破綻させる」ことになると警告しています。企業側は、温室効果ガスの排出は個別の発生源を特定できないほど複雑な公衆衛生上の課題であると主張しています。一方、ボルダー郡側は、州法や地方自治体の権利に基づき、企業に気候変動による経済的損害の責任を問うことを目指しており、この判決は同様の訴訟を抱える全米の自治体にとっても大きな影響力を持つ見通しです。

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AR-15型ライフルの規制を巡る銃器訴訟

銃規制については、クートベルト・ビラモンテス、クリストファー・カヤ、ファイアアームズ・ポリシー・コアリション、セカンド・アムメント・ファウンデーションらが原告となり、イリノイ州クック郡のAR-15型ライフル禁止措置を争う「Viramontes v. Cook County」が注目されています。この裁判では、修正第2条および第14条が、AR-15プラットフォームのような半自動小銃を所有する権利を個人の権利として保証しているかどうかが焦点となります。

ジョージタウン大学法科大学院のミシェル・グッドウィン教授は、「この件は、最高裁が修正第2条と銃の権利に関連する個人の自由に命を吹き込もうとする努力を反映した重要なケースだ」と述べ、銃規制に対する最高裁の保守的な多数派が、権利擁護派に有利な判断を下す傾向にあると分析しています。また、最高裁は別の銃器規制案件として、コネチカット州の法律に対する挑戦も併せて検討する予定です。

気候変動や銃規制などの重要案件を審理、米国連邦最高裁判所が新開廷期を迎える
写真:foxnews.com

投票権と選挙制度への影響

選挙関連の案件も今期の重要テーマです。共和党全国委員会(RNC)は、アリゾナ州の有権者登録申請者に対し、市民権の証明を義務付けるプログラムを認めるよう最高裁に求めています。これは、連邦の全国有権者登録法がこうした要件を禁止しているかどうかを巡る論争です。また、ワシントン州の議会地図がヒスパニック系有権者の投票力を希薄化させているとして訴えられた「Soto Palmer」訴訟など、投票権法第2条の適用範囲を巡る問題も司法の判断を待っています。

高まる政治的圧力と司法の信頼性

最高裁は今期、開廷前から厳しい視線にさらされています。世論調査では、最高裁がますます政治的な存在になっているとの見方が強まっており、トランプ大統領自身も、自らが任命した判事たちが政権の政策に反対する判決を下したことに対し、公然と不満を表明しています。特に、トランプ氏が任命したニール・ゴーサッチ、ブレット・カバノー、エイミー・コニー・バレットの各判事が、郵便投票制限を巡る決定で政権側の意向に反した際、トランプ氏はSNSで「これらは私がインタビューした人間ではない。彼らは元の自分たちの殻に過ぎない」と激しく非難しました。

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写真:Yahoo

一方で、クラレンス・トーマス判事とサミュエル・アリト判事は、トランプ政権の政策を安定して支持する投票行動を続けており、司法を右派の方向へ導こうとする姿勢が際立っています。トランプ政権下の司法省は、緊急案件を扱う「影のドケット」を頻繁に活用しており、2025年以降の緊急訴訟の勝率は70%を超えています。今後も選挙に関連した緊急申し立てが増加すると予想される中、ジョン・ロバーツ長官率いる9人の判事たちが、政治的圧力と法的な解釈の均衡をどう保つのか、その舵取りが注目されています。

執筆者について: nipponese

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