2026年10月26日放送の「グッド!モーニング」およびYahoo!ニュース等の報道によると、栃木県那須塩原市の塩原温泉郷にある老舗旅館「湯守 田中屋」の敷地内で、男女2人が無断でポリタンク6個・計約120リットルの温泉を持ち帰っていたことが分かりました。若旦那がX(旧Twitter)で苦言を呈し、波紋が広がっています。
塩原温泉郷の老舗旅館で起きた無断持ち帰りトラブル
約1200年の歴史を持つ関東有数の温泉地・塩原温泉郷では、肌寒さが増して温泉を求める観光客が増加しています。そんな中、同温泉郷にある老舗旅館「湯守 田中屋」の若旦那である田中佑治さんが自身のXアカウントを更新し、温泉の無断持ち帰りに苦言を呈したとYahoo!ニュースなどが報じました。
田中さんは投稿で、「温泉をお持ち帰りされる方へ。あいさつもなしに勝手にくんでいくのは違うと思います。100歩、いや、1000歩譲っても最初と最後のあいさつは必要だと思います。一言って大切です」と訴えています。この旅館には敷地内に温泉をくむことができる蛇口があり、宿泊客などに人気を集めています。
ポリタンク6個で約120リットルを持ち去った手口
テレビ朝日の取材に対し、田中さんは当時の状況を詳しく語っています。日帰り入浴の客かと思って声をかけたところ、相手はトランクからポリタンクを出そうとしていたということです。「どうなさいました?」と尋ねたところ、「温泉をいただきに」と答え、あいさつや断りを入れる様子は一切なかったといいます。
そのまま何も言わずに温泉をくみ続け、約30分後に車に乗り込んで立ち去っていったと田中さんは振り返っています。この日、男女2人が持ち帰った量はポリタンク6個分で、合わせて約120リットルに及んだとされています。
地元旅館関係者や住民から上がる困惑と怒りの声
このトラブルに対し、同じ地区の旅館関係者である「上会津屋」の君島正憲さんは、「何にしても黙って敷地に入られるのもそうですし、温泉にしても常に湧き出ているものですけど、黙って持っていかれるものは確かに面白くはない気はします。やっぱり一声欲しいですよね」と語り、事態への違和感を述べています。
また、地元住民からも「めっちゃ大切な観光資源だと思うので、そういうのはやめてほしいなと心から思っています」と、貴重な観光資源が無断で持ち去られることへの強い懸念が示されています。
管理コストと最低限のモラルを求める旅館側の対応
温泉の維持には多大な労力と費用がかかっていると、旅館側は切実な思いを吐露しています。地下からポンプアップするための費用や、温泉が出るまでの年間を通じた管理体制があるからこそ温泉が供給されていると田中さんは説明しています。
dメニューニュースなどの報道によると、塩原温泉郷では無料で温泉を持って帰ることができる温泉宿が数多くある一方で、こうした持ち帰りのマナーを巡って困惑の声が上がっているのが現状です。

今後の対策と貼り紙設置による警告
無断持ち帰りの再発を防ぐため、「湯守 田中屋」では新たに貼り紙を設置することを決めました。「温泉をくんでいく方へ。最初と最後は必ずあいさつをして下さい。無断でお持ち帰りになるのはおやめください。発見次第、次回からお断りさせていただきます」と明記し、最低限のモラルを持った行動を呼びかけています。
観光地における資源の利用マナーが問われる中、利用者と地域の信頼関係をどのように保っていくのか、今後の動向が注目されます。