1766971540
2025-12-28 23:05:00
従業員規模に目を向けると、デロイト、EY、KPMGは総数を増やし、PwCは減らした。
プロフェッショナルサービス業界は、人工知能(AI)による変革の影響を極めて強く受けており、とりわけコンサルティングファームが顧客に提供する業務ないしサービスのあり方、それを遂行する人材に求められる能力や特性は急速に変わりつつある。
ビッグ4は現在、AI導入による効率化の社内成果をベースに、同様のAIトランスフォーメーションを客先にも適用可能であることを示そうと、こぞって数十億ドル規模の投資に乗り出している。
そうした変化の最新の状況は、各社が発表した最新の決算から読み解くことができる。以下に端的にまとめてみた。
デロイト
パンデミックからの回復期に該当する2023会計年度の売上高成長率(増収率)は14.9%を記録したが、2024会計年度には3.1%と急激な減速を経験し、直近の2025会計年度は4.8%へと一定の加速を見ている。
デロイトは2025会計年度の期初から、重複する業務機能の統合や組織のシンプル化を通じて顧客へのサービス提供の効率化を目指すとして、事業区分を従来の5ビジネスから4ビジネスへと再編した。
2025年2月には、第二次トランプ政権が政府効率化省(DOGE)を設立して大規模なコスト削減に乗り出した影響で、複数の政府契約を打ち切られる憂き目に遭った。
そうした中でも同社は従業員規模の拡大に動き、前会計年度比2%(約1万人)増の47万人とした。
直近の会計期間(事業年度):2024年6月~2025年5月
グローバル売上高:705億ドル
売上高成長率(前年比):4.8%
分野別売上高成長率(前年比):
監査・保証:3.8%
ストラテジー・リスク&トランザクション:5.5%
テクノロジー&トランスフォーメーション:4.7%
税務・法務:5.4%
PwC
ビッグ4の中で唯一、売上高成長率(増収率)を3年連続で低下させたが、PwCは「厳しい経済環境の中でも堅調な業績を残した」と自己評価する。
2025会計年度は全世界で5600人の人員削減を行った。ボブ・モリッツ前グローバル会長の在任時、2021年に従業員総数を40万人程度まで増やす方針を掲げたが、同会長の退任後わずか1年ほどで撤回する形になった。
現在のグローバル従業員総数は36万4000人。
直近の会計期間(事業年度):2024年5月~2025年6月
グローバル売上高:569億ドル
売上高成長率(前年比):2.7%
分野別売上高成長率(前年比):税務・法務:1.1%
アシュアランス(監査・保証):1.9%
アドバイザリー(コンサルティング):4.6%
EY
2025会計年度の売上高成長率(増収率)は前年並みだったものの、事業区分の中でコンサルティングは前年のゼロ成長から5.2%へと急回復を見せた。
特に「全社的なAIトランスフォーメーション」や「AIガバナンスに関するフレームワーク(枠組み)」などのAI関連サービスに強い引き合いがあり、売上高は30%増加したという。
2024会計年度に人員削減を断行したものの、2025会計年度はグローバル従業員総数を3.4%増やして40万6206人とした。
直近の会計期間(事業年度):2024年7月~2025年6月
グローバル売上高:532億ドル
売上高成長率(前年比):4.0%
分野別売上高成長率(前年比):
アシュアランス(監査・保証):3.5%
税務:5.5%
ストラテジー・トランザクション:0.4%
コンサルティング:5.2%
KPMG
KPMGは従業員総数、グローバル売上高ともにビッグ4の中では最小規模。
2025会計年度の売上高成長率(増収率)は前年並みだった。
ただし、事業区分の中で税務の売上高成長率が2年連続で他社を大幅に上回ったのは特筆される。2025会計年度はKPMGが7.5%だったのに対し、デロイトとEYはいずれも5.5%程度、PwCが1%だった。
グローバル従業員総数は2025会計年度に1%増やして27万6030人とした。
なお、2025年2月にビッグ4で初めて米国に法務部門を開設している。
直近の会計期間(事業年度):2024年8月~2025年9月
グローバル売上高:398億ドル
売上高成長率(前年比):5.1%
分野別売上高成長率(前年比):
税務・法務:7.5%
監査:6.0%
アドバイザリー(コンサルティング):2.9%
#会計系コンサルビッグ42025事業年度の明暗 #Business #Insider #Japan