2026年11月3日の米中間選挙と同日に行われるワシントン市長選で、急進左派のジェニース・ルイス・ジョージ市議(38)の当選が有力視されている。米国民主社会主義者(DSA)に所属する同氏の台頭は、トランプ政権による連邦職員削減で疲弊した首都の住民感情を背景にしており、今後の連邦政府との対決姿勢が注目を集めている。
ワシントン市長選で急進左派候補が躍進
11月3日の投開票に向け、米首都ワシントンの市長選では、民主党候補のジェニース・ルイス・ジョージ市議の当選が濃厚となっている。毎日新聞の報道によると、同氏は急進左派の政治団体「米国民主社会主義者(DSA)」のメンバーであり、ニューヨーク市のマムダニ市長と同様の政治的立ち位置にある。ワシントンは全米でも屈指の民主党優勢地区であり、今回の市長選において共和党は公認候補を立てていない。予備選で中道派を破ったルイス・ジョージ氏は、既に当選後を見据えた地域活動に注力している。
ルイス・ジョージ氏が掲げる「人民ファースト」
地域住民の困窮を背景に、ルイス・ジョージ氏は予備選で「人民ファースト」というスローガンを掲げた。同氏は子育て、教育、住宅、治安といった生活に直結する課題への対応を強調し、労働組合やDSAの組織力を動員して幅広い支持を獲得した。9月24日に市内の教会で開かれた対話集会では、自身のスピーチを10分程度に抑え、残りの時間を有権者との意見交換に充てるなど、現場の声に寄り添う姿勢を強調している。トランプ政権の政策に対する毅然とした対応も、有権者からの支持を集める大きな要因となっている。
連邦政府と地方自治体の対立の行方
ワシントンはどの州にも属さない連邦特別区であり、約70万人が居住している。ルイス・ジョージ氏の主張は、ホワイトハウスを支配するトランプ氏への反発と密接に結びついている。今後、同氏が市長に就任した場合、移民取り締まりや都市開発計画を巡り、連邦政府と市の当局が激しく対立する可能性が浮上している。地方自治体が国政の行方に影響を与える構図に対し、有権者はどのような判断を下すのか。11月3日の選挙結果が、今後の連邦と特別区の関係性を決定づけることになる。
- ジェニース・ルイス・ジョージ氏(38):ワシントン市長選の民主党候補。DSAメンバー
- イーロン・マスク氏:政府効率化省(DOGE)を率い、連邦職員の削減を主導
- DOGE不況:首都圏での公務員削減により、地域経済が停滞している状況を指す