ロシア・シベリアのイルクーツク州でペスト研究所の女性職員が死亡した事案について、ロシア当局は流行のリスクはないと発表しました。世界保健機関(WHO)は死因に関する詳細な情報提供を求めており、米ABCニュースは米国がロシアに透明性を求める外交抗議を行ったと報じています。
ロシア衛生当局が流行リスクを否定
ロシアの消費者権利保護・福祉監督庁(ロスポトレブナゾール)は7日、イルクーツク州の研究所に勤務する28歳の女性職員が死亡した件に関し、地域内での感染拡大リスクはないと結論付けました。同庁によると、死亡した職員と接触した人々の中からペストの症例は確認されておらず、約5000件の検査でも危険な病原体は検出されなかったとしています。これを受け、一時約200人が対象となっていた隔離措置については、現在は90%が解除されました。当局は、死亡した職員はワクチン接種を受けており、業務で扱う病原体に対する免疫を獲得していたと説明しています。
大統領府はメディア報道を「虚偽」と批判
ロシア大統領府のペスコフ報道官は、一連の報道についてメディアを強く批判しました。同氏は「報道は非常に多いが、メディアがこの件について伝えていることの大半は虚偽の情報だ」と述べ、衛生当局が発表する公的な情報に依拠するよう助言しています。また、トランプ米大統領がこの件についてプーチン氏と「まもなく」話し合う意向を示したことに関連し、ペスコフ氏は現時点で両大統領による電話会談の予定は入っていないと明らかにしました。
肺炎の死因や感染経路は依然として不明
ロシア当局は流行のリスクを否定しているものの、死亡した女性職員の死因となった肺炎の具体的な原因や、どのようにして感染に至ったかという経路については詳細を明らかにしていません。当局は予防措置を縮小しつつも、WHOとの間で最新情報を共有し続けているとしています。当初は国際的な懸念から隔離対象者が拡大するなど混乱も見られましたが、現在は検査結果に基づき沈静化を図る姿勢です。
ロシアの衛生当局は、地域内での流行リスクはないことや、約5000件の検査で危険な病原体が検出されなかったことを発表しました。また、隔離対象者の90%が解除されたことや、死亡した職員はワクチン接種を受けており免疫を獲得していたことも明らかにしています。

今後の展開については、WHOによる情報の精査と、ロシア政府がどこまで詳細な死因情報を開示するかが焦点となります。米大統領との対話の可能性が示唆される中、この事案が外交上の議論に発展するかどうかも含め、国際的な監視が続いています。