ユナイテッド航空236便 Bluetoothデバイス 爆弾
5月30日、ニューアーク・リバティー国際空港からスペインのパルマ・デ・マヨルカへ向かっていたユナイテッド航空236便が、機内でBluetooth機器の名称が「BOMB(爆弾)」と設定されていたことを受け、離陸から約1時間後に緊急事態を宣言し、ニューアークへ引き返しました。乗客は再検査を経て、翌朝の代替便で目的地へ向かいました。 機内での「Bluetooth緊急事態」と引き返しの経緯 ユナイテッド航空236便(ボーイング767-400ER)は、現地時間5月30日午後6時8分にニューアークを出発しました。しかし、飛行中に機内のBluetooth機器の名称が脅威と見なされる事態が発生し、運航計画は大きく狂うこととなりました。 Simple Flyingの報道によると、乗務員は機内アナウンスを通じてBluetooth機器を直ちにオフにするよう繰り返し警告しました。しかし、最終警告後も2台のデバイスが接続されたままだったため、機長は緊急事態を示すコード「7700」を送信し、ニューアークへの引き返しを決定。同機は午後8時50分に無事着陸しました。 NPRが報じた航空管制の録音記録によれば、管制官の間で「機内にBluetoothスピーカーがあり、それが『ある4文字の単語』に命名されている」とのやり取りが確認されました。この「4文字」とは、爆弾を意味する「BOMB」であったことが判明しています。 16歳の乗客による「忘れられた名前」 この騒動の背景には、現代のテクノロジーと機内セキュリティの予期せぬ衝突がありました。PCWorldの取材に対し、Redditのユーザーらは、当該のBluetoothスピーカーの所有者が16歳の少年であったと報告しています。少年は以前にスピーカーの名前を「BOMB」と設定しており、その事実を忘れたまま機内に持ち込んでいました。 "彼がそれを認めた。ずっと前に設定したもので、忘れていたと言っている。彼は16歳だ。妻の友人が彼の隣に座っており、尋問を受けている。"u/bodyshoptrader, Redditユーザー(PCWorld経由) 乗客たちは、機内で「このちょっとしたジョークが、全員のフライトを台無しにしている」といった批判的な声が上がっていたとSNSで明かしています。The Guardianによると、機体は着陸後、港湾局警察による徹底的な捜索が行われ、乗客はTSA(運輸保安局)およびCBP(税関・国境警備局)の係官による再スクリーニングを余儀なくされました。 相次ぐユナイテッド航空のセキュリティ事案 今回のインシデントは、ユナイテッド航空にとってこの4週間で少なくとも3件目の主要な航空事案となりました。Simple Flyingが指摘するように、5月初旬にはWi-Fiホットスポットの名称に不適切な言葉が使われたことでパイロットが警告を発する事案が発生したほか、4月には爆弾予告により2日連続でフライトが避難を余儀なくされるなど、航空業界全体でセキュリティ脅威に対する警戒レベルが極めて高まっています。 ユナイテッド航空は、今回の引き返しについて「潜在的なセキュリティ上の懸念に対処するため」とメールで説明していますが、具体的な詳細については公表を控えています。 乗客の混乱と今後の影響 乗客は機内に荷物を残したまま降機させられ、空港で長時間にわたる対応に追われました。一部の乗客は、TikTokやRedditを通じてリアルタイムで状況を共有し、インターネット上で大きな注目を集めました。 最終的に、乗客は新しい乗務員が担当する代替便に搭乗し、翌日日曜日の午後にパルマ・デ・マヨルカへ到着しました。約9時間半の遅延となったものの、人的被害は報告されていません。この騒動は、2013年にFAA(連邦航空局)が飛行中のBluetooth使用を許可して以来、私たちが日常的に利用している無線技術が、一歩間違えれば重大なセキュリティ警報を引き起こしかねないという現代特有の脆弱性を浮き彫りにしました。 現在、この16歳の少年に関する法的な処分や、航空会社側による今後の対応については明らかにされていません。しかし、機内でのデバイス設定が航空安全に直結するという事実は、今後旅行者に対する注意喚起が強化される可能性を示唆しています。