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2024-08-10 02:00:00
この夏はアートをきっかけに多様な表現や価値観に触れてみるのはどうだろう。
「HERALBONY Art Prize 2024 Exhibition」が8月10日(土)より東京・丸の内の三井住友銀行東館1階 アース・ガーデンで開催されている。
左から、ヘラルボニー・Co -CEO・松田文登氏、松田崇弥氏、グランプリ受賞の浅野春香さん、金沢21世紀美術館チーフ・キュレーター・黒澤浩美氏。
ライフインサイダー
障害のあるアーティストによる作品のIPビジネスを展開するヘラルボニー初の国際アートアワード「HERALBONY Art Prize」。
今回の展覧会ではグランプリをはじめとする各受賞作家と最終審査進出作家、総勢58名による全62点の作品が集う。
切り広げた米袋とポスカから生まれた世界
グランプリに輝いた浅野春香さんによる《ヒョウカ》。
ヘラルボニー
応募総数1973作品の中からグランプリに選ばれたのは、20歳のときに統合失調症を発症し、闘病を続ける作家・浅野春香さんの作品《ヒョウカ》だ。
グランプリ受賞について「とてもうれしい」と語る浅野さん。受賞の知らせをバスの中で受けた時は、「驚きのあまり何も感情が湧かなかった」と振り返る。

ライフインサイダー
高さ約1メートル、長さ2メートル弱の作品の土台となるのは、30㎏の米袋だ。
米袋を切り開くことから始め、ポスカで色を緻密に重ねて約7カ月をかけて製作していったという。
「満月の夜の珊瑚の産卵」をテーマに、満点の星空や満月などのモチーフは、見る者へエネルギーを注ぐ。
浅野さんいわく、さらに目を凝らすと「お父さん」や「動物」が隠されているそうだ。
JAL機内のアメニティやエポスカードの券面に
審査員特別賞には、フランス・パリのアール・ブリュットのギャラリー・クリスチャン・バースト創設者のクリスチャン・バースト、金沢21世紀美術館チーフ・キュレーターの黒澤浩美氏、LVMH メティエ ダール ジャパン ディレクターの盛岡笑奈氏、東京藝術大学学長・日比野克彦氏の4名が、独自の視点から1人1作品を選出した。

isousin《落書き写真(タイル状の壁)》
ライフインサイダー
子どもの頃から漠然とした生きづらさを抱えていた作家isousinによる「落書き写真(タイル状の壁)」。スマートフォンのカメラで撮影したアスファルトの写真をベースとした作品だ。
審査員を務める金沢21世紀美術館チーフ・キュレーターの黒澤浩美氏は、受賞理由についてこうコメントをしている。
「目線を足元や手元に置いて、道路や歩道を撮影した一部を“模様”として取り上げていることが特徴的だ。さらにその上に、別の模様や色を重ね合わせることで、作品そのものがパズル化された街の1ピースのようになっている」

企業賞に選ばれた作品。
ライフインサイダー
今回のアワードでは、東京建物、サンゲツ、JR東日本、JINS、丸井グループ、JAL、トヨタ自動車の計7社による企業賞も設けられた。
ヘラルボニーが国際的なアートアワードを創設した背景にもつながる、注目の賞だ。
企業賞に輝いた作品は、JALの機内プロダクトやクレジットカードのデザインなど、各スポンサー企業のサービスやプロダクトへ採用される予定だ。
アワード受賞の枠に留まらない「出口のあるコンペティション」であると、ヘラルボニー代表のヘラルボニー代表の松田崇弥・松田文登両氏は強調する。
28カ国から応募
また、「国際的なアートアワード」であることも特徴の1つだ。応募作家を募るにあたってヨーロッパ中のアート活動を行う福祉施設を訪問したり、ニューヨークのアウトサイダー・アート・フェアに足を運んだりと、人海戦術でアワードを広めていった。
最終的には、応募数全体の4分の1を占める28カ国から応募が集まった。
「障害を抱えるアーティストたちが評価されるべき存在であるべきといった課題感は、国内外を問わず共通していました」(松田崇弥氏)
ヨーロッパ諸国からの応募が多かった一方で、アジア地域など途上国における障害者の立ち位置については、両氏が関心を向けるテーマの1つだ。
今後は、こうした海外アーティストによる出品を半数以上に増やしたいと意気込む。
ヘラルボニー
会期中には、俳優・アーティストの片桐仁による音声コンテンツ、ヘラルボニースタッフによるアートクルーズやブラインドコミュニケーターの石井健介氏による雑談型鑑賞プログラムなどイベントも多数開催予定だ。
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