フランス全土で6日、教育環境の改善を求める大規模な抗議活動が行われ、内務省によると参加者は25万人に達した。全国で891校が休校する事態となり、一部で治安部隊との衝突も発生した。教員不足や校舎の老朽化に対し、政府は月内の改善策策定を急いでいる。
参加者25万人、全国891校が休校
フランス各地で6日、学校の教育環境改善を求める大規模なデモが行われた。内務省の発表によると、参加人数は25万人に上り、全国の高校3700校のうち891校が休校を余儀なくされた。首都パリでは約5万6000人が市中心部の共和国広場からナシオン広場まで約3キロを行進した。この抗議活動は9月中旬にパリ近郊の学校で始まり、その後、大学生や保護者、教職員組合を巻き込みながら全国へと拡大した。
現場が訴える深刻な教育現場の窮状
「教員の数が圧倒的に足りない。英語教師が産休した際は数週間も代理が来ず、授業ができなかった。校舎は天井が崩れ落ちそうで、ネットを張って応急処置をしている」
一部の暴徒化と治安部隊による鎮圧
抗議活動は当初、整然と進められていたが、パリでの行進終着点付近で一部が暴徒化した。黒い服を着てマスクをした集団が路上のゴミ箱に火を放ち、治安部隊に向けて花火や投石を行った。これに対し治安部隊は催涙弾や閃光弾を発射し、現場は騒然とした雰囲気に包まれた。内務省によると、9月中旬以降のデモに関連して拘束された人数は計約6500人に上る。
治安部隊の対応を巡る過剰警備の批判
強硬な鎮圧姿勢をとる治安部隊に対し、過剰な対応だとの批判も浮上している。5日には15歳の男子生徒が暴動鎮圧用に使用される手りゅう弾の影響で片手を失う重傷を負った。9月中旬以降、デモに関連する負傷者数は1000人を超えており、治安維持と抗議の権利のあり方を巡り、国内で議論が広がっている。
マクロン政権による緊急対応の開始
事態の沈静化に向け、マクロン大統領は6日夜に緊急閣議を招集した。セバスチャン・ルコルニュ首相は、教員不足の解消に向けた授業時間の見直しや、老朽化した校舎の修繕に取り組む方針を明らかにした。政府は関係閣僚に対し、月内にも具体的な改善策をまとめるよう指示を出しており、早急な事態打開が求められている。