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ビリー・クリスタル新作舞台860、山火事で焼失した自宅と人生を回顧

ビリー・クリスタルは、2025年1月のパシデネス山火事で自宅を焼失した体験を基にした新作舞台『860』を、ニューヨークのインペリアル劇場で開幕した。

ビリー・クリスタル新作舞台860、山火事で焼失した自宅と人生を回顧

ビリー・クリスタルは、2025年1月のパシデネス山火事で自宅を焼失した体験を基にした新作舞台『860』を、ニューヨークのインペリアル劇場で開幕した。78歳を迎えたクリスタルは、自身の人生とキャリアを回顧し、喪失と笑いの関係を舞台上で力強く描き出している。

パシデネス山火事と「860」の喪失

2026年10月21日にブロードウェイで開幕した『860』は、ビリー・クリスタルが46年間住み続けたパシフィック・パリセーズの自宅の住所にちなんで名付けられました。この1930年代のランチスタイル住宅は、2025年1月7日に発生した大規模なパシデネス山火事により、灰燼に帰しました。クリスタルは舞台上で、当時撮影した緊迫した避難の様子を収めたiPhone映像を公開し、自宅の書斎に保管されていた長年のキャリアの記念品や個人的な思い出の品々が失われた経緯を語っています。

舞台美術家のスコット・パスクは、クリスタルが愛した書斎を舞台上に精巧に再現しました。そこには、エミー賞のトロフィーやプリンセス・ダイアナとの写真、ヤンキースタジアムの座席など、彼が大切にしていた「モノ」のコレクションが並びます。クリスタルは自身の喪失について、「私のオフィスは私の人生だった」と語り、物理的な所有物を失った深い悲しみを率直に表現しています。しかし、その灰の中から「Laughter(笑い)」と刻まれた石を見つけ出したエピソードは、この舞台の象徴となっています。

キャリアの回顧と親友たちへの想い

本作は単なる悲劇の記録ではありません。クリスタルは、ニューヨーク大学で映画を学んだ学生時代から、ジョーン・リヴァーズの『Rabbit Test』での映画デビュー、『Soap』での全米ネットワーク初の同性愛者役、そして『サタデー・ナイト・ライブ』での「You look marvelous」というフレーズで知られる黄金期まで、自身の歩みを軽妙に振り返ります。また、映画『恋人たちの予感』や『シティ・スリッカーズ』、『プリンセス・ブライド・ストーリー』の撮影秘話も披露されます。

ビリー・クリスタル新作舞台860、山火事で焼失した自宅と人生を回顧
写真:Los Angeles Times

舞台の構成と観客の反応

演出のスコット・エリスのもと、ハナ・S・キムとカイリー・ロエラによる映像デザインが、過去のホームムービーやパフォーマンス映像を投影し、観客をクリスタルの人生へと引き込みます。95分間の上演には休憩がなく、観客はクリスタルという稀代の語り部による親密な空間を共有します。レビューアグリゲーターのShow-Scoreでは、258件のレビューに基づき98%という高い評価を得ています。

2027年1月3日までの公演

『860』は、2027年1月3日までニューヨークのインペリアル劇場で上演されます。クリスタルは、かつての代表作『700サンデーズ』が父親との関係に焦点を当てたものだったのに対し、今作はより現在進行形の悲しみと、それを乗り越えようとする自身の姿を映し出しています。演劇評論家のフランク・シェックは、この作品を「自伝的なユーモアと感情を融合させたマスタークラス」と評しました。クリスタルは現在、悲しみを抱えながらも、舞台を通じて観客と共に笑いを見出すことが、今の自分にとって最も重要な役割であると考えています。

ビリー・クリスタル新作舞台860、山火事で焼失した自宅と人生を回顧
写真:The Guardian
執筆者について: nipponese

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