米中間選挙を控え、共和党内では2028年大統領選を見据えた動きが加速しており、トランプ大統領の後継としてJ・D・バンス副大統領が期待を集める一方、党の結束維持が課題となっている。.
バンス副大統領が描く「ポスト・トランプ」への道
2028年の次期大統領選に向け、共和党内でJ・D・バンス副大統領の存在感が増している。毎日新聞によると、政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス(RCP)」が7日時点で集計した共和党候補の指名争いに関する世論調査では、バンス氏の支持率が39・7%で首位となった。マルコ・ルビオ国務長官の23・4%、長男のジュニア氏の11・1%を大きく引き離している。9月にテキサス州ダラスで開かれた共和党大会では、会場から「JD48」というコールが起こるなど、第48代大統領への期待が一部支持層で高まっている。9月14日にはジム・バンクス連邦上院議員が、現職上院議員として初めてバンス氏への支持を表明した。
「MAGA」路線継承の試金石となる中間選挙
バンス氏は9月18日、アイオワ州での応援演説で「ローマは一日にして成らず。まだやるべきことはたくさんある」と述べ、有権者に忍耐を求めた。毎日新聞は、同州が過去の大統領選でトランプ氏が連勝した地域である一方、今回の中間選挙では連邦上院選や州知事選が接戦となっており、バンス氏が党内の結束を固める必要性に迫られていると報じている。バンス氏は政権ナンバー2として移民政策など「米国第一」路線を支えてきた。このため、トランプ氏の岩盤支持層である「MAGA(米国を再び偉大に)」を次期大統領候補として引き継ぐ筆頭候補と見なされている。

トランプ大統領の支持率低迷と岩盤支持層の危機感
トランプ大統領の足元では、支持率の低下が鮮明だ。TBS NEWS DIGによると、ロイター通信の世論調査でトランプ氏の支持率は過去最低水準の32%に沈んでいる。しかし、全米の約3割とされる岩盤支持層の結束は固い。ペンシルベニア州のティム・クズマさんは「もし中間選挙に敗れれば、我々はトランプ大統領を失ってしまう」と語り、敗北がトランプ氏の政治的影響力を削ぐことへの強い危機感を示した。クズマさんは、不法移民対策やイランの核の脅威への対処をトランプ氏の「実績」として挙げ、物価高騰に対する批判はメディアによる誇張だと主張している。
中間選挙の投票率が左右する政治的未来
中間選挙はトランプ氏の直接的な信認を問う場ではないが、MAGA派を含む支持者の動向が今後の政権運営を左右する。TBS NEWS DIGの報道によれば、前回の大統領選でトランプ氏を支持した層のうち、今回の中間選挙への投票に「熱心」と答えたのは約半数にとどまり、約2割は「関心がない」と回答した。この投票率の差が、バンス氏が目指す「ポスト・トランプ」への道筋や、トランプ政権の今後の求心力に直接的な影響を及ぼす可能性がある。

- 2028年大統領選の共和党候補支持率(RCP集計、7日時点)
- J・D・バンス副大統領:39.7%
- マルコ・ルビオ国務長官:23.4%
- トランプ長男ジュニア氏:11.1%
11月3日の投開票に向け、共和党内ではトランプ氏の路線をいかに維持し、接戦となっている各州の選挙戦を勝ち抜くかが焦点となる。バンス氏が今回の選挙でどれだけ党の結束を主導できるかが、2028年に向けた「JD48」という期待を確固たるものにできるかどうかの重要な試金石となる。