米国のトランプ大統領は9日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、露産ディーゼル燃料の供給を受けることで合意した。11月の米中間選挙を控え国内の燃料価格を抑える狙いだが、ウクライナ侵略を続けるロシアを利するとしてウクライナ側は強く反発している。(読売新聞報道に基づく)
トランプ大統領とプーチン大統領が電話会談で露産ディーゼル燃料の供給に合意
米国のトランプ大統領は9日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を実施し、ロシア産ディーゼル燃料の供給を受けることで合意した。11月の米中間選挙を控える中、国内で高止まりする燃料価格を抑え込みたいトランプ政権の思惑がある。会談後、トランプ氏は自身のSNSに「世界中の軽油価格は記録的な速さで下落するだろう」と投稿し、その意義を強調した。さらに記者団に対しても、「率直にプーチン大統領に感謝したい」と述べている。(yomiuri.co.jp)
米財務省が制裁の一時解除を発表し来年4月までの取引を容認
米財務省は9日、ウクライナ侵略を巡ってロシア産ディーゼル燃料を対象に科していた経済制裁を一時的に解除すると発表した。来年4月7日までの期間に限り、同燃料に関する取引を認める方針を示している。一方のロシア側も、供給体制を早急に整える構えを見せている。ロシアは7月以降、ウクライナによるロシア製油所攻撃に起因する国内の供給不足を防ぐため、軽油の輸出を禁止していた。(yomiuri.co.jp)
ロシア副首相が輸出禁止措置の解除と今後の具体的な供給量を表明
ロシアの副首相は、国内の供給不足を防ぐための輸出禁止措置を直ちに解除する方針を明らかにした。10月に30万トン、11月と12月にはそれぞれ最大で50万トン、100万トンを米国をはじめとする国際市場へ供給する計画を示している。ロシアにとって今回の合意は、制裁の緩和につながるだけでなく、侵略のための戦費を確保する手段の増加をも意味するものであり、双方にとって利害が一致した形となっている。(yomiuri.co.jp)
プーチン大統領が世界経済への好影響を主張しウクライナによる国内攻撃を非難
ロシアのプーチン大統領は9日に声明を発表し、今回の軽油供給合意について「世界経済全体に良い影響を与えると確信している」と述べ、米国側との協調をアピールした。また、ロシアの大統領補佐官によると、プーチン氏は電話会談の中でウクライナによるロシア国内への攻撃を一方的に非難している。これは、ウクライナ側の攻撃を抑えさせるために米国に対して圧力の強化を促す狙いがあったとみられている。(yomiuri.co.jp)
ウクライナのゼレンスキー大統領が米露合意に反発し戦争継続能力を与えると非難
ウクライナは代表団を米国へ派遣し、9日に和平交渉を巡る協議を行ったばかりだった。突然の米露合意により不意をつかれた格好となったウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は9日、この合意に関してコメントを発表した。「(ロシアに)戦争を続ける能力を与えるだけだ」と厳しく非難し、ロシアの侵略を継続させる行為であると反発している。(yomiuri.co.jp)
今後の燃料市場と国際社会の動向
米財務省による制裁の一時解除期間は来年4月7日までと定められており、ロシア側が計画通りに国際市場へ軽油を供給できるかどうかが当面の焦点となる。米国の中間選挙を前にした燃料価格抑制策は国際社会に波紋を広げており、ウクライナの反発や今後の和平交渉への影響も含めて、米国とロシアの動向から目が離せない状況が続いている。(yomiuri.co.jp)