亡き上院議員の追悼式典が首都ワシントンで相次ぎ開催される中、米国政治の中心地では極めて異例の外交日程が同時並行で進行しています。サウスカロライナ州選出の上院議員として33年間にわたり影響力を持ち、トランプ大統領の側近として外交政策を支えたリンジー・グラハム氏が、2026年7月11日に71歳で急逝しました。その国葬の日に合わせて、外国の首脳らがワシントンに集結する事態となっています。
リンジー・グラハム議員の急逝とワシントンでの国葬
サウスカロライナ州選出のリンジー・グラハム上院議員は、ロシアによる全面侵攻以降にウクライナを10回訪問するなど精力的に活動していましたが、2026年7月11日の夜に動脈硬化性心血管疾患に起因する大動脈解離のため急逝しました。トランプ大統領は友人でありゴルフ仲間でもあったグラハム氏の突然の死に大きな衝撃を受け、公開のインタビューや私的な場でもその死を惜しんでいます。
2026年7月28日、国会議事堂での非公開のロタンダ儀式を経て、遺体は米空軍の儀仗隊によってワシントンD.C.
ドナルド・トランプ大統領は、Rapid Response 47の投稿を通じたコメントの中で、グラハム氏を失うのは非常に辛く、彼はあらゆる意味で素晴らしく比類のない人物であり、自分にとっては家族のような存在だったと述べてその死を惜しみました。
ゼレンスキー大統領とネタニヤフ首相の相次ぐホワイトハウス訪問
グラハム氏の国葬という深い悲しみに包まれたタイミングと重なるように、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領とイスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相がワシントンを訪れました。悲しみや弔意が、通常の調整では難しかった外交日程を急速に動かす結果を生んだ形となっています。

ウクライナのゼレンスキー大統領はホワイトハウスでのトランプ大統領との会談を前に、グラハム氏の訃報に対して哀悼の意を表明し、同氏をウクライナの真の友人と称えました。また、イスラエルのネタニヤフ首相もホワイトハウスでトランプ大統領と会談を予定しており、イラン情勢やレバノンとの枠組み合意、アブラハム合意の拡大に向けた取り組みなどが協議のテーブルに上っています。
ロシア制裁法案の行方とニューヨーク市長を巡る政治的応酬
グラハム氏が生前に主導したロシア制裁法案をめぐる動きも、急死後に加速しています。同氏が死去する直前、トランプ政権が「サンクショニング・ロシア法(Sanctioning Russia Act of 2026)」を支持することで合意に達したことが発表されており、その後7月16日には正式に法案として提出されました。
この新法案は、ロシア産原油などの主要な購入国に対する最大100%の関税認可や、バイデン政権時代よりも厳格な大統領の免除権限の制限などを盛り込んでおり、すでに60名を超える上院議員が共同提案者に名を連ねています。フィリバスター(議事妨害)を打破するために必要な60票を大きく上回る体制が整いつつありますが、今後の本会議での採決や下院での承認手続きが残されています。
ワシントン大聖堂での国葬儀式が終了した後は、グラハム氏の遺体は故郷であるサウスカロライナ州へと移され、州都でのプロセッションやコロンビアのファースト・バプテスト教会での一般葬儀、そしてピッケンズ郡での家族葬へと引き継がれる予定となっています。
