週末のホリデー期間中、シカゴ市内の複数地区で大規模な違法ストリートテイクオーバー(道路占拠)が発生し、住民やコミュニティ活動家から市指導部に対しより強力な取り締まりを求める声が上がっている。
2026年9月のホリデー期間中、シカゴのサウスサイドやウエストサイドなど複数の地区で、数百人の群衆と多数の車両が交差点を不法に占拠する事件が相次いだ。サウスサイドではレイク・ショア・ドライブとジェフリーの付近で道路上に炎のリングが出現し、その周囲を群衆が取り囲む危険な状況が目撃された。翌日になっても周辺の道路にはタイヤ痕が生々しく残り、事件の爪痕が色濃く残っている。
相次ぐ道路占拠と住民・活動家の懸念
夏を通じて続くこうした無法行為について、地域コミュニティ活動家のラウル・モンテス氏は、市民の安全が脅かされていると強い危機感をあらわにしている。
ラウル・モンテスコミュニティ活動家氏は、非常に多くの人々や車が集まり、車両のエンジンを吹かしながらドーナツ走行を行うなどの無謀な運転が横行していたと述べた。
モンテス氏の指摘通り、現場では多数の車がエンジン音を轟かせながらドーナツ走行(スピン走行)を繰り返し、歩行者や他の車両を巻き込む危険な状態が作り出されていた。また、18番街とカナル街の交差点付近や、47番街とカリフォルニア通りの周辺でも同様の占拠映像が確認されている。ピルゼン、ブライトン・パーク、ロウンデールの各地区でも同様の混乱が発生し、道路上で武器が確認されたり、車からタイヤのホイールが群衆に向けて飛んでいったりする様子がソーシャルメディア上の動画に捉えられている。
影響を受けた地域の住民からも、繰り返される騒音や危険な走行に対する怒りと不安の声が上がっている。ピルゼン地区の近くに住むキム・ティ医師は、現地での被害を生々しく語っている。
It was horrible.
キム・ティ医師
シカゴ警察の対応と専門家が指摘する課題
アンソニー・リッチオ元CPD第1副警察署長氏は、少なくともいつ事件が発生したのかという記録が残されるべきだと指摘した。

ロヨラ大学シカゴ校の犯罪学・心理学教授であるアーサー・ルリジオ氏も、警察による即座の対応と記録の重要性を強調している。
防犯カメラの設置状況について、一部の占拠現場にはカメラがなかったものの、ピルゼンのように高解像度カメラの視野に含まれていた場所もあった。リッチオ氏は、こうした最新のカメラシステムを活用すれば、運転手の特定や車両のナンバープレートの確認が十分に可能であると指摘している。
アンソニー・リッチオ元CPD第1副警察署長氏は、これらの高解像度カメラはズーム機能があり、運転手が誰であるかや、車から身を乗り出している人物、さらには車両のナンバープレートまで特定できると述べた。
ロサンゼルスの「作戦」と比較されるシカゴの現状
What L.A.
Chicago residents, activists call for stronger action after weekend street takeovers アンソニー・リッチオ、元CPD第1副警察署長
リッチオ氏は、ロサンゼルス側が事前に十分なリソースを確保し、迅速な部隊投入を行った点を称賛している。
アンソニー・リッチオ元CPD第1副警察署長氏は、ロサンゼルス側はリソースを準備しており、こうした占拠が起こることを予見していたため、極めて短時間での部隊展開が可能だったと説明した。
ロサンゼルスの作戦では、約700人が集まったイベントに対しおよそ150人の警察官を投入。結果として69人が逮捕され、570件の召喚状が発行され、200台の車両がレッカー移動・押収されるという厳しい摘発結果を残した。これに対し、シカゴの活動家であるモンテス氏は、なぜシカゴがロサンゼルスから学び、同様の断固とした措置をとらないのかと強く不満を述べている。

ラウル・モンテスコミュニティ活動家氏は、ロサンゼルスでは昨日150人以上の警察官が投入され、逮捕や召喚状の発行が行われたほか、ドローンで現場を監視して実行犯を特定していたと述べ、シカゴがなぜLAから学ばないのかと問いかけた。
ルリジオ氏は、ロサンゼルスの強力な取り締まりが今後の違法行為の抑止にどの程度長期的な効果をもたらすかについては、今後の時間経過を見守る必要があると慎重な見方を示している。しかしシカゴにおいては、現時点で主要な負傷者や逮捕者に関する公式な発表はなく、住民や地方議員、活動家からの説明要求や実効性のある解決策を求める声は一段と強まっている。