2026年10月10日、サウジアラビアのキング・ハーリド国際空港が再び攻撃を受け、12人が死亡、300人以上が負傷しました。米国大統領ドナルド・トランプ氏は、イランの支援を受けるフーシ派に対する軍事介入の可能性を示唆しており、地域情勢の緊迫化が懸念されています。
キング・ハーリド国際空港における人的被害と空港閉鎖
サウジアラビアの首都リヤドにあるキング・ハーリド国際空港で発生した今回の攻撃は、イラン戦争の開始以来、湾岸諸国で最も多くの犠牲者を出した事案となりました。負傷者は300人を超え、現地の病院で治療を受けており、一部は重体です。現場では「至る所に血が流れている」との目撃証言もありましたが、当局による公式の死傷者数の詳細は現時点で精査中です。
空港の運営は即座に停止されました。現地の関係者によると、ターミナル3と4が入る施設付近にミサイルが着弾し、施設全体の避難が実施されました。民間航空当局は深夜まで運航停止を命じる通知を出し、航空交通は完全に遮断されました。また、空港と国立ガード病院の間では、救急車や医療搬送ヘリコプターが頻繁に行き交う緊急対応が続きました。

ドナルド・トランプ大統領による介入検討の表明
攻撃発生直後、米国大統領ドナルド・トランプ氏は、サウジアラビア側と連携したフーシ派への反撃の可能性について言及しました。トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、次のように述べています。
「我々は検討するかもしれない。状況を精査している。最近の攻撃について今知ったばかりであり、我々は迅速に決断を下す」 ドナルド・トランプ、米国大統領

今回の攻撃は、サウジアラビア主導の連合軍がイエメンで対フーシ派の軍事作戦を強化してから1週間というタイミングで発生しました。サウジアラビア側は、米国に対して情報共有や標的の特定、作戦立案といった支援を求めており、今回の事態を受けて軍事的な関与をさらに強めるよう圧力をかける見通しです。なお、現時点で米国による追加の軍事支援の決定はなされていません。
航空業界への影響と安全リスクの拡大
主要な航空会社も対応に追われています。エア・インディア、ルフトハンザ・グループ、パキスタン国際航空、フライ・ドバイなどは、リヤド発着便の運休を決定しました。エア・インディアは、10月15日まで運休を延長する措置をとっています。また、フーシ派は以前、国際的な航空会社に対し、サウジアラビアの領空は軍事作戦地域であると警告し、運航を控えるよう圧力をかけていました。

欧州連合航空安全局(EASA)は、反体制派の攻撃能力がサウジアラビアの奥深くまで達していることや、航空インフラへの攻撃が集中していることを受け、領空に関するガイダンスを拡大しました。当局は、ミサイルやドローンによる攻撃および迎撃活動が、民間航空機を誤認するリスクを高めていると警告しています。
地域情勢と高まる防衛支援の必要性
サウジアラビアはミサイル迎撃システムの在庫が逼迫していると報じられており、フランス、英国、パキスタン、エジプトに対して防空支援を要請しています。地域情勢を巡っては、サウジアラビアの外相がオマーンの当局者と電話会談を行い、緊張緩和に向けた外交的解決の重要性を協議したことが報じられています。
サウジアラビア当局は、国民に対してミサイルやドローンの迎撃に関する情報や映像の撮影・公開を控えるよう警告しており、これに違反した場合は法的責任を問われる可能性があると強調しています。攻撃が繰り返される中、サウジアラビア政府は10月11日に予定されていた国際的なエネルギー会議の開催を強行する姿勢を見せていますが、現地の治安状況は依然として極めて不安定なままです。