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2026-01-31 06:00:00
- 自動車メーカーは、かつて生産を終了していた強力なV8エンジンを再び市場に投入している。
- メーカーがより燃費の良いモデルに切り替えたため、ハイパワーのトラックの多くはアメリカ市場から姿を消していた。
- V8エンジンの復活を主導しているのはアメリカの自動車メーカーだ。
ドライバーがアクセルを強く踏み込んだときに特有の低く太い唸り声をとどろかせるV8エンジンは自動車の組立工場から徐々に姿を消していた。
しかし、もはや状況は変わっている。
排ガス規制が強化されたことで、自動車メーカーは、燃費が良く静かなエンジンやモーターを使う方向へ進み、大きなV8エンジンを避ける時代が続いてきた。しかし今、アメリカの自動車業界は再び変化し始めている。
アメリカ政府による電気自動車(EV)の購入支援策などの多くの規制や制度は、すでに撤廃、あるいは縮小されている。その結果、かつては燃費の悪いガソリンエンジンを廃止すると約束していた自動車メーカーでさえ、V8エンジンへの再投資に踏み切るようになった。特にその動きが目立っているのが、フルサイズのピックアップトラックや高性能車だ。
この動きは、電動化を完全にやめるという意味を持つわけではない。しかし、利益が見込める分野では、従来型のエンジンが今なお重要な存在であることが明確に示されている。
多くの自動車ファンは、V8エンジンの復活を歓迎している。
「V8エンジンが優れている理由は、アクセルを踏み込んだ瞬間にすぐ反応する点だ」と、自動車愛好家であり、ニュースレター「オートモービル・イノベーションズ(Automobile Innovations」(Automobile Innovations newsletter)の著者でもあるジャスティン・ゴールズベリー(Justin Goldsberry)はBusiness Insiderに語った。
「すべてが即座に動くし、反応が非常に鋭い」
この1年の間に、アメリカの主要な自動車メーカーのほぼすべてが、V8エンジンに関連する新たな投資や製品の改良を発表してきた。今この業界が最も力を入れているのは、トラックと高性能車だ。
デトロイトのビッグ3がV8回帰を主導
大きくてパワフルな乗用車やトラックは、長年にわたってアメリカの自動車産業を長年牽引してきたステランティス (Stellantis)、ゼネラルモーターズ(General Motors)、フォード(Ford)の「デトロイト・ビッグ3」にとって、最も利益を生み出す存在だった。新たな投資を追い風に、ビッグ3の多くの車種が再び販売台数を伸ばしている。

ステランティスの商用車部門であるラム・トラックス(Ram Trucks)はラインアップの一部から外したV8ヘミ(HEMI)エンジンを2025年8月に復活させた。さらに2026年1月には、V8エンジンを搭載したスポーツ志向のピックアップトラック、TRXを再投入した。同社はTRXを自動車界の「エイペックスプレデター(頂点に立つ一台)」として売り出している。
2025年5月、ゼネラルモーターズは、ニューヨーク州西部にあるエンジンや関連部品の工場で行っていたEV向けバッテリーの生産を停止し、代わりにトラック向けのV8エンジン生産を再開した。この方針転換には8億8800万ドル(約1374億円)の投資が必要だった。
フォードもまた、高性能路線を強めている。同社はBusiness Insiderに、V8エンジンを搭載したマスタング ダークホース(Mustang Dark Horse)のラインアップに、速さを追求した高性能モデル「SC」を加える計画であることを明らかにした。
「性能重視のV8が再び登場しつつあるのが見えてきている」と、カーガラス(CarGurus)で市場インテリジェンスを統括するディレクターのケビン・ロバーツ(Kevin Roberts)はBusiness Insiderに語った。
「消費者はこうした車を求めていた。しかし、以前は規制の影響で購入が難しかった。今ではルールが変わり、その制約はなくなったのだ」
データを見ると、大型のガソリン車、特にトラックに対する需要は依然として強いことが分かる。例えば自動車市場の調査会社であるコックス・オートモーティブ(Cox Automotive)のデータによると、アメリカの消費者は2025年の12月だけで、フルサイズのピックアップトラックに約150億ドル(約2兆3215億円)を支払っている。
ロバーツによると、こうした強い購買意欲はアメリカの自動車市場で長年続いてきた事実を反映したものだという。燃費の性能が向上し、電動化が広がる中でも、自動車業界は依然として利益率の高い内燃機関車で収益を確保し、その資金を電動化への移行に充てているのだ。
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