1715354856
2024-05-10 10:00:00
ビジネスインサイダーの取材に対し、複数のZ世代の若者が、積極的に仕事を探しているものの仕事が少なく、学生でない成人を対象とした支援も限られていて、メンタルヘルス関連のリソースもほとんどないような、機会の少ない地域に自分たちは住んでいると語った。
「こうした飛び石は非常に難しく、滑りやすいのですが、両脇に誰かがいて、こうした飛び石を渡るのを手伝ってもらえる人もいます」とリーブス氏は言う。
「一方で、自力でやるしかない人たちもいるのです」
長期的停滞のリスクにさらされる「切り離された若者」
Z世代 —— 12~27歳 —— の大半はこの”決定的な10年”にある。 この年齢層の若者にとって、生活環境は長期的な健康や幸せ、経済的安定に大きな影響を及ぼすことがブルッキングスのレポートで明らかになっている。
研究者たちは2015~2019年のAnnual Social and Economic Supplement(ASEC)のデータをもとに、14~24歳のアメリカ人の教育と雇用を分析した。
具体的なベンチマークとしては、GPA2.0以上での高校進学、GPA2.0以上での高校卒業、高校卒業から3年後の大学進学またはフルタイムでの就職、24歳時点での就学または就職などが含まれる(なお、研究者たちはパンデミックによって進学や就職、生活のパターンに混乱が生じたため、2019年で分析を中止した)。
ASECのデータは、これら4つの”節目”となる指標をクリアした若者は60%だったことを示している。ブルッキングスの研究者によれば、彼らの家庭の所得水準が大きく関係しているという。
例えば、10代の頃に機会に恵まれた地域に住んでいた若者は、大人になってからも上昇志向が強くなる可能性がある。こうした若者は高等教育を受け、より高収入の仕事に就く可能性も高いという。
ブルッキングスの調べによると、21歳の時点で社会経済的に最も高いグループ —— 世帯収入が最も多い上位20%と定義 —— の94%が進学または就労しているのに対し、社会経済的に最も低いグループ —— 世帯収入が最も少ない下位20%と定義 —— ではその割合は78%だった。24歳になるまでに学士号以上を取得するのはわずか31%で、58%がフルタイムで働いている。
この教育格差は、将来の収入に影響を与える。全米教育統計センター(NCES)のデータによると、学士号を持つ25~34歳の年収は6万1600ドル(約960万円)であるのに対し、高卒では3万9700ドルだ。
性別、人種、家庭環境も若いアメリカ人の経済的な未来を形作っていると研究者は言う。
黒人の若年成人のうち、フルタイムで働いているのは半数に過ぎないが、白人の若年成人では62%がフルタイムで働いている。そして、黒人やヒスパニック系、アジア系の学生の進学率や就職率は白人の学生よりも低い。また、若い女性が24歳までに雇用される確率は、若い男性より低いこともレポートで指摘されている。
孤立も”切り離された若者”が増えている一因だという。Z世代は上の世代よりも実家暮らしが多く、多くがより深刻な孤独を経験している。
世界幸福度レポートのデータによれば、アメリカの若者は自分の人生に全般的に満足していない。北米の若年層は何年も前から人生に対する満足度が非常に低く、この年齢層では143カ国中62位だった。
ブルッキングスのレポートによると、”切り離された若者”は障害やホームレス、薬物乱用、犯罪に関与するリスクが高い。
どう支援するか
“切り離された若者”の多くは”学校”や”仕事”で苦労しているものの、研究者たちは「画一的な」解決策に注意を促している。リーブス氏は、若者にとって”成功への道”はたくさんあって、全ての学生が同じ高等教育やキャリアパスで成功するわけではないと話している。
「成功への道は細い1本道ではないし、そうあるべきでもありませんが、機会多元主義という観点からわたしたちは考えるべきです」
ボストン大学で応用人材開発を研究するジョナサン・ザフ(Jonathan Zaff)教授は、アメリカの若者を支援するカギは、Z世代に機会を提供する大人のメンターシップ・ネットワークを構築することだと語った。ザフ教授はまた、学校は学生の経済的、精神的負担を軽減するために、ランチ代やバス代の無償化または減額などに投資するよう提案した。
メンターシップやピアサポート・プログラムへの投資など、学生がより社交的かつ積極的になれるよう、すでに対策を講じている学校もある。
アメリカン・エンタープライズ研究所のシニアフェローであるイアン・ロウ(Ian Rowe)氏によると、ニューヨークのブロンクスにある高校Vertex Partnership Academiesでは、生徒たちは1日3回、教師と「牧歌的なつながり」を持ち、教師らは授業を超えて生徒たちと心を通わせている。この高校では、生徒が互いへの理解を深められるよう日中の携帯電話やAirPodsの使用も制限しているという。
世界幸福度調査のレポートをまとめた編集者のララ・アクニン(Lara Aknin)氏は、「見知らぬ人に話しかけられると嬉しいのに、人はそれを避けます」と指摘している。
「人は他者と深い会話をすることで親密さやぬくもり、幸福感を得ることができるのに、わたしたちは尻込みしてしまうのです」
アクニン氏は、学生同士のもっと定期的な対面の接触を促すために、学校での勉強会を利用するようアドバイスしている。
ザフ氏は、若者が”つながり”を維持するには足場が必要だと話している。それは学校に奨学金の申請に必要な書類の準備を手伝ってくれる人がいたり、高校で実習の機会がもらえるといったことでもいい。自分の人生や将来について決断を下す若者をサポートするには、大人が重要な存在なのだと同氏は言う。
「若い人たちが自分の持っている力を発揮できるよう、自信を持たせてあげましょう。彼らが力を持っていることをわたしたちは知っています」
#Z世代はなぜこれほど学校や職場とのつながりを見出したり目的意識を持つのが難しいのか #最新調査 #Business #Insider #Japan

