U-21日本代表は30日、アジア競技大会の準決勝でウズベキスタンと対戦し、1対1からのPK戦を9対8で制して3大会連続の決勝進出を決めた。大岩剛監督率いるチームは、10月3日の決勝で韓国と対戦し、16年ぶりの優勝を懸けて戦う。
準々決勝から先発を11人全員入れ替えた総力戦
大岩監督は準々決勝から中3日という過密日程を考慮し、先発メンバー11人を総入れ替えする采配を見せた。布陣は4-3-3を採用し、ゴールキーパーにはピサノアレックス幸冬堀尾が入る。4バックは左から小杉啓太、土屋櫂大、永野修都、森壮一朗が並んだ。アンカーには保田堅心、インサイドハーフには左に石井久継、右に今大会初先発となる石渡ネルソンを配置する。前線は左から石橋瀬凪、道脇豊、古谷柊介が入り、大会規定の23歳以下において、日本とウズベキスタンはともにU-21世代で構成された。両国にとって今大会初となる、2028年ロサンゼルス五輪を目指すロス五輪世代同士の真剣勝負となった。
前半に今大会初失点を喫する苦しい展開
試合序盤から両チームにアクシデントが相次いだ。前半3分にウズベキスタンのサイドウマルホン・サイドヌルラエフが負傷して治療を受ける。日本も前半9分に小杉が中盤の接触プレーで痛む。その隙を突かれた日本は、ウズベキスタンの攻撃に対応できず、左サイドのサイドホン・ハミドフからの折り返しをサルドルベク・バフロモフに決められ、今大会初失点を喫した。足を痛めた小杉がプレーを続行する一方、負傷したサイドヌルラエフは同13分にプレー続行不可能となり、ヌルラン・イブラヒモフとの交代を余儀なくされた。ボールを握りながらも最終ラインから攻めあぐねた日本は、前半を枠外シュート1本のみで折り返す。
後半終盤の粘り強いゴールで試合を振り出しに戻す
後半開始から日本は古谷に代えて横山夢樹を投入し、左ウイングに配置転換を図った。後半17分には決定機を迎える。保田の縦パスを起点に、小杉、石渡、石井とペナルティエリア内へ侵入し、最後は横山が鋭いカットインから右足シュートを放つが、相手ゴールキーパーの好セーブに阻まれた。直後には保田、道脇、石井を下げて大関友翔、嶋本悠大、ンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄の3人を同時に送り出す。攻勢を強める日本はシュート数を増やすもののネットを揺らせない。しかし後半43分、小杉が左サイドから上げたクロスに、ファーサイドの石橋がハイジャンプで頭を合わせてゴール左隅へ流し込み、土壇場で1対1と追いついた。
延長戦からPK戦の末にウズベキスタンを撃破
90分間で決着がつかず突入した延長戦でも、日本は勢いを緩めずに攻め立てた。延長前半7分には大関のシュートが左ポストを直撃し、こぼれ球を拾った横山が右足で狙うもゴールの上に外れる。同11分には梅木怜のクロスに嶋本がダイレクトで合わせるなど決定機を作るが、相手キーパーの正面を突いた。延長前半終了間際には石橋に代えて中島洋太朗を投入する。両者ともに疲労が色濃くなる中、延長後半終盤には小杉が足を攣る場面も見られ、そのまま勝負の行方はPK戦へと委ねられた。先攻の日本は1人目の中島が確実に成功させる。ウズベキスタンの2人目が失敗したのに対し、日本は2人目の大関、3人目の石渡が次々とネットを揺らし、厳戒な雰囲気の中で譲らぬ戦いを続けた。
16年ぶりのアジア制覇を懸けて韓国との決勝へ
激闘の末にPK戦を9対8で制したU-21日本代表は、アジア競技大会で3大会連続となる決勝の舞台へ駒を進めた。準決勝という重圧のかかる一戦で先発を総入れ替えし、劣勢の展開から追いついた経験は、若い選手たちにとって大きな糧となる。ウズベキスタンとの死闘を制したチームは、中2日での調整を経て10月3日に決勝戦を迎える。対戦相手の韓国を下し、2008年大会以来となる16年ぶりの優勝を成し遂げることができるか、ロス五輪世代の真価が問われる大一番に臨む。