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S&P500、2024年の平均リターンは23.31%。それを見据えた2025年以降の見通し | Business Insider Japan

S&P500種株価指数は、1957年に導入されて以来、年平均約10.5%の上昇率を示している。D3Sign/Getty ImagesS&P500種株価指数は1957年の算出開始から、年率約10.5%で上昇している。2024年の年平均リターンは、前年の26%をわずかに下回る23.31%だった。リターンは年によって大きく変動することがあるが、長期保有はリターンの向上に寄与する。S&P500が年50回以上最高値を更新した場合、翌年のリターンは? | Business Insider Japan相場の変動を見ると神経が磨り減るかもしれないが、短期的な変動はよくあることだ。一般的に市場は将来に向けて上昇する傾向にあり、辛抱強い長期投資家は大きなリターンを手にできる。株式市場の長期パフォーマンスに追随する最適な方法は、主要指数を見ることだ。投資スタイルによって具体的に選ぶベンチマークは変わるかもしれないが、一般的な指数分析に最も利用されているのがS&P500種株価指数だ。小型株を含まないS&P500種株価指数は、市場全体を表すのに優れているとされることが多い。この指数は、消費支出や設備投資など幅広い経済動向に連動する大型の優良企業のリターンに追随する。とは言え、約2000社の上場小型株で構成されるラッセル2000や、大型株30社で構成されるダウ工業株30種平均といった他の指数も、株式市場全体の強さを占う手掛かりとなりうる。最も人気のあるベンチマーク指数、S&P500種株価指数の平均年間リターンを分析した。この指数が過去どのようなパフォーマンスを示したか見てみよう。過去の平均リターン株式市場は大きく変動する年もあれば、ほとんど変わらない年もある。1年未満といった短期間しか投資しなければ、株式市場は大きなギャンブルのように感じるかもしれない。以下はバークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway)による過去10年間のS&P500種株価指数の年間リターンの推移である(配当込み)。年S&P500の年間リターン2015年1.4%2016年12%2017年21.8%2018年-4.4%2019年31.5%202018.4%202128.7%2022-18.1%202326.3%202423.31%2024年12月末までの10年間、S&P500種株価指数のパフォーマンスは過去の平均をやや上回り、配当込みの年間リターンは平均で13.3%だった。これは、米国株式市場全体を概ね代表するラッセル3000指数の12.55%と同程度である。昨年、小型株指数のラッセル2000はこれほど強くなかったが、それでも年率7.82%上昇した(lseg調べ)。過去を振り返ってみると米国株式市場の長期リターンはプラスだ。例えば退職年金など、数年あるいは数十年間にわたって市場に投資し続けることができれば、ほとんどの場合は値上がりを享受できるだろう。株式市場の長期平均リターンdqydjによると、1957年の算出開始から2024年末までのS&P500種株価指数の年間リターン(配当込み)は平均して10%を超えている。さらに、大型株指数をS&P500種株価指数の代替として使い算出開始前の1928年までさかのぼると、年間平均リターンは10.06%になる。つまり、1928年に100ドル(約1万5000円、1ドル=150円換算:以下同)を投じていれば、2023年末現在にはおよそ80万ドル(約1億2000万円)になっている計算だ(ニューヨーク大学スターン経営大学院のアスワス・ダモダワン教授の算出データ)。インフレ調整後の株式リターンダモダワン教授のデータによると、S&P500種株価指数の10%超という平均年間リターンは、米国債、社債、金(ゴールド)、住宅用不動産など、その他多くの投資商品のリターンを上回っているが、インフレの影響も考慮することが重要だ。1957~2024年までのインフレ調整後のS&P500種株価指数のリターンは3.8%だった。つまり、投資のリターンはインフレ率を年間3.8%上回ったわけだ(DQYDJのデータ)。だが、どの資産も同じ基調的なインフレの影響を受けているため、インフレを受けて必ずしも他の資産が長期投資先として魅力的になったということではない。例えば、仮にインフレ率が3%の時に金のリターンが9%、株式のリターンが10%だとすると、実質リターンは金が6%、株式が7%になる。つまり、リスク許容度や、高インフレの時はある資産のパフォーマンスが他の資産を上回るとの投資家の確信を受けて、インフレの考慮が投資判断に影響する可能性がある。だが、経済情勢や投資リターンの予測は極めて難しい。現実にわかっているのは「長期的に株式は上昇する傾向にある」ということだけだ。したがって、必ずしもインフレ調整後リターンに過度にとらわれすぎる必要はないだろう。株式リターンの変動性S&P500種株価指数やその他多くの指数の年間平均リターンは高いが、リターンは毎年大きく変わり得る。2桁のプラスリターンを上げる年もあれば2桁のマイナスに沈む年もある。例えば、1928年はS&P500の仮想リターンは43.81%のプラスだったが、世界恐慌を受けて、1929~1932年の年間リターンはそれぞれ-8.30%、-25.12%、-43.84%、-8.64%となった。その後、1933年に再び49.98%のプラスに回復したが、結局1934年はわずかに1.19%のマイナスとなった。だが、ここでもし資金を引き揚げていれば、翌年46.74%と大きく上昇する相場に乗れなかっただろう。2008年の世界金融危機や、直近2021~2023年に相場が乱高下したように、歴史を通じて同じような動きが繰り返されてきた。こうした趨勢は、短期投資には危険をはらむものの、長い間投資し続ければ世界金融危機のような厳しい時期も乗り切ることができることを実証している。S&P500種株価指数の長期のリターンは年率10%程度で、値動きはなだらかになる。株式リターンに影響を与える要因株式市場は長期的にかなり確実に上昇傾向を示すが、だからといって自然にそうなるわけではない。株価は本質的に、投資家が今日支払っても良いと思う企業の将来価値を反映する。以下に羅列した「基本的要因」が株価評価(バリュエーション)に反映される。経済成長経済全体が強いと、高い株式リターンにつながる傾向にある。例えば、失業率が高く消費者が支出を控えがちな時よりも、失業率が低い時の方が消費支出の増加に寄与するため、企業利益に影響する。また、国内総生産(GDP)の成長率などは、経済が拡大しているかどうかを示唆する要因であり、より多くの売上高を獲得できるため企業には良い兆候だ。金利一般的に、低金利は株価を押し上げる一方、高金利は株価に打撃を与える。その理由はさまざまだ。低金利環境では、ボンドなどの資産の金利が低下するため、こうした資産に比べて株式への需要が高まり株価を押し上げる。また、金利が下がると事業拡大投資のための借入コストが下がる等を通じて、企業利益が増加する。企業の利益米国の上場企業は、四半期ごとに決算報告を行い、売上高と利益といった情報を開示しなければならない。このデータは企業の財務状況を直接表すもので往々にして将来の見通しも含む。投資家は決算情報を活用して、株価が企業価値を正確に反映しているかどうかを判断できる。投資家のセンチメント市場は必ずしも合理的ではない。金融面での裏付けがなくても、投資家のセンチメントが相場を左右する心理的な側面もはらむ。例えば、景気後退の可能性がさほど示唆されていなくても、投資家がその可能性を懸念し始めれば、株式を売り始めるかもしれない。こうした売りが株価を押し下げれば投資家がパニック売りに回り、相場がさらに下落する恐れもある。地政学的な事象世界中で起きていることも米国株式市場に影響することがある。例えば中東での戦争が原油価格に影響し、ひいてはそれが企業のエネルギーコストや消費者の予算に悪影響を与えかねない。消費者が地政学的な事象が企業利益を押し下げるのではないかと不安に思えば、投資家が株式を売却する可能性もある。株式市場の平均リターンの重要性どの指数を選ぼうとも、株式市場の平均リターンの調査は、将来の現実的な期待値を設定するうえで役立つ。過去のパフォーマンスが将来の結果を保証するわけではないが、もしも将来が過去に類似するならば、株式市場のリターンも似たようなものになると検討がつく。S&P500種株価指数は平均して年率10%のリターンを上げてきた。だから投資家は、債券や確定利回り資産のような保守的な投資商品よりも、株式投資に自信を持っているのだ。「投資は、長期的な資産形成の優れた手段であり、一般的な預金などに比べ高いリターンを上げる可能性を秘めている」と、ファセット(Facet)のシニア・リード・プランナー、ジョーダン・ギルベルティCFPは語る。長期分散投資の重要性年率リターンが示すように、株式市場のリターンは大きくばらついている。また、株価形成には多くの要因が関係しているため、好景気のように投資環境が良好に見えても、海外での紛争といった予想外の事象が市場を混乱させる恐れがあることも理解しておくことが大事だ。しかも、指数ではなく個別株のリターンを見ると、さらにばらつきが大きいことがわかるだろう。例えば現在、大型株が有望に思えるかもしれないが、後になって振り返れば、買われていた銘柄の多くが結局は売られていることがわかる。S&P500種株価指数は、企業の成長や衰退を反映し、定期的にリバランスされており、今の構成銘柄500社は、5年、10年あるいは50年前の企業と同じではない。「投資にリスクはつきものだ。損失を被ることもあるし、投下資本をすべて失うことさえある」と、ジルベルティ氏は言う。だから多くの専門家は、1銘柄だけでなく、幅広い株式に連動するインデックスファンドなどへの分散型投資を推奨する。投資の神様と言われるウォーレン・バフェットや、彼がバイブルとした『証券分析』の著者ベンジャミン・グレアムなどの投資の専門家も、資産形成の最善の方法は、買い持ち(バイ・アンド・ホールド)戦略と呼ばれる長期投資を続けることと説く。バイ・アンド・ホールドが一般的に有効な理由はシンプルだ。投資商品の価格は時間の経過とともに上がったり下がったりするが、長く保有し続ければこうした価格変動は安定するからだ。上述のS&P500種株価指数の変動のように、長期間投資を維持すればリターンは平均近辺に収束するだろう。さらに、年間リターンの計算方法は、実際の投資リターンを表していないことに留意が必要だ。年間リターンは、その年の最初と最後の営業日の終値に基づき計算される。だが、通常の投資家は、年の初めに買って最後に売ることはない。年間リターンは1年間の投資の成長率を表すものの、単年でさえも実際の投資家のリターンを代表しているわけではない。さらに言えば、指数に直接投資することはできない。投資家は指数の構成銘柄に投資するインデックスファンドに注目することが多いが、こうしたファンドにはリターンを押し下げる手数料がかかる。普通インデックスファンドの手数料は低いが、高くなるほど一般的にリターンは指数を下回る。つまり、投資家の利回りは、投資時期や投資先ファンドのような要因によって、S&P500種株価指数などの株価指数と完全に一致しない可能性がある。それでも、バイ・アンド・ホールドの投資家は、長期的には高い値上がり益を享受する傾向にある。2025年以降の見通し最近では2024年8~9月の混乱を受けて、投資家の株式市場に対する見通しが冷え込んだかもしれない。だが繰り返しになるが、長い目で見れば株式市場は良好であり、2024年はS&P500種株価指数の上昇率が20%近くに上った。では、こうした上昇基調は2025年以降も続くだろうか?多くの専門家が特定の年や短期予測を出している。だが、最後には長期投資が二歩目を見る傾向にある。だから、2025年だけを見て株式市場が上がるか下がるか見極めようとするのではなく、大半の専門家が、株式市場は上昇するという過去の傾向が当面は続く可能性が高いと見ていることを考慮することが必要だ。とはいえ、上値はせいぜい10%だろう。それよりもやや保守的な予想を立てている専門家は多い。例えば、チャールズ・シュワブの予想によると、2024~2033年までの米国大型株の年平均成長率は6.2%、小型株は6.3%、外国株は7.6%だ。対照的に、米国の投資適格債のリターンは5.7%、現金同等物のリターンは3.6%と予想する。モーニングスター(Morningstar)がまとめたその他長期予想を見ると、今後10~15年の米国株の平均リターンは4~7%であり、外国株の方が高い。ほとんどの場合こうした予想では、米国株のパフォーマンスが引き続き米国社債を上回るとみている。予想の多くは、インフレや金利、経済政策、現在の地政学的な衝突の行方によって変わる。だが、歴史が証明しているように、低迷する時期があったとしても株式市場には長期的に上昇する傾向がある。株式市場のリターンに関するよくある質問平均リターンは毎年保証されているのか?いいえ、株式市場の平均リターンはまったく保証されていない。平均リターンとは、過去どうだったかであり、長期的にはプラスのリターンがマイナスを相殺する傾向にあることを示したものにすぎない。最善の株式投資方法は何か?最善の株式投資方法は、投資家の年齢、リスク許容度のような要因によって異なるが、一般的にはインデックスファンドや上場投資信託(ETF)のような低コストの分散ファンドへの投資が良いとされる。詳しくは、ファイナンシャルアドバイザーに相談するか、オンラインのロボアドバイザーの利用を検討してみよう。相場下落時には、どのようにして投資を保護したらよいか?相場下落時に投資を保護するには、株式のような資産クラス内だけでなく、他の資産クラスにわたって分散を図る戦略を活用しよう。また、長期アプローチを取ることで下落相場を乗り切れるだろう。ウォーレン・バフェットも推奨する「長期投資」戦略、バイ・アンド・ホールドを理解する | Business Insider Japan #SP5002024年の平均リターンは23.31それを見据えた2025年以降の見通し #Business #Insider #Japan

S&P500、2024年の平均リターンは23.31%。それを見据えた2025年以降の見通し | Business Insider Japan

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2025-01-28 08:30:00

S&P500種株価指数は、1957年に導入されて以来、年平均約10.5%の上昇率を示している。
D3Sign/Getty Images
  • S&P500種株価指数は1957年の算出開始から、年率約10.5%で上昇している。
  • 2024年の年平均リターンは、前年の26%をわずかに下回る23.31%だった。
  • リターンは年によって大きく変動することがあるが、長期保有はリターンの向上に寄与する。
S&P500が年50回以上最高値を更新した場合、翌年のリターンは? | Business Insider Japan

S&P500が年50回以上最高値を更新した場合、翌年のリターンは? | Business Insider Japan

相場の変動を見ると神経が磨り減るかもしれないが、短期的な変動はよくあることだ。一般的に市場は将来に向けて上昇する傾向にあり、辛抱強い長期投資家は大きなリターンを手にできる。

株式市場の長期パフォーマンスに追随する最適な方法は、主要指数を見ることだ。投資スタイルによって具体的に選ぶベンチマークは変わるかもしれないが、一般的な指数分析に最も利用されているのがS&P500種株価指数だ。

小型株を含まないS&P500種株価指数は、市場全体を表すのに優れているとされることが多い。この指数は、消費支出や設備投資など幅広い経済動向に連動する大型の優良企業のリターンに追随する。

とは言え、約2000社の上場小型株で構成されるラッセル2000や、大型株30社で構成されるダウ工業株30種平均といった他の指数も、株式市場全体の強さを占う手掛かりとなりうる。

最も人気のあるベンチマーク指数、S&P500種株価指数の平均年間リターンを分析した。この指数が過去どのようなパフォーマンスを示したか見てみよう。

過去の平均リターン

株式市場は大きく変動する年もあれば、ほとんど変わらない年もある。1年未満といった短期間しか投資しなければ、株式市場は大きなギャンブルのように感じるかもしれない。以下はバークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway)による過去10年間のS&P500種株価指数の年間リターンの推移である(配当込み)。

S&P500の年間リターン

2015年

1.4%

2016年

12%

2017年

21.8%

2018年

-4.4%

2019年

31.5%

2020

18.4%

2021

28.7%

2022

-18.1%

2023

26.3%

2024

23.31%

2024年12月末までの10年間、S&P500種株価指数のパフォーマンスは過去の平均をやや上回り、配当込みの年間リターンは平均で13.3%だった。

これは、米国株式市場全体を概ね代表するラッセル3000指数の12.55%と同程度である。昨年、小型株指数のラッセル2000はこれほど強くなかったが、それでも年率7.82%上昇した(lseg調べ)。

過去を振り返ってみると米国株式市場の長期リターンはプラスだ。例えば退職年金など、数年あるいは数十年間にわたって市場に投資し続けることができれば、ほとんどの場合は値上がりを享受できるだろう。

株式市場の長期平均リターン

dqydjによると、1957年の算出開始から2024年末までのS&P500種株価指数の年間リターン(配当込み)は平均して10%を超えている。さらに、大型株指数をS&P500種株価指数の代替として使い算出開始前の1928年までさかのぼると、年間平均リターンは10.06%になる。つまり、1928年に100ドル(約1万5000円、1ドル=150円換算:以下同)を投じていれば、2023年末現在にはおよそ80万ドル(約1億2000万円)になっている計算だ(ニューヨーク大学スターン経営大学院のアスワス・ダモダワン教授の算出データ)。

インフレ調整後の株式リターン

ダモダワン教授のデータによると、S&P500種株価指数の10%超という平均年間リターンは、米国債、社債、金(ゴールド)、住宅用不動産など、その他多くの投資商品のリターンを上回っているが、インフレの影響も考慮することが重要だ。

1957~2024年までのインフレ調整後のS&P500種株価指数のリターンは3.8%だった。つまり、投資のリターンはインフレ率を年間3.8%上回ったわけだ(DQYDJのデータ)。だが、どの資産も同じ基調的なインフレの影響を受けているため、インフレを受けて必ずしも他の資産が長期投資先として魅力的になったということではない。

例えば、仮にインフレ率が3%の時に金のリターンが9%、株式のリターンが10%だとすると、実質リターンは金が6%、株式が7%になる。

つまり、リスク許容度や、高インフレの時はある資産のパフォーマンスが他の資産を上回るとの投資家の確信を受けて、インフレの考慮が投資判断に影響する可能性がある。

だが、経済情勢や投資リターンの予測は極めて難しい。現実にわかっているのは「長期的に株式は上昇する傾向にある」ということだけだ。したがって、必ずしもインフレ調整後リターンに過度にとらわれすぎる必要はないだろう。

株式リターンの変動性

S&P500種株価指数やその他多くの指数の年間平均リターンは高いが、リターンは毎年大きく変わり得る。2桁のプラスリターンを上げる年もあれば2桁のマイナスに沈む年もある。

例えば、1928年はS&P500の仮想リターンは43.81%のプラスだったが、世界恐慌を受けて、1929~1932年の年間リターンはそれぞれ-8.30%、-25.12%、-43.84%、-8.64%となった。その後、1933年に再び49.98%のプラスに回復したが、結局1934年はわずかに1.19%のマイナスとなった。だが、ここでもし資金を引き揚げていれば、翌年46.74%と大きく上昇する相場に乗れなかっただろう。

2008年の世界金融危機や、直近2021~2023年に相場が乱高下したように、歴史を通じて同じような動きが繰り返されてきた。

こうした趨勢は、短期投資には危険をはらむものの、長い間投資し続ければ世界金融危機のような厳しい時期も乗り切ることができることを実証している。S&P500種株価指数の長期のリターンは年率10%程度で、値動きはなだらかになる。

株式リターンに影響を与える要因

株式市場は長期的にかなり確実に上昇傾向を示すが、だからといって自然にそうなるわけではない。株価は本質的に、投資家が今日支払っても良いと思う企業の将来価値を反映する。以下に羅列した「基本的要因」が株価評価(バリュエーション)に反映される。

経済成長

経済全体が強いと、高い株式リターンにつながる傾向にある。

例えば、失業率が高く消費者が支出を控えがちな時よりも、失業率が低い時の方が消費支出の増加に寄与するため、企業利益に影響する。

また、国内総生産(GDP)の成長率などは、経済が拡大しているかどうかを示唆する要因であり、より多くの売上高を獲得できるため企業には良い兆候だ。

金利

一般的に、低金利は株価を押し上げる一方、高金利は株価に打撃を与える。その理由はさまざまだ。低金利環境では、ボンドなどの資産の金利が低下するため、こうした資産に比べて株式への需要が高まり株価を押し上げる。また、金利が下がると事業拡大投資のための借入コストが下がる等を通じて、企業利益が増加する。

企業の利益

米国の上場企業は、四半期ごとに決算報告を行い、売上高と利益といった情報を開示しなければならない。このデータは企業の財務状況を直接表すもので往々にして将来の見通しも含む。投資家は決算情報を活用して、株価が企業価値を正確に反映しているかどうかを判断できる。

投資家のセンチメント

市場は必ずしも合理的ではない。金融面での裏付けがなくても、投資家のセンチメントが相場を左右する心理的な側面もはらむ。

例えば、景気後退の可能性がさほど示唆されていなくても、投資家がその可能性を懸念し始めれば、株式を売り始めるかもしれない。こうした売りが株価を押し下げれば投資家がパニック売りに回り、相場がさらに下落する恐れもある。

地政学的な事象

世界中で起きていることも米国株式市場に影響することがある。例えば中東での戦争が原油価格に影響し、ひいてはそれが企業のエネルギーコストや消費者の予算に悪影響を与えかねない。消費者が地政学的な事象が企業利益を押し下げるのではないかと不安に思えば、投資家が株式を売却する可能性もある。

株式市場の平均リターンの重要性

どの指数を選ぼうとも、株式市場の平均リターンの調査は、将来の現実的な期待値を設定するうえで役立つ。

過去のパフォーマンスが将来の結果を保証するわけではないが、もしも将来が過去に類似するならば、株式市場のリターンも似たようなものになると検討がつく。

S&P500種株価指数は平均して年率10%のリターンを上げてきた。だから投資家は、債券や確定利回り資産のような保守的な投資商品よりも、株式投資に自信を持っているのだ。

「投資は、長期的な資産形成の優れた手段であり、一般的な預金などに比べ高いリターンを上げる可能性を秘めている」と、ファセット(Facet)のシニア・リード・プランナー、ジョーダン・ギルベルティCFPは語る。

長期分散投資の重要性

年率リターンが示すように、株式市場のリターンは大きくばらついている。また、株価形成には多くの要因が関係しているため、好景気のように投資環境が良好に見えても、海外での紛争といった予想外の事象が市場を混乱させる恐れがあることも理解しておくことが大事だ。

しかも、指数ではなく個別株のリターンを見ると、さらにばらつきが大きいことがわかるだろう。例えば現在、大型株が有望に思えるかもしれないが、後になって振り返れば、買われていた銘柄の多くが結局は売られていることがわかる。

S&P500種株価指数は、企業の成長や衰退を反映し、定期的にリバランスされており、今の構成銘柄500社は、5年、10年あるいは50年前の企業と同じではない。

「投資にリスクはつきものだ。損失を被ることもあるし、投下資本をすべて失うことさえある」と、ジルベルティ氏は言う。

だから多くの専門家は、1銘柄だけでなく、幅広い株式に連動するインデックスファンドなどへの分散型投資を推奨する。投資の神様と言われるウォーレン・バフェットや、彼がバイブルとした『証券分析』の著者ベンジャミン・グレアムなどの投資の専門家も、資産形成の最善の方法は、買い持ち(バイ・アンド・ホールド)戦略と呼ばれる長期投資を続けることと説く。

バイ・アンド・ホールドが一般的に有効な理由はシンプルだ。投資商品の価格は時間の経過とともに上がったり下がったりするが、長く保有し続ければこうした価格変動は安定するからだ。上述のS&P500種株価指数の変動のように、長期間投資を維持すればリターンは平均近辺に収束するだろう。

さらに、年間リターンの計算方法は、実際の投資リターンを表していないことに留意が必要だ。年間リターンは、その年の最初と最後の営業日の終値に基づき計算される。

だが、通常の投資家は、年の初めに買って最後に売ることはない。年間リターンは1年間の投資の成長率を表すものの、単年でさえも実際の投資家のリターンを代表しているわけではない。

さらに言えば、指数に直接投資することはできない。投資家は指数の構成銘柄に投資するインデックスファンドに注目することが多いが、こうしたファンドにはリターンを押し下げる手数料がかかる。普通インデックスファンドの手数料は低いが、高くなるほど一般的にリターンは指数を下回る。

つまり、投資家の利回りは、投資時期や投資先ファンドのような要因によって、S&P500種株価指数などの株価指数と完全に一致しない可能性がある。それでも、バイ・アンド・ホールドの投資家は、長期的には高い値上がり益を享受する傾向にある。

2025年以降の見通し

最近では2024年8~9月の混乱を受けて、投資家の株式市場に対する見通しが冷え込んだかもしれない。だが繰り返しになるが、長い目で見れば株式市場は良好であり、2024年はS&P500種株価指数の上昇率が20%近くに上った。では、こうした上昇基調は2025年以降も続くだろうか?

多くの専門家が特定の年や短期予測を出している。だが、最後には長期投資が二歩目を見る傾向にある。だから、2025年だけを見て株式市場が上がるか下がるか見極めようとするのではなく、大半の専門家が、株式市場は上昇するという過去の傾向が当面は続く可能性が高いと見ていることを考慮することが必要だ。

とはいえ、上値はせいぜい10%だろう。それよりもやや保守的な予想を立てている専門家は多い。例えば、チャールズ・シュワブの予想によると、2024~2033年までの米国大型株の年平均成長率は6.2%、小型株は6.3%、外国株は7.6%だ。対照的に、米国の投資適格債のリターンは5.7%、現金同等物のリターンは3.6%と予想する。

モーニングスター(Morningstar)がまとめたその他長期予想を見ると、今後10~15年の米国株の平均リターンは4~7%であり、外国株の方が高い。ほとんどの場合こうした予想では、米国株のパフォーマンスが引き続き米国社債を上回るとみている。

予想の多くは、インフレや金利、経済政策、現在の地政学的な衝突の行方によって変わる。だが、歴史が証明しているように、低迷する時期があったとしても株式市場には長期的に上昇する傾向がある。

株式市場のリターンに関するよくある質問

平均リターンは毎年保証されているのか?

  • いいえ、株式市場の平均リターンはまったく保証されていない。平均リターンとは、過去どうだったかであり、長期的にはプラスのリターンがマイナスを相殺する傾向にあることを示したものにすぎない。

最善の株式投資方法は何か?

  • 最善の株式投資方法は、投資家の年齢、リスク許容度のような要因によって異なるが、一般的にはインデックスファンドや上場投資信託(ETF)のような低コストの分散ファンドへの投資が良いとされる。詳しくは、ファイナンシャルアドバイザーに相談するか、オンラインのロボアドバイザーの利用を検討してみよう。

相場下落時には、どのようにして投資を保護したらよいか?

  • 相場下落時に投資を保護するには、株式のような資産クラス内だけでなく、他の資産クラスにわたって分散を図る戦略を活用しよう。また、長期アプローチを取ることで下落相場を乗り切れるだろう。
ウォーレン・バフェットも推奨する「長期投資」戦略、バイ・アンド・ホールドを理解する | Business Insider Japan

ウォーレン・バフェットも推奨する「長期投資」戦略、バイ・アンド・ホールドを理解する | Business Insider Japan

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執筆者について: nipponese

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