Russia batters Kyiv with massive missile and drone attack
2026年5月24日、ロシア軍はウクライナの首都キーウおよび周辺地域に対し、ドローンとミサイルを用いた大規模な攻撃を敢行した。この攻撃で少なくとも2名が死亡、83名が負傷し、市内の住宅、学校、美術館などの民間施設が甚大な被害を受けた。 ## 破壊された市街地と被害の全容 5月24日未明から開始されたロシア軍による猛攻は、開戦以来最大規模の空爆の一つとなった。ウクライナ当局によると、ロシア軍はドローン約600機とミサイル30発以上を投入し、その中には核弾頭の搭載が可能な極超音速弾道ミサイル「Oreshnik」も含まれていた。 キーウ市長のVitali Klitschko氏は、市の全域で被害が確認されたと報告している。攻撃を受けた施設には学校や美術館も含まれており、ウクライナのVolodymyr Zelenskyy大統領は、X(旧Twitter)への投稿で被害の惨状を次のように訴えた。 「ミサイルの大部分は首都に向けられ、普通の住宅や学校を標的にしました。ロシアの攻撃はチェルノブイリ博物館を事実上破壊し、国立美術館やドイツのARDのオフィスが入る建物を損傷させました」Volodymyr Zelenskyy、ウクライナ大統領 現場にいた住民からは、恐怖と絶望の声が上がっている。22年間勤務していた市場が破壊されたというSvitlana Onofryichuk氏は、AP通信の取材に対し「これまでの戦争で経験したことのない恐ろしい夜でした。すべてが燃え尽きてしまい、もうキーウに留まることはできません」と語った。また、74歳のYevhen Zosin氏は、爆発の衝撃波で吹き飛ばされた当時の状況を明かした。 ## 「Oreshnik」の使用とロシア側の主張 今回の攻撃において特に注目を集めているのは、極超音速弾道ミサイル「Oreshnik」の投入である。これは今回の紛争で3度目の使用となり、ロシア国防省は声明を通じて、その使用を正式に認めた。 ロシア国防省は、この攻撃が「ロシア領土内の民間施設」に対するウクライナ側の攻撃への報復であると主張している。同省は、Oreshnikのほか、Iskander、Kinzhal、Zirconなどのミサイルを使用し、ウクライナの「軍事指揮統制施設」、航空基地、軍事産業企業を標的にしたと発表した。 しかし、この主張に対しウクライナ側は強く反発している。ウクライナの国連大使Andrii Melnyk氏は、ロシア側の主張を「純粋なプロパガンダショー」と一蹴し、ウクライナの作戦は「ロシアの戦争機械を排他的に標的にしたものだ」と強調した。 ## 国際社会の反応と今後の外交的圧力 民間施設が広範囲にわたり攻撃されたことを受け、欧州連合(EU)の外交政策責任者であるKaja Kallas氏は、今回の事態を「可能な限り多くの民間人を殺害することを目的とした忌まわしいテロ行為」と厳しく非難した。Kallas氏は、Oreshnikの使用について「政治的な恐怖戦術であり、無謀な核の瀬戸際外交だ」と指摘している。 欧州の指導者やカナダなどからも連帯の表明が相次いでおり、今後の対応が急がれている。Kallas氏は、来週にもEU外相会議が開催され、ロシアに対する国際的な圧力をいかに高めるかが議論される予定であることを明らかにした。 今回の攻撃は、ロシアがルハンスクの学生寮への攻撃に対する報復を明言した直後に発生した。ロシアのVladimir Putin大統領は、5月22日に発生した当該攻撃について、軍事施設は存在しなかったと主張し、ロシア非常事態省によれば、その攻撃による死者は21名に上ったと報告されている。 紛争が激化の一途をたどる中、Zelenskyy大統領は、この兵器の使用が他の潜在的な侵略者に対しても「世界的な前例」を作るものだと警告した。ウクライナと欧州諸国は、ロシアが民間インフラを意図的に標的にしていると非難を強めており、戦火の拡大に対する国際社会の懸念は一層深まっている。